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操糸魔術を極めし者  作者: 阿呆之仔猫
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試験

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ある日父に話しかけられた。


「学校に興味あるか?」


突如話しかけられたというのもあるが今まで学校の事など気にしたことがなく、ピンとこなかった。

そんなレックスの様子を見てか学校についての話を始めた。


学校とは国が運営している教育施設のことを指す為、いくつかのしゅるいがある。

大まかに分けると勉学、剣術、魔術の3つ。


「この3つならお前は魔術だな」

「勉学は?」


もちろん勉強をしたい訳では無いが、適当に相槌を打っていたらそんな質問を飛ばしていた。


「勉学は一部の貴族様しか入学できない」


( 何となく話を続けていたが結局何が目的なのだろうか? )


「それでなんだが魔術学校に入学しないか?」


予想通りではあったが驚いた。

魔法は好きだが才能のせいで中級魔法以上は使えない。

その事は父も十分理解しているはず、なのにそんな話を持ち出したから驚いている。

いくら学校へ行こうと才能をどうこうできるはずがない。

何故そんな話が出てきたのか疑問になったレックスは質問に質問で返した。


「なんで?」


たった一言そう聞いた。


「いやー」


( 反応を見るに聞いてはいけない事だっただろうか? )


その時父の目が一瞬明後日の方を見た。

その目を追うと視線の先には、タンスの上に置かれた手紙があった。

レックスは席から立ち上がりその手紙を手に取り目を通した。

そこには『一緒に魔術学校行こう!』と書かれていた。

その手紙には差出人の名は無く誰からのメッセージなのか分からなかった。

だが、無駄に高いテンションに少し心当たりがあるが誰かは思い出せなかった。


「よく分からないけど、興味が無い訳では無いな」

「そうか、なら早速受験の手続きに行ってくる」

「……?」


言っていることが理解できなかった。

学校だって来る者拒まずという訳では無い。

だから受験があるのは当たり前だ。

だか……


「行ってくる?……今から?」


問題は願書を今から学校に提出しようとしている事だ。


「出願締切が今日までだからな」

「試験ていつなの?」

「明後日だが?」




そして試験の日がやってきた。

試験は座学と実技の2つからなり、実技の方が点数配分が多めになってある。

座学においては問題ない。

日頃から図書館に通い詰めた甲斐があった。


問題は実技の方にある。

普通に魔法を使ったらまず不合格だろう。

糸を使えばなんとか出来るかもしれないが、バレる可能性もある。

糸は極めて細く普段見えることはないが、光の具合で見えなくもない。

レックスは魔法の詠唱を始めた。

その間に糸が地面を這い的に絡みつく。

詠唱が終わり水の刃が的を目掛けて一直線に飛翔する。

水刃が着弾すると同時に糸が的を真っ2つに割る。

試験官は2つに割れた的の断面を見て驚きつつも、評価を手元の紙に書き込んでいた。

試験官が驚くのも仕方がない。

レックスが放った水刃は刃というのがおこがましい、水鉄砲並の威力だったからだ。


バレなかったことに安堵の溜息を吐きつつ、その場を後にした。

2つの試験が終わり帰ってもいいのだが、他の受験生がどれほどなのか少しだけ様子を伺った。

水刃、火弾、氷礫など色々な魔法が使われ、どれもレックスの魔法よりはマシなものだった。

中には中級魔法を使う者もいた。

その少女が放った氷の棘は障子に穴を開けるかのように的を貫通し遅れて的が粉々に散った。

その威力に感心しつつ、その矛先が自分に向いたらと考え身体を震わせた。





試験を終えてから数日が経った。

結果はというと合格だった。

しかも特待生というおまけが着いて。

特待生という文字を見た時には目を疑った。

今年の試験合格者の中に特待生はレックスを含めて2人しかいない。

他人の実技を見る限りレックスの結果と同等程度の人は幾らかいた。

そうなると筆記の方で差がついだろう。

もちろん点数が公開されている訳では無いので本当はどうだったのかは分からないが。

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