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信用

早く……ポラリス編終わらせたい


だけどちゃんと書かないと訳がわからなくなる



「生きていたか、ババア」

「久しぶりだね、イナバ」


二人の龍崎、そして私とエーイーリー。同じ姿を持つ者が2組この場にいた。張り詰めた空気で喉が渇き唾を飲み込む。二人の龍崎は一触即発の雰囲気。否、既に戦いは始まっていた。最初の掛け合い以降ピクリとも動かずに見つめ合っているが、肉体は動かさなくとも精神は激しく衝突していた。殺気の刃が鍔迫り合いし火花が散る。第三者である私ですらその攻防が見えるほど苛烈だ。


「クッ」


イナバが耐えきれず半歩下がり、龍崎さんが一歩前に踏み出す。合計半歩詰め寄ることになり攻防はさらに激しくなる。龍崎さんとイナバ、同じ力を持ち同じ肉体を持つ。違うのは精神のみ。


「作中でも私の限界は使徒に及ばない。即ち、私に擬態しているお前も同じさ。ならば後は中身の問題、能力と肉体、そして記憶しかコピーできないお前よりも龍崎華という人格を持つ私の方が扱い慣れているさ」

「ただの覚醒者が調子に乗るな!」

「その覚醒者の力を借りないと戦えないお前は何だと言うのさ。借り物の力でしか戦えないお前に言われる筋合いはないさ」


イナバは徐々に圧され後退していく。龍崎さんは実力だけでなく精神的にも圧倒しようとしている。


「使徒を舐めるな!」


イナバが吠え強引に一歩踏み出す。気持ちが焦った結果だ。相手に圧されている中で無理矢理前に出るのは起死回生を狙う者がよくやる手段である。だがそれは相手に隙を与えることでもある。攻撃している時が最大の隙だとも言われる。


龍崎さんは一歩も引かずにその隙を見逃さなかった。


「龍閃」


抜刀ーー

龍崎さんの声に呼応して足元から龍脈のエネルギーが刀身に宿りイナバの胴体へと滑り込む。状況を打開しようと前に踏み出した瞬間に放たれた一撃は回避不能、必殺の一撃になるーー筈だった。


龍崎さんが言った。イナバは使徒であると。


使徒は一般的な覚醒者とは一線を画す。通常の覚醒者にはできないことを可能にし、絶対的な力を持つ選ばれた存在である。パンゲアさんは何度目かの巻き戻しでたった一人で米軍を圧倒したと聞く。パンゲアさんは火力で他の覚醒者を圧倒していた。


そしてイナバは生命力で圧倒していた。


龍閃は腹を裂き致命傷を与えた筈だった。裂かれた腹は修復し


イナバは別人へと姿を変えていた。若い男だった。


「今回は引きましょう。次会った時があなた方の命日です」


そう告げるとイナバは靄のように姿を消した。


「逃げられたか」


張り詰めていた空気が解け私は硬直から解放されると尻餅をつく。龍崎さんは逃げられたと呟いたが私は逃してくれたと思っている。


腹を裂かれたというのに死なないなんて化物だと言いたくなるぐらいだ。


「偽物が迷惑かけたようだね。大丈夫かい?」


龍崎さんが手を差し伸ばしてくれる。その手を取ろうと手を伸ばしたが途中で動かなくなった。何故と思った時真っ先に思ったのがこの人は味方なのだろうか? という疑問であった。


ここで会ったNさんが偽物だと思っていたがそれは幻で、初めて出会った龍崎さんが偽物で使徒だった。


それを踏まえて使徒を追い払った龍崎さんは本当に信用できるのか? イナバも幻でこの人が敵なのかもしれない。そもそも味方なんていないかもしれない。


「ごめんなさい」

「そうよね、ドッペルゲンガーが現れたら誰も信用できなくなるさ。気持ちは分からなくもないさ」


龍崎さんは私の手首を掴み立ち上がらせてくれた。その手はしわくちゃで冷たい手だった。


「信用できるかできないか、それはこちらも同じさ。だが、エーイーリーが貴女を助けた。ならば貴女は本物のルナフだ。だから私はあなた方本物のルナフ、Nの弟子だと信じるさ」

「ありがとうございます……自己紹介しましたっけ?」

「エーイーリーに聞いた」


ーーそういえばエーイーリーはどこ行った? さっきまで私の隣にいたのに。


辺りを見渡すがエーイーリーの姿、というか私の姿はない。


「公園に戻ったようだね」

「公園?」

「明け方公園さ。聞いたことある筈さ」


私がパンゲアさんと修行していた公園で地元で一番大きい公園だ。そして最後に現世でいた場所でもある。クリフォトがそこに行ったということはやはり公園を目指して正解だったようだ。


「はい、地元の公園で現世で最後にいた場所です」


「Nと比べたら礼儀正しい。エーイーリーが無鉄砲に同じ魔法で突っ込んでいたから本当だとは思っているけど本当に神奈川覚醒者連合総長の弟子なの?」

「え?」


何ですか? その暴走族っぽい名前は。

Nさん私に引き継ぐ前に何やっていたんですか? というか因果の脱出所属じゃありませんでしたか?


「Nさん何やっていたんですか?」

「そうだね……殴られたね」

「師匠がご迷惑をおかけいたしました」


本当にNさんは考えるよも先に手を出すというか、考えても最終的に殴るんですから。一体何人殴ったんですか?


「大丈夫さ。何十年の前のことさ。それより付いてくるさ。会わせたい人がいるさ」


ブックマーク評価などしていだたけると幸いです。


あらすじ変えたらpv伸びるかな? 

タイトルは変えるつもりないです。

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