魔法学園ラブリス高等部に編入してきた問題児
4月になり私グロシスは魔法学園高等部に進級した。
正直奇跡だと思う。
ここまで悪評が1人あるきしている私の事だ落第王女グロシスになる未来しかなかったのだけれど何故?
そんな事を思いながら今日も部屋にこもっている。
春休みは明日で終わるらしい。
周りの部屋からは帰省した生徒たちが荷解きしたりしている音でいっぱいだった。
何故私は部屋に引きこもっているのかというと帰る場所がないからだ。
王室に帰っても変な悪評の噂で居心地が悪いだろうしかといっていく場所もない。
何故なら私は茨姫。
醜くトラブルメーカーであるのだから。
むしろ奇跡かもしれない。
魔法学園でここまで醜い見た目でありながら、退学をしていないのは。
魔法学園に入学してからいくつもの問題を起こしてきた。
エルフの優雅な風魔法は何故か暴風となり教室の窓を割り、花を咲かせる魔法は何故か椿の木が咲きありったけの花粉ばら撒かれてバイオテロのような事が起きた。
生け花をすれば何故かキノコが生えてきて(魔力が干渉して本来はキラキラ光ったり色が鮮やかになるはずだった)生け花は謎のキノコの菌にやられクラス全員の生け花が寄生されるというパンデミックが起きた。
もうだめだ。あきらめがついた私は慎ましく部屋にこもっている。
何も考えたくなかった。
実家からは婚約者を決めろという手紙が届いていた。
無理だろと思った。
鏡を見る。
無理だろと思った。
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魔法学園ラブリス男性寮
編入生たちが集まっていた。
魔力の才能が認められた平民のジャン。
魔法大臣の御曹司ジン。
奇跡を起こした英雄アルフレッド。
そして悪徳辺境貴族と噂されているバラガン。
彼らは才能を賞され魔法学園の高等部に集められた王子様だ。
何故王子様と呼ばれるのか。
それは、この学園は圧倒的に女子が多いからである。
魔法の才能の偏りなのか学園長の好みなのかはたまた何かの存在による悪戯なのか。
まあいても、何故か目が隠れた学園長の言葉を借りるならメカクレ系男子になりがちなのだ。
だからこそ編入生は王子様たちなのだ。
基本的にかっこよくて、数少ない青春の相手なのだから。
でも悪徳貴族って噂の男がいるのは以外ね。
だってそんなの学園の王子様らしくないじゃない。
実際悪徳辺境貴族バラガンはありえないくらいの問題行動を起こし女子生徒からは嫌われるのだがこの時の茨姫は知らなかった。
自分がそんな悪徳辺境貴族とさらなる問題行動を起こすことになるとは