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異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)  作者: 誠くん2F29
黒き福音編

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第60話 ハゲの奮闘

「所属は……予想通りね。じゃあ大人しく捕まえさせてもらいましょうか」


 拘束するべく、異能で空間ごと囲もうとするとすると、避けられた。

 意外とすばしっこい奴である。

 逃げ道を用意したつもりは無かったが、牽制程度の速度じゃ避けられるようだ。



「簡単に捕まる訳にはいけないんてすよ。ボスから学園側の特記戦力の一端でもいいから力量を調べてこいと言われたんでね!」


 ハゲは接近戦では敵わないと分からされたので、距離を離して戦うことに決めた。

 足元は木の幹や、地面が泥濘んだりしていて動きづらい。


 しかし、止まると断絶の異能に捕らえられることは目に見えている。

 ボスの"目"としての役割を果たさねば。


 魔力を循環させることで身体強化を使用して、高速で走った。

 私の異能は手で持てるサイズの武器を生成出来る、というものだ。


 なので、こんな時にとれる戦法は遅滞戦闘で出来るだけ相手に手札を開示させる、という方法でしか役割が果たせない。


 走りながら使い捨ての銃を複数生成させて、断絶の女王に向けて発砲する。

 しかし、空間が断たれているせいで、届くことはない。


 そんな状態でありながらも必死に走る。

 上下左右いたるところから異能が迫ってくる。


 ギリギリ避けきれなくて、体にかすり傷が増えていく。


 その気になればすぐに殺せるはずなのに、敢えて致命傷を避けているようだ。

 まるで自分が弄ばれているような感覚になる。


「(このままではジリ貧ですね。なら、ここは一か八か賭けにでるしか…)」


 手から可能な限り手榴弾を生成して、投げたとも呼べないおほつかない状態のまま投げた。


 なのに、相手は微動だにしない。

 だが、ここまでは予定通りだ。


 自ら手榴弾の中に突っ込む。


 これには断絶の女王も眉を動かした。


 自分で生成した武器の影響を受けない、というのも異能でカバーされている。

 これなら新たな手札を切らせる事が出来るかもしれない。


 自身の流儀に反するが、異能を使っている時間はない。

 だから拳で決着を決めることにした。

 そして拳に魔力を込めて、必死に前に突き出す。



「はぁ…、いい加減にしてもらおうかしら。お前のそのメガネに仕込んでいるカメラから誰かこちらを見ているんだろう」


「…っ…」


 私の目を鋭い眼光で睨まれている。

 正しくはカメラ越しのボスを睨んでいるのだろう。


 小型の高性能カメラなので、ステルス機能まで備わっているからバレるはずなどないのに。


 その時、自分はいきなり不思議な感覚に包まれた。

 繋がっているはずの首の感覚がない…。


 

 断絶の女王に睨まれただけで、首が切り裂かれたーーように感じた。

 視線だけで殺されたと誤認させられた。


「画面の奥の臆病者に告げるわ。私を試したいのなら、自分から私の元にくることね」


 その言葉を最後に私の意識はなくなった。



 この島の某所、仄暗い廃屋で今の戦いを眺めていた者がいた。


「これは急いでボスに報告せねば…」


 本来はボスが見届けるはずだったが、気になる事が出きたと言って飛び出してしまった。

 なので、失敗の報告を入れるのは非常に緊張するが、失敗した時の報告が最重要である。







 ダリアが外でハゲ・コリンズと戦っている頃、教室では静香先生がSHRを始めた。

 生徒の点呼が終わり、皆が待ち望んでいなかったイベントの告知をする。


「みんなにとってはあまり嬉しくないかも知れないけど、再来週から1学期末テストが始まります!」


 静香先生は元気に言い放ったが、クラスメイト達は項垂れている。 

 やはり学生達にとっては、テストというものは敵らしい。


「今回はまず筆記テストから行います。その後、実技テストです。実技テストに関してはみなさんの序列にも関係しているので頑張って下さい」

「メアさんは転校してから始めての定期テストなので、筆記テストの点数は調整されます。だから、安心してテストに臨んでくださいね」


 どうやら学園側は私が転校してきたことによって、授業で習っていない範囲があるので、そこに配慮してくれたようだ。


「(異能省との鎖はもう切れた。けど、私はもっと強くなりたい。今度は大事な人が私の手からこぼれ落ちないように…)」


 私は強くなったことを証明するために、この学園での序列を上げることに再決心した。

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