表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ひなたの詩&エッセイ集

君の欠片を拾い集めて

作者: ひなた

 舞い散る桜の夜

 涙する僕に君は

 艶やかに目を細めて

 「満開だけが

  花の華ではない」と


 流れ落ちる流星の夜

 見惚れる僕に君は

 意地悪に目を細めて

 「星が落つるは死の証

  次はきっと私の番」と


 消えてしまうことはない

 鮮明に思い出せる

 この記憶は永遠と

 封じ込めてでも守ると

 誓ったはずの君の姿さえ

 僕はもう思い出せなくて


 絵画や本に思いを馳せ

 涙する僕に君は

 艶やかに目を細めて

 「まだ元気なうちに

  私を見て私に触れて」と


 降り積もる雪の白

 目を逸らせぬ僕に君は

 後ろから抱き締めて

 「ありがとう」なんて

 何よりも意地悪な言葉

 去りゆく優しさはいらない


 消えてしまえばいいのに

 もう思い出したくもない

 この記憶は過去のもの

 いつかの僕といつかの君が

 以前紡いだ物語

 本に思いを馳せた

 読書に耽っていた

 そうすれば思い出も

 物語として愛せる気がして


 舞い散る桜の夜

 涙ながら僕は君に

 「満開だけが

  花の華ではありませんね」と

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 返信ありがとうございます。 そういう意味での表現でしたか。私がうまく読み解けていなかったようです。申し訳ございません。
2016/07/06 19:07 退会済み
管理
[良い点] 儚く悲しい詩ですね。でもそこに宿る美がとても良かったです。 [気になる点] 最後、途端にぷつりと切れた感じがしてもったいないと思いました。 [一言] 「艶やかに目を細める」 これはちょっ…
2016/07/06 14:56 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ