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異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)  作者: 誠くん2F29
黒き福音編

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第63話 特訓part 1

「じゃあ、今回のルールを説明するよ」


「…まぁ、いいわよ」


 先程の衝撃にまだ一呼吸つけてないが、ルールは大事である。

 こういう細かな所にも、何かヒントが含まれているかもしれない。


「この子と戦ってもらうのは前述通りだけど、メアはイザベルに一撃を与えてほしい」


「私とイザベルとの力量差はそこまであるのね…」


 以前の私なら、「おかしいでしょ」と言ったはずだが、今なら理解できる。

 悔しいが、それぐらい実力に乖離がある。

 だから、それを覆さないと一撃すら与えられない。


「しっかり実力差を把握出来てるんだね、意外…」


 前回会った時は自らの力を過信して、現実に叩き潰されるだけの女かと思っていた。

 しかし、今となっては現実を上手く呑み込めたのか、冷静に実力差を把握している。

 これは"成長"と呼んでも差し支えないだろう。


「メアは痛みの許容量を超えると、特訓は中止だからね。".一撃"でいいから与えるんだよ」


「うん、分かった。どんな手段を使ったとしても、勝ってみせるわ!」


 自分を鼓舞するために大声で叫びながら、拳を上に突き上げる。

 その姿は吹っ切れた者のそれだった。


「先輩とか関係なく完勝させてもらう」


 イザベルも負けじと意気込みを語る。

 格下とまでは言わないが、何か想定外のトラブルが無ければ負けない相手である。

 なので、当然のように勝たないといけない。

 なぜなら、この場にはヘルトさんがいる。


「それじゃあ2人とも準備をしてね」


 ヘルトから準備を促される。

 

 これからイザベルと戦うと思うと緊張する。

 たしかイザベルの異能は魔力を声に込められるという、稀有なものだったはずだ。

 異能の詳細は分からないが、この前見た限りだと、相手の動きを止めたり、吹き飛ばしたりしていたはずだ。


 対処法など分からない。

 そもそもこの世にあるのかすら分からない。


「私は準備出来たけどメアさんは?」


 イザベルは自分の喉をさすっただけで、準備を終わらせた。


 私は悩みまくっているのに、イザベルの方はそんなことはないようだ。


「はぁ〜、私も終わったわ」


 深呼吸をして、緊張を少しでも和らげる。

 これからは全力のバトルなので、予断は一切許されない。


「2人とも準備が終わったのなら始めようか」


 ヘルトが不適な笑みを携えながら、指を"パチン"と鳴らす。

 すると、授業でもたまに使っている運動場から、灼熱の太陽が照り付けている、砂漠にフィールドが変わっている。


 しかし、暑さなどは一切感じない。

 なのに、自分の足には確かに砂を踏んでいる感覚がある。


 感覚の不一致で、非常に不思議な気分だ。


「この場では君たちの力は妨げられない。思う存分に戦っておくれ。バトルスタート!」


 ヘルトが魔力で声を拡声させて、スタートの合図を送った。


 まず先制をとったのは意外にもメアだった。


 イザベルの異能が発動される前に、決着をつけるのが一番だと考えたうえでの行動だ。


「煉獄閃」


 イザベルに向けてまっすぐと、異能で作った炎を剣に纏わせて振るう。

 その炎は激しい音と熱量をもって、イザベルに迫ってくる。


 メアがよく使う技ではあるが、普段のそれとは熱量も威力も全然違う。

 それだけでメアのやる気が伝わってくる。


「"消えろ"」


 イザベルは声に魔力を乗せて、冷静に炎を異能でかき消す。

 しかし、範囲が広かったため全ては消せられなかった。

 そのせいで煙は完全には、なくならなかった。


 イザベルはメアの居場所が分からなくなってしまった。


 それを危険に思ったイザベルは咄嗟に身を引いた。

 すると、先程まで自分が居た場所をメアの剣が斬り裂いた。


 この一瞬で距離を詰められてしまった。


 続けざまにメアが剣を振るう。


 しかし、イザベルもやられっぱなしという訳ではない。


「"止まれ"」


 イザベルの異能がメア本人に向けられた。

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