エピソード1
シリル視点。
「シリル、何を調べているんだい?」と声がする。
後ろを振り向くと、俺の側近であり、騎士団の団長を務めるアレクがいた。
「なにもない。」と答えると、
アレクは顔を歪めて、
「嘘言うな。」というと、
俺が
「そこまで重要ではない。ただ、心配なだけだ。」というと
アレクは俺が持っていた書類をひょいと取り上げ盗み見る。
そして
「あいつら、パーティー解散していたって本当だったのか?
信じらんねえ、、、、。アイツラ俺らがいなくても強かっただろうに。」と言った。
アイツラ。それは俺が持っている過去に隠されていた。
栄光の七人組冒険者グループ。
それが俺が昔所属していた冒険者グループに呼ばれていた名前。
俺ら三人が脱退したあと、残りのメンバーが残って旅を続けていたが、
ある時期から音沙汰がなくなってしまった。
「フィーネ、ベル、レット。女性陣がどこを探しても出てこない。リックはわかったから、
呼び寄せることにして、伝書鳩を送ったけど、一向に戻ってこないし。」というと、
アレクが
「ああ、リックは変わってないなあ。ははは。女子メンバーは結婚でもしたんじゃないか?」という。
すると、ドアが開き「絶対ないよ。ベルはまだしも、フィーネ、レットは絶対結婚とかしないタイプですよ。特にレットは自分より強くないとだめとか普通に言いそうだし。」と言った。
そう。良くも悪くも、男勝りなメンバーが多かった。
それを聞いて俺が顔を歪めたが、残りの二人は気づかない。
「マーカスは結婚しないのか?」と俺が唐突にきくと、
「シリルこそ、早く結婚して、お世継ぎを作ってください。
俺は魔術師団の団長ってだけですし。最悪、いなくても、大丈夫ですから。」といった。
するとルーカスは
「そう言いながら縁談が来てるでしょ。シリルも流石に娶ったほうがいいよ。
そんなに結婚したくない理由があるの?」という。
俺が
「忘れられないやつがいるからな。」と言った。
「シリルが忘れられない好きな人って、、、。どんなにすごい人なんだろうな?」とアレクがマーカスに聞くが、彼も首をかしげるだけ。
俺は言うつもりはない。
もう、終わった憧れのような人だったから。
そして、自分らを変える、出会いがあることを俺らは知らなかったんだ。




