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想像の世界〜自分のオリキャラになりました〜  作者: 旧天
幻想異聞奇譚 第一章 末世の北極星
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1-5 痣と破滅とエーイーリの嘘

久しぶりの5日連続更新で作者のテンションがおかしくなっています。


いつもありがとうございます。

物語を書く時にどうやって書くか。


書きたい物語を想像したり勝手に物語が頭の中に浮かんだりする。それを紙に書いたりパソコンに打ち込んだりして文章を作り出す。出来上がったところまで読み返して面白くなかったり矛盾しているところを書き換える。続きを書いて読み返して書き直してを繰り返して最終的に書きたいシーンに繋げる。その後エピローグを書く。


※個人によって違いあり。


オーバーワールドは物語を書く過程での上書き。一度書いた物語が面白くない、矛盾しているから時間を巻き戻して書き直す。


それに対してアンダーワールドは巻き戻した時に捨てられた設定、キャラを使う。


************


「理解はできないけど、貴方やっぱりNの弟子さ。少ない情報で考察するあたりNにそっくりさ」


私の考察を聞いて否定することは無かったが理解することは出来なかった様でキョトンと首を傾げる。理解できなかったからか思考を別の方向に働かせて私とNさんを重ねたほどだった。


理解できなくて当たり前だ。私だって100%理解できていない。仮に私が同じ話をされても理解することはないだろう。話の内容は分かるがあまりにも突拍子のない話だから脳が処理しないと思う。


だが、発言することに意味がある。


だって正解も正解の導き方も分からないのだから手段は多い方がいい。この可能性を共有して相手が理解できなくても別の考え方をした時や新しく情報が手に入った時に役立つかもしれないのだ。


「まあ結局、考察は『かもしれない』の領域から出ることはないさ」


龍崎さんは首を横に振りこれ以上考えるのを止めることを提案する。


そうなのだ。いくら相談しあっても考察の範疇を出ることはない。所詮ただの妄想、何が正しいのかも分からないのに意見を出し合っても答えが判明することは滅多にない。おまけに特急特異点は未知の存在、ただの覚醒者が特急特異点を理解できる可能性は低い。


人が神の領域を考えても正解が出ないように真実を知ることは出来ない。自分たちが同じステージに立たない限り永遠に理解できないのかもしれない。


「そうですね、特級特異点のことはここで一旦終わりにしましょう。その代わり、ついさっき思い出したことなんですけど」


************



「背中の痣、Nのボツ設定と言った記憶の封印。物語の特定の記憶を何故か思い出すことが出来ない状態だったのが突然思い出せた」


例の背中の痣、シャワーを浴びている時に気づいたのに気がついたら記憶がなくなっていた。忘れていたとかではなく明らかに消されていたのだ。忘れていただけだと言うわけではなく


それ以前にシャワーを浴びるまで存在すら知らなかったのだ。自分の体のことだから意味が分からなくても大きな痣があれば物語の序盤でも知っているはずだ。


「はい、それも物語において重要なことを。Nさんが何のために戦うかとか思い出していないとおかしいです。ボツ設定とは言え、目的がなければ物語は始まりませんから」


「確かにNの目的は重要さ。その痣には何か意味が?」


「他の覚醒者同様に私が物語の展開を思い出せていないので分かりませんがNさんボツ設定同様に封印されていました。ということは封印した相手にとって都合の悪い設定に纏わるものではないかと」


それこそ、私がボツ設定にした時の魔女の卵という可能性もあるし。実は伝説の英雄の末裔とか敵にかけられた呪いの紋様かもしれないし。


何か意味があるはず。


「その痣、エーイーリに見せたらどうさ?」


************


「いつからお前は露出魔になった?」


小屋の中でNさんの相手をしていたエーイーリはやってくるなり呆れながら私に言った。今の私は上半身だけ脱いで背中を2人に向けている状態だ。位置的に下着も邪魔だからそれも外している。


挿絵(By みてみん)


話の流れを知らなければ人を呼び出しておいて裸を見せつけている露出狂と思われても仕方がない。


「恥ずかしいから早くして」


顔が真っ赤どころか耳まで赤くなっているのが自分でも分かる。男だった時は上半身ぐらい見られても精神的に特に思うことは無かったけど今だと羞恥心が膨れ上がっている。前を見せているわけでもないのに何で? 


「反応が面白いからそのままにしたいけど……後が怖いからやめておこう」


私が魔力を右手に集中させると大人しく背中を見始めてくれた。もしもそのまま痣を見ずに私の反応を楽しんでいたら砲撃魔法を撃っていただろう。


「言っておくけど私もこの文字は読めないぞ」


「意味ないじゃん!」


「意味はあるぞ、文字の種類は分かる。これは神聖古代文字と呼ばれる文字だな。私が知る限りNしか解読できない文字だな」


エーイーリはそう言うと小屋の方に目を向ける。そうだ、記憶喪失で本物か分からないけどあそこにはNさんがいる。Nさんに見せれば何か意味が分かるかもしれない。その意味がわかれば私の記憶もフラッシュバックするかもしれない。


「だが、あのNが解読できる文字じゃないな」


しかし、エーイーリは私の期待をバッサリと切り捨てた。


「試していないのに何でそう言い切れるの?」


実際に見せてもいないのに何でそう言い切れるのか? 


「試したんだよ。何処まで覚えているか。今のNは何も覚えていない。魔法も全く覚えていなかった。私も思い出せる限り神聖古代文字とか書いてみて見せたがダメだった」


************


《ダウト》


ーー少し黙っててくれませんか? この情報を本体に渡したら破滅しますよ。


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