師匠の助け
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
《全く更新しないからブックマーク減っているわよ》
ゑ?
最後にルナフいます。
Nさんが言っていた
「いい? 魔法というのは魔力を魔法法則に従って変換させて発動するものなの。よく魔法使いが魔力を練るとか術式を展開するとか言っているけど大きくまとめると魔力を魔法に変換しているということなの。魔法を行使するのに必要な行程は大きく分けて3つ。一つ目は魔力の抽出。魔力が生成される場所は人によって違うけど魔力核から魔力を集めるのは変わらない。合体魔法は例外だから。二つ目は魔力を魔法に変換。これはさっき言ったね。そして三つ目が発動、要するに撃つということね」
魔力弾も魔法使いじゃない人から見たら魔法に見えるし何が違うのとか聞かれそうです。
だけど魔法の定義に当てはまらないので魔法とは呼べないものなのです。作者視点から考えても何でこんな設定にしたのかと思いますが。
それは置いておいて
状況は蜘蛛人間に追われ続ける展開。連射魔法のお陰で距離は保てていますが魔力が尽きればジ・エンド。修行のおかげで魔力はそこそこ増えていますが時間の問題
魔力弾は高速のスノーみたいなもの、今の状態で放ったら避けられる。接近するのは論外。となると絶対に当たる状況を作り出す。
連射型スノーは毎秒3発
氷柱は発動に1.5秒
魔力弾は発動に1秒
身体強化は魔力弾発射時には使えない
スノーから魔力弾へ切り替えるのに2秒
魔力弾発射後は3秒ほど魔法が使えない=身体強化も使えなくなります。
万が一外した場合接近戦になってしまいます。
ゼロ距離射撃はリスクが大きすぎる
絶対に当てられる状況とは?
こんな時物語ではどうしていた?
思い出せ、私の経験を。
思いつけ、俺の戦い方を。どうやって私を戦わせていたか。
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「私だったらどうするか?」
「はい、魔力弾しか効果がない時、絶対に当てるためにはどうすればいいか」
Nさんは少し考え
「当てられる地形に誘導するか、相手の動きを止めるね。その方法は自分で考えなさい。練習相手になってあげるから」
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記憶がフラッシュバックして瓦礫に躓く。側転とかをして体勢を立て直すとスノーを撃ち続ける。危ない、フラッシュバックは一瞬だけど高速で走っていたら一瞬で何メートルも進む。崩落している場所に落ちてしまうかもしれない。
崩落?
作戦を思い付き進行方向にある天井に目を光らせる。蜘蛛人間と天井を交互に見ながらひび割れて今にも崩落しそうな天井を見つけ出すと氷柱を発動してひび割れた天井を崩落させる。崩落に伴い砂埃が立ち込める。蜘蛛人間が砂煙の向こうへ消えていった。
これで潰れてくれることを願う。だが願いは叶わず、蜘蛛人間は砂煙を突破してこちら側にやってくる。崩落には巻き込まれていなかったようだった。
その程度は予想済み
だが蜘蛛人間の視界に私はいなかった。あるのは長い通路で雲の前に私が隠れれるような場所はない。
蜘蛛人間が足を止めて私がいなくなった通路を見る。キョロキョロと前を見渡すと上を見る。崩落でなくなった天井から空を見上げる。そこに私はいない。最後に蜘蛛人間は振り返って後を見る。
そして魔力弾を放った私と目が合った。
蜘蛛人間の顔に当たると胴体に風穴を開け、地面を抉って消滅する。蜘蛛人間は鳴き声を上げることなく倒れこむ。
体内から赤い血が流れて
ふっと息をつく
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「って、安心している時が一番危ない」
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記憶がフラッシュバックするのとあの鳴き声が聞こえたのはほぼ同時だった。
ギィギィギィギィギィギィギィ
ギィギィギィギィ!
ギィ? ギギッギィ!
ギィギギギィ
しかも大量に。
恐る恐る上を見ると天井から何体もの蜘蛛人間が私を見下ろしていた。
今更思う
スノーを撃ちながら身体強化で駆け回ったから寄ってきてしまったのだと。上がいるということは。
ギィギギギィ
と通路の先からゆっくりと蜘蛛人間たちが現れる。砂煙がようやく晴れた背後からも蜘蛛人間がやってくるのが見えた。皆涎を垂らしている。
ギギギ
足下を見る。恐らく下の階にも集まってきているのだろう。
過去の自分を殴りたくなる。何故こんな馬鹿な戦い方をしたのか。
そして恐怖する。これから私が何をされるか。想像したくないけどしてしまう。
ダメだ
砲撃魔法でもこの状況は切り抜けられない
詰んだ。
蜘蛛人間たちは互いに牽制し合って私に近づいてくる。
頭の中にNさんの姿が浮かぶ。
《》 で話すNさんではない
頭の中にいないNさんが思い浮かぶ。もしもこの世界が
私の想像の世界なら、Nさんが助けてくれたのに
ギィ!
蜘蛛人間が一斉に大きな鳴き声を出してある一点を見た。まるで何か気づいたかのように、驚いたように。私もその先を見る。その人は空を飛んでいた
その人には気配があった。隠しきれない強者の気配というのかもしれない。だから蜘蛛人間と私は高い場所にいるその人を見たのだろう。
その人は落下しながら背後に無数の魔法陣を展開させる。銀色に輝く魔法陣は展開されると同時に高速で回転を始める。
知っている
私はそれを知っている
その魔法を知っている
それを使う人を知っている
「風属性超級誘導殲滅魔法: 千の風」
その人が魔法を唱えると魔法陣からレーザーのように魔法が放たれる。それらは一直線に蜘蛛人間たちに向かっていく。ほとんどの蜘蛛人間が瞬殺されたが何体かは跳ねたりして避けた。避けられた方のレーザーは折れ曲がると逃げた先にいる蜘蛛人間を貫いた。
僅か5秒で付近の蜘蛛人間は殲滅された。
あの耳障りな鳴き声が止んだ世界にその人はゆっくりと降りてくる。
私はあの人のもとへ歩む。何故ここにいるか?今はどうでも良かった。これが夢でもいいと思った。
その人は降り立つと優しそうな笑みを浮かべ私を受け止めて抱擁してくれた。
「Nさん!」
「待たせたね。ルナフ」
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ルナフです。
頭の花飾りはオドントグロッサムです。
最終章でやりたい演出があるので練習も兼ねて今後も絵を描いて貼っていきます
今年もよろしくお願いします
追記
ルナフの姿は次章のです。花飾りなどは現在所持していません。制服もまだ持っていません




