新宿ダンジョン
ブックマークありがとうございます
《こんな日のこんな時間に投稿ということはクリボッチ?》
聞くな
新宿駅の中を彷徨う
人の気配がしない新宿駅
今自分がどこにいるか分かりません。以前来た時は人に流されてしまって案内板が見えませんでしたが、今回は人がいませんが案内板が落ちていたり通路が崩落していたりします。どちらにせよ確認することが難しいです。
まだここでは遭遇していませんが謎の蜘蛛人間もいます。更に言うと何故か索敵魔法が機能していないので視覚と聴覚と嗅覚を駆使して進まなくてはなりません。
新宿ダンジョン : ハードモード
とでも言うべきでしょうか
クエストは
最終目的 : 現実への帰還
そのためにはこの世界へ来る前に最後にいた地元の公園まで戻り調べてみます。こちらで目覚めた場所も調べたいが場所が分からなくなってしまいました。あの時あそこが新宿だと判断できたのは道路の標識があったため。もう一度あそこに行くのはできないです。
向かう地元は神奈川県のとある市。新宿駅から地元に行く方法は線路を辿るしかないです。道路は覚えていないので。
線路を辿って行く方法はいくつかあります。しかし、JRを辿るのは不可能だと考えられます。ホームから地元へ続く路線に降りても他のと交差しているからどれが正解かわからないので。
対して記憶にある私鉄はそこまで複雑じゃなかった筈です。それに、いつも新宿に来るときに使うのが私鉄だから分かりやすいのも理由の1つです。
だから今はその私鉄のホームを探すことを目標としています。だけど今は夜らしく外は真っ暗です。夜が危険なのはゲーム、物語、現実において
蜘蛛人間が昼間より動いているかもしれないですし、蜘蛛人間以外がいる可能性もあります。だから安心して眠れる場所を探すことが今の目標です。小さな物置が一番好ましいですね。
暗いので魔力弾を手に出して前に進むます。
魔力は一部を除いて輝くものだから明かりとして代用できます。これは物語の時から使っている手段、灯火魔法は炎属性と光属性以外は使えません。暗がりというのは慣れているけど1人というのは慣れないです。
ずっとNさんがいたから
物語の時も
覚醒者になっても
今の私の心情を知ったらNさんは何ていうのでしょうか?
《甘ったれるな!》
とか言って励ましてくれそうですね。Nさんは厳しいこと言いますけど優しいですから。
そんなNさんだから私は甘えてしまうのですね。
こういう時こそNさんの教えを思い出そう
《1、己を知る》
Nさんとコンタクトが取れない
索敵魔法が使えない
箒がないから空を飛べない
頼れるのは己の五感と習得した攻撃魔法と防御魔法、そしてNさんの教え
今の状況では松村圭太に人格を寄せると危険だからルナフに人格を寄せておく
男は度胸、女も度胸
所持品はハンカチとポケットティッシュ。戦闘中だったため貴重品などはパンゲアさんに預けていました。スマホがないのでマップ確認もできません。そもそもこの世界でマップは使えるのでしょうか?
《2、相手を知る》
蜘蛛人間は敵と考えられる。では私をこの世界へ転移させは誰? バルデの話では使徒にやられたと言っていた。そして私が気絶する前に一緒にいたのは使徒のパンゲアさん。だけどあの人が犯人だとしたら少しおかしな点がある。気を失う前に見た焦った顔。パンゲアさんがやっだとしたら焦る筈がない。想定外の事が起きたからあんな表情をしたのだ。その想定外というのが何なのか分からないけど私とNさんがこのような状況になると事前に気づけたからだと思う。演技だったら話は別だけど。
仮にあの人が犯人だとしたら勝ち目はない
それ以外だとしたら巻き戻しの犯人。Nさんは誰か知っているけど未だに教えてもらっていない。今の私には誰かすら分からない。
《3、周りを知る》
新宿の何処か。
廃墟の新宿、この世界そのものが廃墟ともいえる。
そしてこの世界に果てはあるのか?
目覚めて高いところから見たら地平線が黒煙に隠れていた。そこが果てなのか、ただの煙なのか。もしかしたらそこが出口の可能性もある。
《4、無駄な戦闘は避ける》
索敵大事。ピンチになっても助けは望めない。戦闘になったら死ぬ可能性が大きい。
《5、相手のペースに合わせない》
私の舞台に持ってくる
《6、生きることを最優先とする》
こんなところで死んでたまるか
《7、逃げるは恥だが敵を煽るのを忘れるな》
蜘蛛人間相手に通じますかね?
こうやって考えると色々と状況を整理できて何をすればいいか分かりやすくなります。今考えついたやる事リストをメモしたいので紙とペンがあれば。
なら新宿駅のどこに向かうか?
答えは改札
改札の近くには駅員室があります。そこに行けば文房具が有る筈です。駅員室なら物置や更衣室がある可能性も高いです。次に見つけたいのが本屋。本屋なら首都圏の地図がある筈です。今後行動する時に役立つ筈です。
ギィギィ
あの鳴き声が聞こえてくる。立ち止まって聴覚に意識を集中させる。
ギィギィ
どこにいる?
私は一直線の通路にいる。曲がり角まで近くて15mほど。声はその曲がり角の方から聞こえてくる。
もう一度耳に意識を集中させる。
呼吸と足音
それも聞こえるか
ペタペタ
スゥ
近い!
ギィギィ
曲がり角からゆっくり後ずさる。戦闘を避けられるのなら避けるとNさんは言っていた。ゆっくりと後ずさる。背後も警戒しつつ慎重に。
呼吸を整える。
ギィギィ……ギィ!
角から躍り出るように蜘蛛人間が飛び出してきた。向こうも気付いていたのだ。逆さになった顔から涎を垂らし獲物を見つけたかのように四本の手と足で走ってくる。
目が血走っていて殺意が伝わってくる。
身体強化を足にかけて走り出す。身体強化をかけて同じくらいのスピード。体感では自転車の全力疾走ぐらい。
蜘蛛人間は見た目らしく蜘蛛の様に素早い。
私は体を反転して後ろ向きに駆ける。右手に魔力を集中させて魔法陣を展開する。大雑把に狙いをつけてから単発魔法の派生、連射魔法を撃ち始める。自分の方に向かってくるものがあったら条件反射で避けるのが生物。当たらなくてもいいから兎にも角にも撃ち続ける。当たったとしても威力はない。
連続で放たれた雪玉を避けようと蜘蛛人間はジグザグに動き始める。それを追尾するように右腕を向ける。
蜘蛛人間は機動力こそあるが遠距離攻撃手段を持たないようだ。
対する私が持つ攻撃手段は単発初級魔法とそれを改良し今使っている連射型、壁や地面から氷柱を出す、身体強化で殴る蹴る。
そして上級単発砲撃魔法。
砲撃魔法は魔力消費が高い分威力はある。だけど威力が大きいすぎる。物語内では建物の解体やドラゴンを討伐の時に使った。ここで使ったら天井が落ちてくる。
魔導砲はチャージが必要な上にNさんがいないと扱えない。本来なら物語内で私は使っていなかったのだから。そもそも魔導砲を撃つ時に必要な協力者が力を貸してくれるとも限らない。
有効打となりそうなのは氷柱と身体強化パンチorキック。氷柱は設置型だから当てるのが難しい。移動しながら当てるのは不可能だ。残されたのは身体強化。
って決めつけるのはダメ、私は近接戦闘には向いていない。近接戦になった時点で勝率は大幅に下がる。
これは設定。松村圭太が決めたことだ。体の小さなルナフが勝つにはには遠距離で立ち続けならなければならない。
だから距離を取り続けているじゃないですか。
振り切れ?
無理だ。こちらの魔力が尽きれば
では攻撃手段があるのか?
ある
魔力を使うけど魔法と呼べるものではない
ただ目の前の敵を殺すために放つ殺意の塊が
Nさんはこれを使おうとすると難色を示した攻撃が
蠱毒で他の子どもを倒すためだけに使った魔力弾がある
三章終わった時点でキャラのまとめ書いておきます
来年こそクリボッチ回避




