表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/167

バルデ

某大人気シリーズの新作ゲームをやっていたらプレイ時間34時間超えてました。


《一話作るのに大体3時間かかるからその時間があれば11話は進められるね》


ブックマークありがとうございます


《無視するな》

ケホケホ


咳き込んだことで意識が戻る。目を開けるとひび割れたアスファルトに寝転んでいた。


Nともコンタクトが取れない

Nが眠ったままなのかそれともNの身に何かあったのか、そもそもここは現実なのか?


立ち上がって周囲を確認し、ここが廃墟になった新宿だと気づくのに時間はかからなかった。建物のガラスは割れて一部が崩落している。空は暗雲に覆われていて今にも雨が降りそうだ。


一体何が起きたのだろう?

なんでここにいるのだろう

パンゲアさんにいつも通り修行をつけてもらっていたら突然パンゲアさんが焦り始めて俺の中のNに呼びかけてNの 《助けて》って声が聞こえたら気を失った


修行していた場所からは県境を跨ぐほど離れているのに新宿にいるのはおかしい。近くにいたパンゲアさんがいないのも気になる


でも一番気になるのはこの新宿だ。人の気配が全くしない。俺が寝っ転がっていたのも道路のど真ん中、車の往来がない


まるで世紀末

角からモヒカン肩パッドが火炎放射器持って現れてもおかしくない雰囲気だ

野犬とかが一番出てきそうではあるけど


身体強化を使って近くのビルの外壁を登り屋上へ向かう。登っている途中に窓から中を覗いてみたが椅子などが散乱してコンクリートが剥き出しになったりしていた。やはり人影などなく、死体すらない。


屋上に上がって東京を見渡した。見える範囲では廃墟となった都市しかない。地平線は黒煙に隠れていてどうなっているかわからない。


確信する


ここは日本に似た別の場所

並行世界とかだろう


なぜこんな場所にいるか


パンゲアさんがNさんに呼びかけていたところまでは覚えているけど……


それは一旦置いておこう



「誰かいますか!」


大声で呼びかける。静かな街に響いた俺の声に反応するものはない。


返事がない

ただの廃墟のようだ






Nからのツッコミも期待したがさっき確認した通りいない


俺一人しかいない

強いて言うなら人格の偏りによってルナフになれるけど会話できるわけではない。


ギィ……ギィギィ……


錆びついた金属が擦れるような音が微かに聞こえた。あまりにも小さいから方向はわからないけど今までなかった音がする。生体探知に反応はない。だけど何かいる。


「誰かいるんですか?」


ギィ…ギィギィ…ギッ


不規則な音は近づいてくる。下の階からゆっくりと近づいてくる。


人ではない

人なら声を出してくれると思うし、仮に出なかったとしてもこんな分かりづらい音をたてるなんておかし過ぎる。


4、無駄な戦闘は避ける



これはルナフの感だが今近づいてきているの敵だ。なんというか……


敵意が漂ってくる

襲おうとしている気配がする

蠱毒の時、私を殺そうとした子どもと似たような殺意が漂ってくる


Nの心構えを思い出して身体強化で向かいのビルへ飛び移る。

百メートルぐらいなら身体強化して助走すればギリギリ届く。


だが遠くに飛ぶということはその分着地の衝撃も大きくなる。ルナフの体は幼女体型で軽いから大人に比べて骨折はしにくい。それに、散々Nとパンゲアさんに受け身とかは教わっている。


着地と同時に一回転して立ち上がり即座に周囲の警戒。これはNに散々叩き込まれた。本当は飛ぶ前に索敵する、最善は常時半径3kmを索敵する。


3kmというのは作中に登場する一流の魔法使いの超長距離狙撃魔法の射程距離だから。一流を超える超一流、即ちNレベルだとルナフ程度では太刀打ちできないので索敵できたとして意味をなさない。諦めろとNに言われている。


今の索敵範囲は最大で50m


周囲を確認して50m以内には生体反応がないので先ほどまでいたビルを物陰から覗く。ちょうど向かいのビルの屋上が開いてあの鳴き声の主が現れた。


蜘蛛人間

それがそいつの第一印象だ。

人間がお腹を上に向けた状態で8足歩行している。腕が通常の場所から二本、脇腹から二本。足も二本は通常どおりだが左右の膝からそれぞれ一本ずつ足が生えている。


歯茎が見える状態で歯軋りをして頭をかくかくと動かして周囲を見渡している。それが獲物()を探している


戦闘能力は不明だが得体のしれない化物だ。相手のことが全くわからないし今自分がどういう状況なのかも良くわかっていない中での戦闘は危険だ。



「失礼嬢ちゃん、こんな末世で人に出会えたというのにいきなりこんなことをしてしまって」


ムグ


背後から押さえつけられて声が出ないようにハンカチで口を覆われた。さらにナイフを首に当てられて動けないようにされた。


なぜ?


生体探知には反応がなかったのに


「いくつか質問に答えてくれ、答えはYESかNOだけだ。YESなら一回、NOなら二回うなずけ。わかったか?」


一回頷く


「お前は覚醒者か?」


一回頷く


「お前は現実世界がループしているのを知っているか?」


一回頷く


「お前はループを止めたいか?」


一回頷く


「犯人を知っているか?」


二回頷く


「嘘はついていないようだな……すまなかったな」


何を根拠に嘘じゃないと判断したのか不明ですがどうやら信じてくれたが


拘束が外れて私は自由の身になると同時に魔法陣を展開して背後の男に向けた。男は中年で筋肉質だ。顔には傷があり歴戦の猛者のような風格がある。服装は軍隊の装備みたいだ。


私が同様に尋問しようとするのはわかっていたらしく男は両手を上げて銃を背負っている。あいにくと銃の種類は分からない。


「まあ当然だよな、次は嬢ちゃんの番だな」

「話が早くて助かります。私の質問には簡潔に答えてください。さもないと急所に撃ち込みます」

「了解」


男は若干内股になる


「あなたの名前は?」

「バルデ」


名前に由来はなんでしょうか?

適当に付けたのかもしれませんし、今聞くべき内容ではない。


「ここはどこですか?」

「俺にもわからない」


あなたもですか。


「巻き戻しを経験したことがありますか?」

「ああ」


ということは因果から外れた者


「どのようにしてこの場所に?」

「使徒にやられた」

「使徒?! まさかパンゲアさんに?」

「名前は知らん、姿もわからない。だが女の声だった。『あなたは主人の世界に不要です』と、嬢ちゃんはどうなんだ?」

「私もここにくる前の最後の記憶が使徒の方と一緒にいたのですが……顔を掴まれてそれで……何か叫ばれて」


その後Nさんがが助けてと言っていた。ということはNさん


だけど、精神体であるNさんを攻撃する手段が


************


《構えていなくても少しだけ読心はできるらしいんだよね。本気出せば心が丸わかりだけど流石に頭の中の心まで読めないよね、読めたら脅威度が天元突破するんだけど》


「名前を呼ばれたくらいならわかる………細かいことはわからない……仲介お願い」


************


できるかもしれない

パンゲアさんは読心ができる。頭の中の(Nさん)は読めないと言っていたがそれが嘘だとしたら?


それに、使徒は今まで敵になったりもしていたとNさんは言っていた。状況が変わって私たちを敵だと判断したのか?

毎週土曜日に修行をつけていたのはNさんと私を抹殺する手段を模索するため?


「心あたりがあるようだな」

「ええ」

「質問は終わりか?」

「最後に1つ、あれはなんですか?」


向かいのビルでカサコソと動いている蜘蛛人間を指差す。


「あれか、俺にもわからない。意思疎通はできないし見つかったら襲ってくる。一体なら一人でどうにかできるが複数きたら危ないな。幸い、群れることがないからいいが」

「左様ですか」


私は腕を下ろす。バルデはほっとして腕を下ろした。


今の問答でバルデが敵かどうかはわからない。


「とりあえず、見ず知らずで会ったばっかりなので簡単に信用はできません」

「それはこちらも同じだ。だがお互いわからないことが多い。そしてこちらに戦う意思はない」

「私もです。取り敢えずどこか安全な場所でじっくり話したいのですが」

「俺のキャンプならあの蜘蛛が入ってこれないところにある。安心しろ、襲ったりしないからな」

「……信じますよ」

「こちらも嬢ちゃんが敵じゃないと信じて案内する。ようやく会えた人間だからな」


バルデはついてこいと言うとビルを降りていく。私はなるべく彼の隣で歩くようにする。前を歩いていたら後ろから何かされるかもしれないし背後を歩いていたら逆に疑われてしまう。


魔力を循環させて身体強化をかけた状態で目視で索敵する。この新宿で生体探知は使えない。



この新宿はどうなっているのですか?

ようやくかけたおっさんキャラ


パンゲアの読心については

第1章首都防衛戦

東京湾


に書かれています

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ