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想像の世界〜自分のオリキャラになりました〜  作者: 旧天
幻想異聞奇譚 第一章 末世の北極星
90/167

メイドの備忘録①

いつもありがとうございます。


7日連続更新を達成しました。


金曜日は忙しいのでこのような形になります。


よろしくお願いします。


ブックマークありがとうございます。

日本の上空に巨大な船があった。あらゆるレーダー、計器から見えないようになっているその船はエンジンが止まった状態で風に流されていた。


その船の甲板で?は死んだように眠っていた。

彼女の周りには本が転がっている。本は百科事典よりも数倍大きく、カバーが分厚い皮で出来ているため、空の上の強風でも飛ばないようになっている。


?はその本のすぐ横にペンを握ったまま寝ているのだ。


かつてオーバーワールドに否定されて精神を虫食い状態にされていて自我を失いかけていた?。ボツ世界に落ちたことで?がボツ案にしたオリキャラたちと出会うことが出来たおかげで姿を借りることが出来、思考を共有することで何とか動くことが出来ている。だがその状態もいつまで保つか分からない。もしももう一度オーバーワールドと戦うことになったら相討ちが限界だろう。


「死ぬと分かっていても君は戦い続けるんだね」


?の様子を見にきたメイドは?の近くにある本を見てそう呟いた。


本にはオーバーワールドの正体や巻き戻しの原理、オーバーワールドの目的まで記されている。だが、倒し方は書いていなかった。オーバーワールドと対になるアンダーワールドの?でさえ、倒し方は思いつくことが出来なかったのだ。


今の?にオーバーワールド同様に時間を巻き戻す力は備わっていない。オーバーワールドに対する効果的な手段を持っているわけではない。持っているのは情報だけ。その情報も知ってしまったらオーバーワールドに消される危険な情報だけだ。


オーバーワールドの洗脳を解けていない覚醒者に渡す事はもちろん出来ない。解けていたとしても自衛できるほどの力を持った覚醒者は今のところ1人しかいない。それがメイドだけだった。


そのメイドは?を呼吸しやすい体勢にしてあげると頭を自身の膝の上に乗せた。所謂膝枕だ。死んだように眠る?の頭をゆっくり撫でる。ペンと本はメイドのすぐ近くに置いてある。


「……音声記録、開始」


メイドがそう呟くと船の機能が起動してメイドの声を録音し始める


「記録者、アンダーワールド第一使徒バチカル。時間、1746回目の巻き戻しの2018年7月10日午前11時29分。内容、特急特異点アンダーワールド、?について」


メイドーーバチカルは?の頭を撫でながら小さな声で続ける。


「肉体年齢18歳。精神年齢不定。心停止、通算182519回目。本日3回目。状況、本艦の甲板上で本に記録中に心停止した後、蘇生。アンダーワールドの権能により蘇生が即時に行われたと考えられる。現在は睡眠中」


バチカルはアンダーワールドの左胸に手を当てると鼓動を確認する。間違っていないか確認するためだ。鼓動は弱々しいが確かに伝わってきている。


「最近は安定していて1ヶ月に30回程度だったが制御不能のボツ案との戦闘でアンダーワールドを展開。その結果肉体が不安定になったと考えられる」


バチカルの声が更に小さくなる。メイドの目には涙が溜まっている。


「再び戦えるまで3年かかると考えられる。それまでに、誰かがオーバーワールドを倒すことを祈る」


オーバーワールドと戦うということは?が死ぬことを意味している。だから?がオーバーワールドと戦わないように願う。


「これ以上、?を戦わせないで」

?を主人公にできなかった理由の一つです。


修正前

心停止60225回


修正後

心停止182519回


計算したら間違っていました。

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