#2 何処まで行くことになるんだか、不安になってきた。
少し薄暗らと湿気を感じつつ、パチパチと液晶画面とにらめっこしながら文字を打つ。
少しキリが着いたあたりで伸びをしつつ、目線は時計へ、窓へ、そして部屋のドアに向ける。
ふぁー、そろそろ退出しますか。
なんか面白いことでもあったらいいんだけど。
ノートパソコンの電源を落とし、デスクの上に置かれたマグカップの中身を飲み干し、いそいそと退出準備。
「あれ、先輩もう退出ですか?早いっすね」
「ああ…うん。お疲れ様、お先失礼」
「じゃあーまた、お疲れ様でーす」
軽く手を上げ反応をしながら退出。
ふすー、と溜息。
別にこの生活が嫌じゃない。
女性、ボーイッシュであることは自覚済み、身長と体型はまずまず、彼氏はいない。
ほどほどの学歴を作って、自分の技量を上げて。ほどほどに良い職場と住まいを作って。
慕ってくれる後輩もできた。
家族、親はいる、が同居じゃない。一人暮らし。人並みの生活は送れていると自負している。
昔から一人の時間が好きだった。
別に人と喋るのが嫌いな訳では無い…いや、ほんとだよ。だって喋ること自体が負担になる人だっているし。
ただ…ただなんだか、この生活に足りないものがあると最近思うようになった。
人との関わり?否、充分だろう。
家族との関わり?否、やるべき事はやっているし、なんなら満足している。
では…何が足りない?そう、面白味だ。日々の生活に彩りを!と思い色々なことを変えてきた。服や食事、生活習慣にも手を出し、やったことも触れたことをなかったゲームをプレイし始めた。
面白い。面白かったが結果的に残ったのは銃の名前と性能の知識、それとログアウトした後の喪失感だった。
やはり、やはりこの生活には面白味が足りない。
なにかこの味気ない生活に終止符を打つ出来事は起こらないのか。
世の中には運命や宿命がある。それだとしたら抗いようがない。
溜息をつこうと思ったが、やめておく。そうした方がいいと思ったから。
いつものようにコンビニ買っておいた野菜ジュースをスマホ片手に吸い、いつものように駅のホームに並んで待っていた。いつものように、駅に向かって電車が来た。
その時だった。
背中に、衝撃を感じる。
ドンと押された感覚。
何が起きてるかも分からず、物理法則に従って自由落下。
「〜~~~っ、... ...先輩ィィ!!!!」
不意に、本当に不意に聞こえた声。慕ってくれる後輩の声。直後に起きた音で気付く。
ブァン、と電車の音。
後輩!すまん!許してくれ。今めちゃくちゃ面白い!
自分がこんなことになって初めて気がついた。
自分が欲しかったのは“面白味”じゃない。“非日常感”だったのだ。
今、恐らく人生最後の瞬間、最高にハイテンションになって思った。
今、さっっっいっっっっっっこぉーーーに楽しい!!!
次に目覚めたのは柔らかな日差しを感じる場所だった。
うん。転生でもしたか?
まずは見た目チェック。
視界が遮られている、だが隙間はある。水面でも見つけないと顔が拝めなさそうだ。
顔はさておき、服のチェックだ。うーん、緑のパーカーを着ているぽい。首元に違和感…包帯?なんだこれ…?
下は…茶色の長ズボン。上下合わせて動きやすさ重視と言ったところか。
手元には1つの小型ナイフと、弾が装填済みの1つの銃あぁ、これ知ってる。デザートイーグルだ。確か、正しい姿勢で撃ったら小柄でも扱えるんだっけ。
…どうしようか、、
暇。だ。
どうやらここは現実では無いらしい。折角イメチェン(強制)したんだし口調でも変えとく?
いやいやいやいやいやいやいやいや(全力否定)そんなすぐに変えることなど出来ないし、ちょっとずつやっていくか。
どんな世界か、どんな生活が送れるのか。
面白味、いや非日常感を求めて何処まで行くことになるんだか、不安になってきた。
とりあいず散策。
やってたゲームはFPSらしい。
坂川ネロ
多分転生したタイプ。
そこそこ攻撃速度が速くそこそこ強いタイプ。
かっこいい戦闘を期待したい。
誰目線かな??
尚口調が不明で作者が悶絶してる模様




