ネカマとネナベ
あわわ
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ありがとうございます!
本日二度目です
人生で初めて警察署に来た。
チート持ち覚醒者に襲われて周りの野次馬の方々に助けていただき、到着した警察が到着した時、男はまた暴れようとしていたが一般人に魔法を放つ暴挙はしなかったので警察に組み伏せられていた。
しきりに
「あいつは殺人犯だ!」
とか
「俺がやっていることは正義だ!」
とか
「早くあいつを捕まえろ」
とか言っていたけど
野次馬の方々が
「一方的に男が襲っていた」
と証言したため、警察は男を信じなかった。
それでも事情聴取は必要らしく、署まで来てくれないかと言われたので
突撃! 隣の警察署
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「身分証明できるものがあるなら出していただけませんか? 強制ではありませんが……小学生が持っているわけないか」
「覚醒者の男子高校生でーす」
おじさん警官(橘さんというらしい)がびっくりして椅子から転げ落ちた
「姿は変わっていますが、学生証はありますよ」
「じゃあそれを出してください。今、お母さんとかって家にいる?」
「お母さんなら家にいると思いますし、携帯の番号なら学生証にメモ取っていますよ。それから俺は松村圭太、15歳で市内のB高校1年、覚醒した時の名前はルナフ」
橘さんは俺の情報が間違っていないか確認してからお母さんの番号を見つけると外に一回出て他の人に電話してもらうように頼んだ。
今気づいたけど、12歳の女の子の相手をする時って婦警さんじゃないの?
「さてと、まあ、すぐ終わるし、なんでああなったか教えてもらいたいだけだから」
橘さんがメモ帳をペラペラめくると
「えーと、じゃあ確認から、今日の午前10時40分頃、市内のケヤキ通りを自転車で北上中に上から炎が降ってきて道を塞いだ」
「そこ、訂正です。俺を狙って炎が降ってきたんです。反応が一瞬遅れていたら丸焦げになっていました」
今考えるとあの時Nが止めなかったら死んでいたな
ありがとう、N
「それ本当か!?」
「本当も何も、自転車をこいでいるすぐ目の前ですよ。あいつも『ちっ、感のいいやつだ』って言っていましたし。最初から私を攻撃してきているんですよ。止めるなら路上で止まってくださいと言えばよかったのに」
「よく助かったな……」
橘さんが頭を抱える。おいおい、大丈夫か
「あぁ、もうなんでこんなに覚醒者が暴れるんだ?」
「ここを自分が考えた異世界だと認識しているんじゃないですか? 自分の世界なら許されるルールで動く人が覚醒してから増えたんじゃないでしょうか?」
橘さんは顔を上げると「あなたはどうなんだ」と聞いてきた
「俺ですか? 俺の場合、あまり記憶が解放されていないのでそんなにルールがわからないんです。解放されているのって貴族に誘拐されてから師匠に助けてもらって初めて魔法を使うところまでです」
橘さんは安心したのか確認を続ける
「えっと、炎焼かれかけたけど危機一髪で回避した後ずっと魔法陣で狙われていて、周りに助けを求めた」
「はい、合ってます」
橘さんはしばらく考えてから
「あの男が言っていたんだが殺人犯っていうのは」
「物語の中で貴族に誘拐された時、子供たちで蠱毒、つまりカニバリズムさせられた時ですね」
「物語上とはいえ、恐ろしいことを子どもにさせるな」
まあ、Nたちの世界は物騒だからなぁ
戦争中に右腕失ったから愛剣と肩を魔法で結合して剣を腕として戦闘続行する伝説のメイドもいれば
……
……
記憶が戻っていないから思い出せない
「まあ、物語上なら大丈夫か……幸い周辺で殺人事件は起きていないから疑いがあるわけないし」
「俺は完全に被害者ですから」
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取り調べが終わった後、母親が迎えに来るのを待った
自転車は車に載せて持って帰る。
見た目が幼女のため、こうしなさいと言われた
中身は男子高校生なのに
「じゃあお母さんが来るまでそこで待っててくれる?」
同じような言葉をさっき聞いたため、そちらを見た。
一室から男の子が出て来る。多分、ルナフと同じくらいの背丈
その男の子と目が合う
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「えっと、あなたも覚醒者?」
「うん、というとそっちも?」
隣に来た
男の子は黒髪で日本人っぽい顔をしている。
「はい、この姿の名前は井上 大輔です」
「俺はルナフ」
俺というと少しびっくりしていた
「ああ、元男子高校生だから一人称が俺なんだ。たまにルナフの記憶に引っ張られて私になるけど」
私どころかルナフになるからな
俺はてっきり引くかと思った。だが
「私も似ています! 元は女子高校生なんですよ!」
物凄い勢いで食いついて来た
ついでに市内のC校の学生証も見せて来た。本当に女子高校生だった。しかも高1
ネナベか!
ネナベはネット用語か……
「朝起きたら男の子になっちゃっててびっくりしたけど自分の好きなキャラの一つだからいいやって」
「いいやって……俺は起きた時びっくりして夢かと思っていたんだよ。まあ、お気に入りのキャラだったからちょっと良かったけど」
うんうんとdaisukeは頷くと
「あなた、ゲームだとネカマでしょ!」
なぜわかった。
男操作するより可愛い女の子操作した方が楽しいだろ
「そうだけど。もしかして……」
「うん、ネナベ」
話が合いそうだ
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お母さんにちょっぴり叱られた車の中、俺は顔に出さないように喜んでいた
女子のLIMEゲット
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Nのターン!
今回は短めなのでここに書きました
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『流れ星』で逃げた先は市内の大きな公園
平日なので犬の散歩などをしている人が多い
……何人か空を飛んでいる
私は木陰に腰を下ろす
ルナフの修行をしている時は私が木陰で座ってルナフにダメ出ししていたんだよね
「隣いいですか?」
前方から18歳ぐらいの女性が歩いてきた。金髪で巨乳の女性が歩いてきた
私は手でどうぞとする
「では失礼して……どっこいしょ」
会話は特にない、
お互い枝の隙間から空を見上げていた
「覚醒者ですよね」
「ええ」
「私もそうなんです……この姿の名前は」
お互い自己紹介する。
少し話をして連絡を交換した
覚醒者同士で連絡が取りたかったから
これが、仲間との初めての出会いだった。
daisuke
これがやりたかったから井上の名前は大輔にしました。