表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/167

魔導砲

ブックマークありがとうございます


ようやく決着です

Nさんに憧れている


何億年と時間が経とうと


覚醒者となった今でも


なんでこんなに憧れているのだろうか?


私を助けてくれたから?

それも理由の一つだろう


かっこよかったから?

これが一番だと思う


私を助けにきてくれたとき


この世のものとは思えない美しさがあった。魔力を漂わせて現れた


いつだってそうだ。

ピンチになったときに駆け付けて助けてくれる。その姿がかっこよくて眩しくて、私もそうなりたいと思った。


私がNさんの元で魔法を覚えたのはNさんになりたいと思ったからだ。Nさんのように


英雄になりたかったからだ


だから真似をする

英雄の真似をすれば英雄になれると思っているから


これはあの人の……真似だ


目を開けると先程よりも大きくなった弩ジョウが追いかけていた。


……?!


《あぁ、パンゲアは知っていたからか》


あ、Nさん。起きたんですか? それからあの四人は?


《あの四人なら帰還したからもういないよ》


寝ぼけながらも師匠の威厳を保とうとしているのか欠伸を噛み殺しているのが可愛い



ということを考えているのがバレたのか後ろを向く


いや、その反応も可愛んですけど


《それにしても、一度も使わなかった魔導砲を再現するとは……さすがね》


あ、終わったら褒めてください


《自惚れるな……と言いたいところだけど今回はちゃんと褒めるよ。それより……》


Nさんは頭の中から

私は自分の目で弩ジョウを見る


巨大化しすぎて神話生物と言われてもうなずけるほどだ。改造の結果なのか顔も少々怪獣らしくなっている。わかりやすい脅威


これのせいで前回の東京は壊滅した

今ここで倒さなくては


《さて……トドメをさそう》


そうですね


「魔法装填」


上げた右手から何重にも展開する魔法陣。周囲に漂っていた私の魔力の一部が変色する。


赤、黄、銀、銀


この魔力が協力者たちのものだというのはすぐにわかった。

その魔力が頭上に上がっていきそれぞれ魔法陣を描き出す。今の私には理解できない魔法陣。それが描き終わるとゆっくりと回転を始める


「なんだと?! お前、戦闘能力低いはずでは」

「そうですけど師匠の前ですと張り切っちゃいますからね!」

「チッ……撃たせるな! 飲み込め!」


Dr.Kの指示で弩ジョウが船を追いかけ始める


「このままじゃ追いつかれる!」


ユリアさんが悲鳴をあげる

目に見えてわかるほど向こうの方が速い

生物の限界を超えているのではと思えるほどだ


でも、大丈夫


《目標! 弩ジョウ! 砲撃用意!》


Nさんの号令で魔法陣を弩ジョウへと向ける

右腕は殴る時のように構える

左手は照準のために前に出す


物語でNさんがやった時のように構える


左手の先に追いかけてくる弩ジョウが見える

一直線に向かってきている。外すわけがない


「最終魔法!」


全魔力を魔法陣に流し込む。漂っていた魔力も魔法陣に全て流し込む。魔法陣の回転が速くなりどんどん縮小されていき、魔力が凝縮されていく。さまざまな魔力の色が混ざり合うことなくま虹のように輝き出す。それぞれの魔法を潰さずに放つ。それが魔導砲の特徴。


これ魔法陣の組み立ては簡単ですけど発動は難しいですよね


臨界点を突破して魔力が暴走を始める。少しでも気を許したら暴発してこの身が弾けるだろう。


意識を保つのもやっとな状態。こんな魔法をNさんは涼しい顔して撃っていたのか

しかも今の魔導砲では足元にも及ばない出力で


再現

うっすらとしかわからない魔導砲発動時のNさんのように深呼吸して狙いを定める


「させるか!」


追いついた弩ジョウが口を開けて船ごと喰らおうとする。

こちらの準備も整った


どいうわけか体が覚えていた


左足を強く踏み込み腰にタメができる

足の回転を腰の回転へと伝え

腰から腕へと回転を伝える

その威力を大きく振りかぶったりせずにそのまま使い右腕を前に突き出す

そして肩まで使い振り抜いた


《完璧》


「魔導砲!」


暴走しかけていた魔力が私の渾身の右ストレートによって方向性を与えられ、一直線に向かっていく


ゼロ距離射撃


弩ジョウの口内で発動した魔導砲は弩ジョウの分厚い肉を割きながら


夜空へ流れていき光を散らしながら消えていった


少しは……近づけたでしょうか?


悲鳴をあげることもなく一瞬で肉片となった弩ジョウが沈んでいくのを確認した後、私の意識はここで途切れた


《お疲れ様、ゆっくり……休んでね》


************


「こっから先は私の領分ね」


路肩に停めているバイクに寄りかかって中継を見ていた八葉は決着がついたのを確認してから傀儡のほとんどの命令を破棄させた


万が一を考えて傀儡にはSNSなどで避難を呼びかけるのと自身たちが避難するように命令していたがこれでその心配は無くなった


次にマスコミや警察から全力で逃走中のユリアにメッセージを送っておく


『あとは任せて』


一通り終えるとバイクを発進させる


向かったのは新宿駅

《完璧……って言っていたけど殴り方あれでよかったっけ?》


ちなみにルナフの体が殴り方覚えているのはNが表に出た時にパンゲアを殴っていたからです


魔導砲はロマン砲に分類されていて

原作(旧天の黒歴史ノート)では作中で3番目に強いです


ちなみに1番目と2番目もロマン砲です


この後は一章のエピローグをやった後ちょっとした閑話を挟んで日常メインの二章を予定しています


連載開始から1年以上たちましたがなんとかここまで持ってこれました


読者の皆さま、ありがとうございます


これからもよろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ