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異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)  作者: 誠くん2F29
黒き福音編

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第75話 油断大敵

 技を解除して、自分の腕を確認する。

 すると、きちんと傷が治っていた。

 この傷は、移動中に魔物の破片が飛んできた時にできたものだ。


 なぜ今更そんな事を気にしているかというと、技の効果を確かめたかったからだ。

 私の使った【絶華鳥砲】には自身への、回復効果が伴っている。

 しかし、回復の強度は感覚的にしか分からなかった。

 この目で見るまでは。


 それが実際に確認できたのは、大きな収穫だった。

 でも、まだ使ってみたい技がある。


 内心ウズウズしていたが、日向が話しかけてきた。


「さっきのはキレイでいい技だね〜、見惚れちゃったよ。でも、少し周りに被害を出し過ぎだよ。ほら見てみて、壁が焦げちゃってる」


 促されるまま壁面を見ると、たしかに焦げている。

 しかも、焦げてる範囲がかなり広い。


 これは閉鎖空間では使っちゃ駄目な技だ…。


 今回は日向だから良かったものの、この場にいたのが渡とかだったら、大事故になっていたかもしれない。

 フレンドリーファイアなど、ご法度なのに。



「本当だ…。これは使い所を選ばなきゃ駄目ね」


「うん、そうだね〜。まぁ、私は全然気にしないけど」


 本人からそう言ってもらえると助かる。

 気持ちを切り替えて、次に進もう。


 ボスを倒したおかげで、奥に下の層まで続く階段が現れた。

 


 階段を降りるべく歩いていると、日向は明後日の方向を向き出した。


「(あそこに監視カメラがある訳ね〜。ふ〜ん、けどステルス機能が中途半端じゃない?あれぐらいの強度なら、頑張ればメアちゃんでも見れるんじゃない?)」


 日向の中で運営側への不満がでてきていた。


 

 メアは後ろで明後日の方向を向いている、日向など気にもとめず歩き続けた。



 あれを降りれば、また新たな世界が待っているーー。


 そんなことを思っていた時期が私にもありました。

 実際の現実は悲惨で、初めてダンジョンに入った時の再放送が行われているような気分だ。

 端的に言うと、景色の変化が全くない。

 奥には、またあの味気ない暗い道が続いている。


「面白みがないわね…」


 おそらくこういうモチーフなのだろう。

 となると、今後も変化は望めないかもしれない。


「メアちゃんはすこ〜し気を抜きすぎだと思うな。こっから先は集中しないとだよ。何か厄介そうな気配を感じるからね」


「厄介そうな気配…どんな魔物が現れそうかわかる?」


 日向が脅してくるような口ぶりで言ってくる。

 1階層目は倒してもらったが、自力で倒すより正直ついて行く方が大変だった。

 ボスも微妙だったから、これから出てくる魔物も弱いと思っていたが、どうやら日向は何かしらの気配を感じたようだ。


 話が脱線するのだが、なぜこんなにもヘルトや日向は高精度で、気配が読めたりするのだろうか?

 セブンキングスともなると、そういう特殊技能が身につくのだろうか?


「確実性はないけど、鳥…かなぁ?」


 彼女曰く、これから出てくるのは鳥の魔物ということらしい。

 鳥の魔物といって想像するのは、やはりその速度や機動力だろう。

 たしかに群れなどで襲われると、完全に防ぐのは困難だ。


「こっからはメアちゃん先頭で行ってみようか。その方がためになると思うから」


 日向は満面の笑みで言っている。

 しかし、その笑みの中に、どことなく影を感じる。

 けれど、その影は一瞬で消えていった。


 もしかして私の気のせいだろうか?




「それなら望むところよ!」


 先頭に立って、再びこの暗い道を進む。

 すると、予想していたより速く魔物の気配がしてきた。


 警告されているので、気を引き締める。

ーーが、無意味だった。


「グッ…」


 体に衝撃が走った。

 おかしい…。

 私の目には何も映っていない。

 なのに、物体とぶつかった感覚がある。

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