閑話: ドジョウを食べるまで
本日2回目の投稿です
ブックマークありがとうございます
本日50ポイント突破したので記念に物語内のNとルナフの日常です
初夏の昼過ぎ
麦わら帽子を被った二人の少女がいた
一人はNと呼ばれる魔女で世界的にも有名な魔女である。
もう一人はNより頭一つほど小さくまだ幼い、幼女……ロリと呼ばれてもおかしくない見た目だ。
ロリの名前はルナフ
数ヶ月前にNに助けられ以来、弟子としてNの家に居候させてもらっている
知らない人から見たら社会を知らない無垢な少女に見える二人だがルナフは数ヶ月前に地獄を経験をした。Nに関しては幾度となく地上の地獄を作ったり見てきた歴戦の猛者である
戦士やそういった類の人が二人を見たら彼女たちの背後に禍々しいものが見えただろう
「Nさん! たくさん取れましたよ!」
「お〜……これは大量ね、サワガニは逃してあげようか」
二人が何をしているのかというと前日に仕掛けておいた罠を回収しているところだ
目的の魚はドジョウ
水から引き揚げられたドジョウは罠であるカゴの中で元気よくピチピチとのたうちまわっている。二人はなんとも思っていないが気持ち悪いと思う人もいる
体表はヌメヌメとしていて触ったら滑り落ちて気色悪く感じるだろう
ここが田舎でこういった自然と触れ合う機会が多いのとドジョウよりも気持ち悪いものを触ってきたNとルナフは気にしない。
「これで明日の海釣りの餌は大丈夫そうね」
「でもこれ取れすぎじゃないですか?」
ルナフの疑問にNは腕を組んでバケツの中の土壌と箒で往復1時間圏内の都市の農村を思い浮かべる。そして最後に自分たちが住んでいる付近の山菜を。
今日の夜ご飯の献立は決まっていなかったからちょうど良いとNは思う
ドジョウの泥吐きには数日かかるがそこは魔法で解決すれば問題ない
「そうだね……夜ごはんドジョウを使った鍋にしようか」
「ドジョウを使った……鍋」
ルナフの頭の中にはドジョウがそのまま
さて、二人が作る料理はどんなものになるのか?
*************
二人が住んでいる家は大きな池の近くに建てられていて地上2階と地下一階建て
一階は台所や居間、風呂などの生活空間
二階はNの魔法の実験室となっていてルナフが来てから2回ほど吹き飛んでいる
地下はNの実験でできた魔法道具やいろんな魔法の素材などが置かれている
台所にはルナフ専用の踏み台が置かれていてそれを使ってドジョウを捌いている
Nはその横でルナフが怪我をしないように魔力探知で探りながら野菜を切っていく
「そういえばなんで急に明日海釣りに?」
「依頼があってね、とある港町付近で正体不明の巨大生物が現れたから観に行こうって思って」
「すぐに行かなくてよかったのですか?」
「被害が出たわけではないからただの調査、ついでにそこでしかできないルナフの修行と釣りをしようかなって」
釣りに行くきっかけはわかったが港町に行かないとできない修行とはなんだとルナフは疑問に思う
「修行って何するんですか?」
「海を凍らせてスケート移動」
「さりげなく難易度高い事やらせようとしますね」
「最終目的は空中に氷の道を作ってスケート」
ルナフの頭の中には氷の道を空にかけて敵を翻弄して一方的に魔法を放っている自分が浮かび上がる
仮想の敵はルナフを誘拐した貴族の騎士たちである
「見世物としては良さそうですね」
「極めれば高い機動力をもてると思うよ」
ちなみに、出来上がったドジョウ鍋は柳川鍋で始めて食べたルナフはその美味しさに何杯もご飯をおかわりしたそうだ
これからもよろしくお願いいたします
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