プロローグ: ルナフ&N
本日5話目
「また失敗した!」
Nさんは最強だった。だけどいつも成功しているわけではなかった。あの人より優れた能力などを持っている人は沢山いた。その中にNさんを見下す人もいた。
だけどNさんは自分よりも弱い人を見下さなかった。そして自分を馬鹿にした人が得意なことで完膚なきまで叩きのめした。
負けず嫌いだった。
Nさんにも弱点があった。
目が悪かった。日常的には問題なかったとはいえ戦闘になるとわざわざ身体強化で視覚を強化しないといけないほどだった。
だからNさんは聴覚で補った。目が悪いことを弱点と思い込んだ敵を欺くために。
弱点を使った長所にした。目が悪いなら耳で、誰よりも耳を澄ませて聴こえるように。
弱点を克服した。
Nさんは戦争を止めるために何人もの人を殺した。だから感謝される一方で恐れられていた。Nさんが殺した人の遺族に襲われることも多々あった。それで謝ることはあっても殺しを止めることはなかった。多くの人を救うために、自分が望む平和のために、早く戦争を終わらせるために。
自分が信じる正義のために屈しなかった。
私はNさんのようになりたかった。
馬鹿にされたならその人が得意とする能力、手段で叩きのめし、弱点を長所とし、自分が信じる道を突き進む。
口先だけじゃない。
結果を出して周りを認めさせる魔女になりたかった。
あと2話です




