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異能使いの魔王は学園を好き放題に蹂躙する  作者: 誠くん2F29
帰省編

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第102話 影は消えていく

 王城の頂上ともなると風も強いし気温も低い。

 そんな環境でも普通に過ごせるようになる魔力とは本当に万能だ。


 この高さなら王都を一望できる。

 もし計画通りに進めば合図が出るはずだ。


「本当に上手くいくんですか?」


 詩乃からすると俺が出した作戦は、確実性に不安があるみたいだ。

 だが、その心配は必要ない。作戦は必ず成功する。


「大丈夫、師匠を信じてくれるだけでいいんだ」


「もう…そんなカッコつけないでくださいよ」


 お師匠様はすぐこうやってカッコつける。

 しかも、それがとても様になっている。


 自分の頬が赤くなっていると自覚出来る。

 あまり認めたくないが、こういう時のお師匠様は本当にかっこいい。


 視線を合わせるのが気まずくなり、視線を街の方へ向ける。


 すると、あちらこちらから煙が立ち昇った。


 作戦が本格的に始まったことが視覚情報で伝わってくる。


 ふと再び横をみると、お師匠様はスマホを真剣な目つきで見ている。


「軍の上層部から連絡があった」


 この前エリオットに頼んでいたのは軍を動かして欲しかった。

 細かく言うと"軍の関係者"を動かしたかった。


 なぜ関係者かと言うと理由は単純だ。

 これまで軍は群発敵な犯罪者の出現を予測出来なかった。


 いくらトビアスがランダムに送ろうと思っても、軍の防御が手薄な場所は限られる。

 となると、軍の上層部は集計した情報を使って対策するはずだ。

 なのにそれが追いついていないというと、情報が漏れている可能性が高いと思った。

 しかし、軍の内部に裏切り者がいるとしたら、逆にこちらから情報が掴みやすくなってしまう。

 だからその線は消した。


 だからエリオットに偽情報を広めてもらった。


 そして、罠のある位置へと誘導した。


 その結果が今、目の前に広がっている。


「あそこから一際強い魔力を感じたから向かおうか」


 罠を看破する、避ける、防ぐ、いかなる手段を取るにも魔力は必要だ。

 しかも、罠の威力を高めているので魔法か魔力を使わないと致命傷になるはずだ。


 そうなると、こちらから魔力の感知が可能になる。


「これからが本番ですね。でも、正直苦戦するビジョンがまったく浮かびません」


「まぁセブンキングス様からするとそうでしょうね」


 なんてふざけて言ってくるお師匠様。

 自分もセブンキングスだというのに。


「はいはい。お師匠様、ふざけてないで速度を上げますよ」


 詩乃は落下する速度をさらに吊り上げる。

 それに自分も合わせて速度を上げる。


 呑気にしていたら逃げられるかもしれないし。





 刹那の時間が経つと地面が微かに見えてきた。

 その地面からは未だ煙が噴き出している。

 そうなると、真上から落下することで煙で身を隠すことが出来る。


 これから影の人物と対面する。


 その影の輪郭はあまりにも曖昧で、境界線が分からなくなる。

 床や壁に溶けるように広がり、呼吸するかのようにわずかに揺れる。


 俺でも視認出来ないとは、ほんとに厄介そうだ。


「詩乃、こっからは気張っていくよ!」


「分かってますよ!」


 ここで相手に逃げられないようにフィールドを展開する。

 建物などを除いて魔力で周囲を包み、新たな世界を作る。


 その隙に影は逃げようともがく。

 しかし、もう手遅れだ。


 ヘルトが作った世界は光で溢れていたが、ここで影は自然には生まれない。

 光が反射を繰り返してもそれは変わらない。

 それがこの世界の秩序でルールである。 

 そう俺が作ったんだから。


 影はあやふやな輪郭から、みるみる人型へと変化していく。

 見た目は30代後半。細身で長身、黒と灰を基調にした実用的な服装で派手さはない。

 どこにでもいそうな人間だが、足元の影だけが微かに揺らめいている。


 異能で生み出しているんだろうけど、それも十全には扱えてなさそうだ。


「コソコソ動いていた影さん。ようやく姿を現したね」


 この状態に焦りを見せている影のおじさん。

 表情は変わっていないが、汗が額から垂れてきていて呼吸も荒くなっている。

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