幸せの価値観
僕は毎日、自分の幸せを実感する。
「美味しいごはん、あったかいお風呂、フカフカの布団。あと、なによりも、」
そう言うと、君は爆笑する。
「なにそれ、にほん昔話のオープニング?」
そういえばそうだな、僕もつられて笑った。にほん昔話は僕の価値観に合っているらしい。それでも、僕は君の手を握る。なによりも、君が隣にいてくれること、これが一番の幸せだと思う。つまり、にほん昔話とは少し違う。
そう思った時、君が言った。
私の幸せは、家族が側にいること。と、言う訳で家族になりませんか。
まさかの展開に僕は言葉が出てこなかった。
ただ明確なことは、僕の返事はYESしかありえないということと、僕と君の価値観は全く同じだということだ。