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 『大人』という言葉は、適当さを示す言葉だ。


 適切で妥当って意味でも、いいかげんって意味でも。この適当って言葉がもうテキトーなんだから、『大人』ってやつはもっと適当。

 ガキみたいに喚いたり、ガキより弱っちかったり。


 字に書いて大きな人。まさにこの通りだ。


 とくに昔は、俺が子供のころなんて、でっかい奴なんて大体盗賊か金持ちのどっちかだったから『大人』ってやつにも当時小さかった体が成長することにもカケラも期待はしてなかった。


 子供のまま、小さいままで図体だけの雑魚を蹴散らす!!なんて、そればっかりだった。


 だけど人生は長いもんで、何も知らないガキが変わるのに十分な時間が経つと、いつしか俺は『一人前』だとか、『漢』だとかに憧れて、必死に背中を追いかけてた。小さな体で、短い手足で、我武者羅に追い付こうと走ってた。

 体が大きいということをあれほど切望したこともなかった。喉からどころか全身が手の形に化けてまで掴みに行くような、あの渇望、羨望。


 今思い出しても、笑えるくらい必死だったな!!


 七転八倒、紆余曲折、波乱万丈、諸々込々でいつしか俺は『一人前』の『漢』に成れたんだ。




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