プロローグ
プロローグに聞いた話を持ってくるのも二話目で書くのもどうかと思うんだけど、この話がちょうどいいんだよ。
それでもどうか呼んで欲しい。
少なくとも、俺はほんとと思って話してる。
嘘も混ぜて話してる。何を信じるかお任せで。
これは見える人から聞いた話。
友達に紹介してもらった子がちゃんと見えるらしくてさ、いろんな話を聞いたんだよね。
今までで一番信ぴょう性があったよ。
あっちの世界を少し覗けたようで興奮した。
今回はそこから一つ。
俺の友達のAと紹介してもらった見える子がF
あともうひとりいてSにしようか。小さい時から仲良かったんだって。
ここからが本題
面白い話で、霊能力がある人にも種類があるらしんだよ。
友達のAは、影響されやすい。見えるようになったらしいの
Fは、見えるし、周りに影響する。
Sは、強調するらしい。
強調は初めて聞いたよ。一定数いるらしいんだって。
それでこの3人がいつも仲良くしてたせいで、Aはよく泣かされたらしい。
学校でこの話を聞いた子がFとSによく絡んできたんだって。最初は仲良くなりたいとかかと思ったら、明らかに無理してたらしい。
そんで問い詰めてみれば父に会いたいんだと。
結論から話すよ。そこは見えるようにはなった。
でも見える段階にもいくつかあるらしい。そこは知ってる人も多いと思う。
こうやって影響されて見えるようになった場合、中途半端なんだとか。
うっすら見えるとじゃない。一部分だけはっきり見える。
だから想像してみてよ?
手、腕、足、胴、生首
それが視界でいつの間にかいる生活
最悪じゃない?
でも、その子は喜んでたんだって。
家に帰ったら、父にいた部屋に手を見を見たんだと。それから見かける度に話しかけた。したらついて来てくれるようになったらしい。
めでたしめでたし、で終わらないから話すんだけどさ
よく言うでしょ?幽霊が見えても気づかないフリをしろって
それが無理だった話をよく聞くんだけどね。
この子もそれをしたけど、父親だから大丈夫だろうって思うでしょ
Fがその子が紹介してくれたのは、軍服を着たおじさんだった。顔も全然違うし、そういう話も聞いてない。というか時代が違ってた。戦争の勉強をした時に見た服と似ていた。
言おうか迷ってたらしいんだけどね、その子から聞いてたお父さんは、教えられなかった。明らかに悪いものに変わってたからだって。
一応、補足しておく。その子は会わなくなって見えなくなったらしい。影響されても持続性があるかどうかは人それぞれだとか。ちゃんと説明済みだったから納得してたし満足だったっと。
本当のことは絶対言わないんだって。
これ聞いた時に思ったんだけどさ
よくあるんだろうな。
言えない事情があって取り繕われた嘘
善意も悪意もめんどくささもあるだろうけど
ちなみに逆もある
どうしても嘘だと思いたいから真実を語る
何を信じるかは任せるよ
嘘も本当もちゃんと入ってるから