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異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する (旧題 : 金色の魔王(魔法の王)は微笑む)  作者: 誠くん2F29
学年交流会編

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第27話 擬似天使降臨

 学園中が大混乱に陥る事件が起きる10分前のことであった。

 ヘルト一行はヘルトの先導により、複数のエリアの中心である山岳地帯に来ていた。

 その山岳地帯の中央には標高の高い山々が連なっており、荘厳な雰囲気を醸し出していた。


 それを遠目で確認したメアと渡は、自分達がとんでもない所に連れてこされたかもしれないと、不安がっていた。


 しかし、ヘルトが言うには面白いものが見れるらしく、そのためにわざわざこの場に来たらしい。


「ふぅ〜、なんか凄いとこだなここ。でも、面白いものなんてどこにも無いじゃないか?」


 渡はこんな山岳地帯に面白いものなど無いことなど、もちろん知っていた。

 しかし、ヘルトは確信がある声で言っていたため、淡い期待を抱いた。が、結局目に見える範囲には何も見えなかった。


 そのことを問いただそうとすると、ヘルトはメアに意味の分からない注文をしていた。


「この石に軽くでいいから、魔力を込めてくれないかな?」


 ヘルトが差し出した手の中には小さい石が入っており、それを見たメアはその行動の意味が分からなかったが、とりあえず言われた通りに受け取って魔力を込めた。


「はい、終わったわよ。こんな物で何するの?」


「ありがとうね。でも、すること自体は簡単だから見ていると良いよ」


 そうヘルトが言った途端、メアから受け取った元は普通の石だったが、魔力が込められたことでほんのりと赤く光っている石を全力で宙に目掛けて投げた。

 すると空高く上がった石は、最も高度が高い位置で突如爆発した。


 その光景はまるで花火のように爆音と光が辺りに撒き散らされてすごく派手だった。


「キレイね〜、そういえばこういう時に言う言葉が日本という国にはあるのよね?た〜まや〜。だったっかしら」


 メアは意外にも博識だったことが露見してしまったが、渡は「そんな場合じゃないだろ」と、ツッコんだ。


 流石に思い直したメアは純粋に疑問をヘルトにぶつけることにした。


「それもそうね。何でこんな事をしたの?このキレイな花火みたいなのを私達に見せたかった訳では無いでしょ」


 当然の疑問にヘルトは答えを少しはぐらかした。

 なぜなら、その理由を話してしまうとこの後の出来事がある程度予測できてしまうため、はぐらかす必要があった。


「内緒だよ。その理由はもう少ししたら分かるから、それまで待ってね」


 メアと渡は分かっていたが、ヘルトの物事をすぐ隠そうとする悪い癖を持っている事を知っているが、流石に呆れてしまった。


「はぁ〜、ヘルトはいつもそうね。大事なことをすぐ秘密にするんだから」


「そうだそうだ!」


 2人から抗議の嵐が降り注いでいる中、ーー空には超巨大な魔法陣が浮かびあがり、空の色を真っ赤に染め上げていた。


 その光景に2人は固まっていた。

 余りにも目の前で起こっている事実を、頭で処理しきれていなかったからだ。


「何なんだよあれ…」


「大き過ぎじゃない?サイズ感がバグってるわ…」


 2人が先程まで詰め寄ってきていたが、空の魔法陣のおかげて注意がそちらの方向に向いてくれてので、ヘルト的には助かっていた。


「(ちょうど良いタイミングで発現してくれたな、まあある程度は計算はしてたけど)」



 それから少し時間が経ち、謎に空に留まっている魔法陣はこけおどしにも何も反応が無かったが、急に音を出し、さらに発色が強くなった。


 その突如とした異常事態に2人は抜けかけていた緊張感を再び戻した。


 その瞬間に魔法陣から人型の形をしていて、頭の上に輪っかが浮かんでいる者が出てきていた。

 その姿はまるで聖典の中にでてくる"天使"のようなものが顕現した。


 天使の大きさは空に浮かぶ魔法陣のサイズとはまったく釣り合っておらず、全長は5m(目測の値)ほどしかなかった。

 外見はいかにも天使といった感じで、薄着の羽衣に慈愛の瞳を浮かべている女性の姿をとっていた。


 しかし、その巨体から出るプレッシャーは何外れたものがあった。



 2人は唖然と天使を見つめていると、天使は口を開いた。

 "それ"はまるで讃美歌を歌うように、綺麗な声を紡いだ。


《人の子よ、あなた達の罪は主がお許しになられた。共にエデンの園へ還ろうぞ》

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