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異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)  作者: 誠くん2F29
黒き福音編

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第67話 反省会とテストの概要

「メアと王位戦に出場している者との、差が分かったかな?」


「えぇ、身に染みたわ。彼女はああ言ってくれたけど、また余力を感じた…。 けど、指摘されたことは、もっともだったわ。だからこれからは、それを意識して練習に励むわ!」


 メアはしみじみと言いながらも、 結局悔しさが勝ったようで、意気込んでいる。


 やはり、メアにはこういう刺激が最も有効なようだ。



 けどあの子の時は、いきなり俺との模擬戦だったからね。

 今思えば可哀想だな。

 まぁ、そのおかけであんなに強くなったんだろうけど。


「ヘルトさん、この人元気過ぎません?」


 普通、異能解放を使った後は全身を虚脱感に覆われるわずである。

 そんな中で、こんなにピンピンとしているのは純粋に恐怖だ。


「それがメアのいいところだよ」


 そう言っても理解に苦しむようで、首をかしげている。

 そもそもイザベルの戦い方は、異能で相手の動きを止めたりするのが主である。

 だから、運動量が少ないので、体力などもはっきり言うと多くない。

 そのせいで今も、疲労の色が見受けられる。


「ヘルトが私を褒めるのは珍しいわね」


「褒めるに値するものはちゃんと褒めるさ」


「ホントに?」


「もちろんだとも」


 ヘルトの返答に疑問を抱きながらも、無理やり呑み込む。

 そこでふと気になって時間を確認すると、そろそろ夕飯の買い物に出かけたい時間だ。

 始めた時間から考えると、無意識の内にかなり時間が経っていたようだ。


「もう特訓は終わったのよね。私は少し買い出しに行ってくるわ」


 駆け足でこの運動場から出ていくメア。


 そんな姿を見て、2人で目を合わせる。

 なぜか微妙な雰囲気が流れる中、イザベルに今回の所感を聞いてみる。


「イザベルはメアと戦ってみて、どう思った?」


「火力バカに見えましたが、思ったより頭が使えるようで驚きました。途中の作戦も的確で、適応力も良かったと思います」


 事前に考えておいてくれたようで、いつもよりツラツラと言葉がでてくることに少し驚く。

 それよりも内容は、メアを意外にもベタ褒めしているものだった。


 たとえ負けてしまったとしても、個人的には満足な戦いだった。


「やっぱり強くなるための近道は、自分より強い相手と戦うことだよね?」


 自分にはそんな存在いないが、メアぐらいの実力なら最も効果的なはずだ。


「私もそう思います。伸び代は分かりませんが、意欲が十分なのは嫌というほど分かりましたので」


 このバトルを通じて、自分も何か学べるかな?と、思っていたが、結局得られたものは無かった。

 今回は自分の身体能力でも耐えられたが、序列上位の面々には肉弾戦で手も足も出ない。

 異能をフルで活用しても、無理やり突破されて、接近戦や魔法で負けることがある。


 ヘルトさんが言っていたように、私も格上と戦ってみないと強くなれない…のかな。

 

 少女は静かに目を閉じ、他人事ではないことを理解した。

 そんな少女の悩みが増えたまま、この特訓は終わった。







 特訓から数日が経ち、筆記テストの週が始まった。

 これまでは勉学に励んでいる者もいれば、筆記テストなど、どうでもいいと異能の訓練をしている者もいた。

 そんな皆が一番気になっていた情報が、静香先生からついに発表される。


「クラスの皆は勉強で忙しいと思うけど、来週に控えている実技テストの話をさせて」


 先生がひとまず断りをいれて、皆に話しかける。

 今からの話は、生徒にとって最重要だ。


 それを理解しているクラスメイトは静かになる。


「今回の実技テストは特設ステージのダンジョンで行われます。そのダンジョンを速く踏破出来るかで、成績が決まります。けど、採点の仕方は絶対評価だから、生徒同士の妨害はご法度よ。だから、皆で強力して挑んでね」


 この情報だけを聞くと、生徒で協力をできる分、簡単に聞こえるかもしれないが、そこまでこの学園の実技テストが簡単ではないことは、この場の全員が理解している。

 ただ一人を除いて。


「(協力していいなんて、今回のテストは簡単なのかしら?そういえば、ヘルトがいるじゃない!)」


 この時のメアは、自分の事を天才だと思っていた。

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