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異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)  作者: 誠くん2F29
黒き福音編

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第77話 イタズラ好きの日向

 次々に体に衝撃が走っていく。

 ダメージ的には少ないが、無視できないものだ。


 速さのあまりよく見えないので、剣を適当に振ることしかできない。


「(この速度は集中しないと見切れないのに、集中する暇を与えてくれない…)」


 逆にむしゃくしゃしたきた。

 もう斬ることは忘れて、いっそのこと燃やしてしまおうか。


 こうやって考えている間にも、魔物が突っ込んでくる。


「あぁ…もう!しゃらくさいわね」


 このストレスに耐えきれなくなってメアは、異能で辺りを燃やした。

 すると、焦げ臭い匂いとともに、攻撃の雨は止んだ。


 防御はそこまでないようで安心した。

 ステータスを速度に全振りしているのだろう。


 となると、脳死で異能ブッパしていればいいのでは?

 ここには日向しかいないから、その択もありな気がしてきた。



「メアちゃん、それじゃ駄目だよ…。せっかく良い動く的なんだから、練習に使わないと。あれだけ小さくて速い魔物なんて、剣技を高めるには絶好の機会でしょ〜」


「そ、そうかもだけど…」


 魔物は剣で対応が絶対に出来ないものではない。

 しかし、集中力と体力をかなり消費してしまう。


 それでもこれを乗り切れば、自分の実力がワンランク上がるかも?

 そんな予感がしてくる。


「…まぁ、そうね。私もそう思うわ」


 ズルするのは諦めて、真っ向勝負にしましょうか。


 グリップを強く握る。

 最初は不意打ちのように食らってしまったが、もう手の内は分かった。


 大きく息を吐き、呼吸を整える。


 奥にはまた廃物の気配がする。

  おそらくこちらの動行を何っているのだろう。


 一歩踏みだすと、突撃してくることが容易に想像できる。

 目に魔力をこめて、さらに動体視力をあげる。


「(ここまでしたら絶対に斬れる) 」


 自信満々に一歩踏みこむ。

 すると、鳥の魔物の姿をはっきりと捉えられた。


 その姿は全身は薄い青に染められていて、尖ったくちばし持っている。


 そのくちばしをとがらせて、一本の矢のようにして実貫してきているようだ。


 普通に斬ろうとすると、固いくちばしに当たって、はじかれる可能性がある。


 となると、胴が弱点のはずだ。


「うおりゃ〜!」


 剣の切っ先は横ではなく、縦に構える。


 そして、すばやく振りあげて、加速度も加算させて振り下ろす。

 すると、鳥の魔物は簡単に消えていった。


 その後も続々とやってくる鳥どもを見据える。

 要領はつかめた。

 これからは作業的に行えそうだ。



 バッサバッサと鳥の魔物が倒されていく。

 その光景はまるで、銃弾を剣のみで斬り伏せているようにも見えるかもしれない。


「(良い対応力だね〜。対応力を鍛えるには数をこなすしかないけど、それが極まってるね。ちょっとイタズラしてみようかな)」


 メアが大量の鳥の魔物を捌いている後ろで、楽しげに笑った。

 そして、メアに気づかれように隠蔽して、強化魔法を鳥の魔物に付与する。

 これで一筋縄ではいかなくなるはずだ。


 これにも臨機応変に対応できるかな〜?





 鳥の魔物の群れを3分間は切っているのに、未だに減っている気配がない…。

 さすがに数は減っているだろうが、気が滅入りそうだ。


「(んっ…?なんか気のせいかもしれないが、動きが速くなってない?)」


 全身へと巡らせている魔力を増やし、速度に合わせる。

 一振り一振りの動きをコンパクトにして、無駄を削ぎ落とす。


 こうすれば、消費体力と回復する体力がある程度釣り合いがとれる。

 これで長時間戦えるようになったが、速くこのダンジョンを踏破するには時間が足りない。

 となると、この場で鳥畜生を効果的に倒すには、あの技が最適だろう。

 日向もここまでやれば納得してくれるだろうから、惜しみなく使う。


 実戦で成功するかは分からないが、今のコンディションだと成功する気しかしない!


連結爆破チェインファイア


 剣に纏わせる炎の量は、いつもより少ないがそれで良い。

 刃の切っ先が魔物に当たった瞬間激しく燃え上がり、隣接している鳥にも燃え移る。

 それを繰り返し、やがて全てが異能に包まれた。


 そして、辺り一帯に存在していた魔物の気配は、完全に消滅した。

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