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想像の世界〜自分のオリキャラになりました〜  作者: 旧天
幻想異聞奇譚 第一章 末世の北極星
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1-1 敵の敵

お久しぶりです

先日なろうにログインしようとしたらパスワードを忘れて危うく不本意な形で失踪しかけました。


気がついたら投稿開始から二年経っていました。早いですね。初期から読んでいただいている方はどれ程残っているのでしょうか?


相変わらず投稿頻度が遅いのにお待ちいただいている読者の皆さま


いつもありがとうございます。


これからもよろしくお願いします。


ブックマークありがとうございます。

『人間とは群れで生きる生物よ。たった一人で全てを成し遂げるなんて出来ない。そんなことができる奴がいたら正真正銘の化物よ』


一人で行うには限界があり、複数人が協力することには敵わないことが多い。それはオリキャラになった今でも同じことである。俺私が書いた物語で最強の存在であるNも作中ではここぞという時は合体魔法を使ったり、問題があらわれた時は一人では出来ないから仲間を探していた。自分自身には出来ないのだから他人の力を借りる、もしくは出来る人に方法を教わるしかない。


************


私たちの間には緊張感を孕んだ空気が流れていた。下手に声を出そうとしたら殺されるのではないかと錯覚するほど重たい空気だ。それを出しているのは私と、その正面に座る龍崎さんだ。私が無駄に緊張しすぎているから相手は警戒をしてしまっている。


だが、こうして話し合いに応じてくれた相手で良かったと思う。


この世界では誰が味方か敵なのか分からない。それは私だけでなく誰もがそうだと思う。イナバというドッペルゲンガーのような使徒がいることで疑心暗鬼になってしまう。私の目の前にいる龍崎さんがイナバの可能性もあるし、イナバとは別の敵の可能性もある。


だからと言って全て一人でやるのは論外だ。覚醒者となり、魔法を使えるようになった。それでも私は無力なのだ。戦闘力は勿論、精神力も忍耐力も一般人と大差ない。


私が出来ることは全力で行動すること。だが全力で行動しても相手が強大すぎる。私はこれから時間の巻き戻しを引き起こす超常の存在、神と言ってもおかしくはない存在倒さなければならない。たかが人間が、使徒ですらないただの覚醒者が神を倒すことなど不可能だ。


だから仲間が必要だった。その為にも自分で判断して仲間なのかどうかを判断しなくてはならない。


因果の脱出のメンバーだけでなく、多くの人の協力が必要なのだ。巻き戻しに気付いている覚醒者に限らず、覚醒者でもなく、多くの人の協力が必要なのだ。だが全人類が思考を誘導されている状況で仲間を探すのは困難である。洗脳に気づいていて対処している人に協力を求めたい。


私が知っている限り、洗脳に気がついているのは


私、エーイーリの二人。


予想でNさん。Nさんは思考誘導されていたにも関わらずオーバーワールドの正体を知っていた。エーイーリがいうには気づいているようだし、今までのNさん言動からしてその可能性は高いが本人から聞いていないので予想止まり。


そのNさんも今は安否不明だ。本当なら頭の中にいるはずのNさんとは連絡が取れなくなっている。イナバの幻術で一人、記憶喪失のNさんが一人。


?とかアンダーワールドは変装していたイナバからの情報だったから確証は得れない。存在しない人なのかもしれないし実在しているかもしれない。実在していたとしてもオーバーワールド側の可能性もある。


見ず知らずの人のことはどうでもいい。


だからもう一人可能性のある人に協力を求める。私同様にオーバーワールドにこの世界へ落とされた覚醒者。使徒に対抗できる程の技を持った人。オーバーワールドがこの世界にわざわざ落とすほど危険視した存在。


この世界で自力で生き続けているサムライ。


それが目の前にいる龍崎さんだ。この人なら洗脳についても知っているのではと思いーー


「なるほど……エーイーリの助力があったとは言え、あいつの洗脳を破ったようさ」


龍崎さんが沈黙を破り頬を緩ませて呟いた。その呟きは私が一番聞きたかった言葉で、一番警戒する言葉だ。


「分かるのですか?」


まるで自分は味方ですよと安心させる為に相手が望んでいる言葉を発する。これは敵でも味方でも同じだがあまりにもストレートすぎる言い方だ。こんなにハッキリと言うのはどういうことだろうか?


「人を見る目は備わっている。特に、仲間か敵かを見分けることについては自分の命に直結するから鍛えたさ。それに、Nの弟子さ。Nみたいに片目を瞑られたら嫌だから単刀直入に言ったのさ」


私が疑問に思っていたことを見透かしたように話し続ける。頬が緩んでいるが目は鋭い。


イナバが変装していた龍崎さんだったが新宿駅で初めて出会った時に八葉さんのように心の中を見透かしているような目をしていた。イナバが変装していた龍崎さんができるのだから元の龍崎さんができてもおかしくはない。


目の前の龍崎さんはそれが出来ていた。


「大丈夫です。イナバから助けていただいたのでイナバと同じ陣営にいるとは思っていません」


あのタイミングと状況からして目の前にいる龍崎さんがイナバの仲間なのは考えにくい。殺すならあの時簡単に殺せたはず。生かして私から情報を手に入れたいのなら幻覚のNさんを見せたままにしておけば簡単に吐いていただろう。


でもそうせずに殺そうとした。だがそれを止めたのだ。龍崎さんがイナバの仲間だたっとしてもあの場面で助ける理由が無いのだ。


「私は龍崎さんは敵の敵だと思っています」


私の(オーバーワールド)の敵


「それで構わないさ。私も同じさ。いくらNの弟子とはいえ、本当に弟子だったとしてもNと同じ考えを持っているかは分からないからさ」


お互いに互いの認識を確認できた。


敵の敵


共通の敵は言うまでもなくオーバーワールドとその仲間、オーバーワールドの使徒たちである。


だから龍崎さんが味方とは限らない。


だが少なくとも私と龍崎さんの間に敵対する意思はない。龍崎さんはどうか分からないが私には敵対してもメリットがない。


仮に敵対されたとしても私では龍崎さんに敵わない。ならば敵でないと信じて話し合いをするしかない。私が敵だと判断したら即刻殺される。


「改めて自己紹介さ。私は龍崎華、オーバーワールドに抗う末世の北極星(ポラリス)の隊長だったさ」


「ルナフです。ポラリス同様に巻き戻しを止める為に活動する因果の脱出の一員でNさんの弟子です」


お互い別の存在から互いのことは知っている。私は龍崎さんに化けたイナバから、龍崎さんは私の分身であるエーイーリから話を聞いている。だが本人同士がこうやって腰を下ろし、面と向かって話し合うのは今回が初めてなのだ。


「まずは情報のすり合わせをしたいのですがよろしいでしょうか?」


「それはこちらも望んでいることさ」

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