TSロリは覚醒者の中では珍しい
久しぶりに翌日更新できました
ブックマークなどありがとうございます
生徒たちは覚醒者たちを中心に盛り上がるグループもいれば覚醒者を見てヒソヒソと陰口を言うグループ。覚醒者自身も積極的にグループに入っていたり覚醒者同士で集まっていたりボッチを過ごしていたりと
覚醒者の見た目からしてエルフとか明らかに魔法使いっぽいファンタジー系がその次にSFと現代の覚醒者が同率でいる
現代というのは何にも能力をもたない人たちでラブコメとか日常系の人たちだ
ぱっと見でわかる人数よりもおそらく多いはずだ
ちなみに覚醒者かどうかは外見と私服かで判断している
エルフ耳とかケモ耳だったら明らかに覚醒者だし、一見ただの一般人に見えても異様に美人だったり私服だったら覚醒者
中には外見が全く変わらない人もいるかもしれないが
そして俺が歩いているとみんな珍しいものを見たかのように注目してくる
《やっぱり浮くよね、ロリって》
そうなのだ
覚醒者の中でもロリはかなり珍しい。殆どが10代半ばからアラサーでロリや老人は少数派だ。
あだ名がロリコンになる未来も案外近いかもしれない
そういえば聞きたいことがあったけど
Nって学校で告られたりした?
見た目かなりいいし結構人気になるんじゃないか?
それこそ初めて話す人に告られたとか
Nは少し気まずそうな顔をした
《まあ、それなりに。でも君が思っているほど大人気っていうわけではなかったよ。美人が大量にいたから》
やっぱり女子の方がモテたか?
Nは首を横に振ると
《男視点の理想の女性と女視点の理想の女性って違うっていうのは知っているよね》
知っている
例えば女からしたら理想だと思っている体型が男性からしたら痩せすぎっていうのはよく聞く話だ
《私の場合は男の君が考えた理想の少女の体型だ。男にモテるという意味では女性が考えた理想よりかは多少有利になる》
そうなのか?
《そうだよ。そして覚醒者の中でもTSはかなり珍しい。つまり男が考えた女性の覚醒者というのは少ないんだ。だから中身はともかく外見上は比較的有利だったと思う》
原作者としては嬉しいな。自分が考えたキャラクターが様々な人に好まれるっていうのは。
《だけど元が野郎だったということもあったし女子の覚醒者の方がモテるということはよくある。だからそれなりに落ち着いたんだ。私より告白されていた人は多いと思うし》
今回は告白されるのは少ないよな。完全に中身が男だし
《そうだね今の君がモテるのは不可能だね。そもそもロリ相手に告白するってかなり勇気いるよ》
そうあってほしい
男から告白されるなんて地獄絵図だよ
《まあそこはシンクロの仕方の問題ね。仮にデフォルトでルナフに性格が偏っていたらむしろ嬉しいと思うかもしれないけどね》
で、Nは嬉しかったか?
《いや、全く嬉しくなかった。多分甘い言葉だろうけど全然ときめかなかったしただうざいだけだった。なんで話したこともないやつとつき合うのよ。『俺で妥協しないか?』とかいうやついたし振られたからって襲ってくるやつもいた》
Nはその時のことを思い出しているのか眉間にしわを寄せている。更に手に力がこもっているのかプルプルと腕が震えている
トラウマとかではなく怒っている
襲ってきたやつはどうした?
Nがされるがままとかありえないし撃退とかしたんだろ
《知らない方がいい。襲われたけど返り討ちにしたから無事だったとは言っておくけど》
あ、はい
Nが片目を瞑る
この話は終わりということか
《そういえばなんか告白された相手の名前ぐらい覚えて上げろとかいうやつがいたけど覚えたところで何かあるの? 》
まあ基本ないな
告白されたことによって友人関係が始まるとかいうのはたま〜に耳にするけど
って聞かれたやつにもそう答えたのか?
《覚えていないっていうことは眼中にないことだからって言ってやった》
************
教室に入ると視線がこちらに集まるのを感じた。
《わお、私の時よりも酷いね。やっぱり幼女だからか》
とりあえず自分の机へと向かった
「え、松村?!」
「まさかの性別転換?」
「しかもロリ」
「松村があの幼女かよ」
ざわざわと話す声が聞こえてくる。どれも予想していた反応通りだった。嘲笑とかはまだ聞こえてこない。
《まだ様子見といったところだね、君が一体どんな覚醒者なのかわからないから》
まあそうだよな
じゃあいつも通りにするか
鞄を机の横にかけるといつも話している奴の机に向かった。日村はどっか行っている
「よ、久しぶり」
「やっぱり松村かよ」
「ロリかよ、TSかよ」
狩野と高井、今はいないが日村と俺の4人で休み時間などを過ごすことが多い。4人ともなろう系は読んでいる、もしくは読んだことがるのでTSとかの単語が通じる
「どうせファンタジーだろ」
「そうだ」
狩野の言葉に肯定して魔力を周囲に出すと2人は『ありがたやー』といって拝み始めた
「やばい、俺感動している。魔法を生で見ることができるなんて」
「魔法少女ktkr」
厳密にはただ魔力を流しているだけだから違うけどな
「なんかチートあるのか?」
「いやわからん、物語の結構序盤で記憶が途切れているから」
「なんだ転生じゃないのか」
高井ががっかりして項垂れる
「そもそも書いたのがなろうを知る前だからチート転生っていう発想がなかったんだよ」
「でもお気に入りのキャラだからムッチャ強いよな」
首を横に降る
「見習いの魔法使いだよ。箒で空飛ぶのもやっとだし、攻撃魔法も威力が低いものしか撃てない」
使ったらしばらく気絶する魔導砲も協力者がいないと撃てないロマン砲だしな
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「と、いうわけで今日から覚醒者も登校し始める。外見が大きく変化している人ばかりだから自己紹介をしてもらう。廊下側からしてってくれ」
覚醒者はこのクラスに10人いてそのうち一人が休んでいる。その休んでいるのがオタクとかアニメキャラとかを毛嫌いしていた奴だ。
覚醒者の元の男女比は7:3で男の方が多いが俺がTSしているから覚醒後の男女比は6:4になっている
自己紹介は割愛
男はファンタジー系が2人、学園ラブコメ2人、SF1人、ロリ1人だった
女はファンタジー1人、ラブコメ2人という
その後席替えをした
というのも覚醒者になって俺があまりにも小さくなったため最前列へ移動になり元々その席にいた生徒が俺の元の席に行った、つまり入れ替わっただけだ。
そして自己紹介があったから一限目はSHRの後すぐに始まった。
約2週間ほど休みになっていたため授業はかなり進行していた。その代わり休みに入ってからしばらくして宿題が郵送で届いた。
正直その量に立ちくらみがしたが修行以外何もすることがなかったから頑張って終わらせた。それとルナフの頑張り屋の性格が俺に影響しているのか以前に比べて集中が続いた。
これはNと記憶を照らし合わせても確認できたことだ。そして宿題が今授業でやっているところよりも先に行っているので授業が楽だ
《あ! ここ進◯ゼミでやったところだ!》
進◯ゼミやってないから
Nは机と椅子の上にノートを出して高校の制服を着て授業を受けている。Nのことだから何度も受けた授業だからやる問題の答えとかも全部覚えているんじゃないのか?
《覚えているよ……それ以外のことも》
忘れている方も多いと思いますがNは話を進めたかったり話を切り替えたかったりすると片目を瞑ります
これについては序章の『書いている自分も分からなくなった』に書いてあります
次回も学校の話になります
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