2-21 従わない
この物語は1話2千文字目安です。
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『第一問、ハイスクール四天王の直轄地となっている区を全て答えよ』
「盛り上げるって、何をすれば良いんだ?」
「そういうのは若い方が得意でしょ。最近snsが流行しているんだから」
ガブリエルの要求は配信を盛り上げること。普通に答えるだけなら面白くないのは俺だって分かる。だからってボケられるか?
「ちなみに答えは11〜14区だけど」
『解答は手元のマイクでやってくれよな♪ ヒントを与えると私は11区だぜ』
『それ答え』
八葉さんが場を持たせるように、とりあえずツッコミを入れる。
『2人が悩んでいる間にイベントの告知だ! 1週間後に行われる期末コンサート、もちろんメディア統括委員会が全力で全ステージ生放送するぜ。今回みたいなラジオじゃなく映像でもだ』
《無理にボケる必要ある?》
アリスが首を横に振りながら口を出す。確かに私はボケというよりツッコミ側のタイプだというか。
《素人が演技でボケてもつまらないでしょ。なら、吹っ切れていつも通りの会話で》
「……アリスに何か言われた?」
「いつもどおりでと」
八葉さんはそれを聞くと腕を組んで考え込む。
「うん……そうだね。空回りするのはやめよう。やりたいようにやるか」
八葉さんがマイクを手に取るとガブリエルは告知を一旦締める。
「私は探偵ではない。刑事でもない。だけど、謎を解き明かす者」
「ん?」
なんか八葉さん、不穏な空気出ていますけど?
雰囲気が、黒いというか。見た目が闇抱え系だったのが、空気まで。
『さぁ相談が終わったようだぜ、マイクを持っているのは闇抱え系の八葉! さぁ答えを』
『11〜14区』
『正解だ! 11が私、12は部活動統括委員、13は生徒会、14が風紀の雑魚どもだ。発生練習にはなったかぁ?』
『聞きたいけど、この47区は何か特別な事情とかある?』
『テメェの質問は受け付けてないんだが。景品の前払いは受け付けていないけど』
ガブリエルが睨みながら八葉さんを牽制する。番組を作っているのは自分であり、あくまで私たちはゲスト。自分のシナオリから外れると困るのは当然だろ。
『47区、現実の沖縄に該当する区。だけど貴女は先ほどこう言った』
「沖縄奪還作成」
マイクから口を外し、ガブリエルにだけ聞こえるように言う。
『続いて第2問! 能力が使用できる時間はいつだ?』
ガブリエルは番組を修正しようと問題を続けるが
『本来私たちは神奈川県に相当する14区にいた。何故か一緒に転入したNの弟子とは逸れている。理由は色々考えられるから』ブツッ「割愛するけど」
八葉さんのマイクが切られる。それでも八葉さんは
「放送事故だぞ! テメェ、好き勝手にしてんじゃねぇ! 八葉!」
「何故47区に飛ばされたのか。何故四天王直轄の特別区ではないのか。何故直轄地ではないのにガブリエル、あなたがいるのか。考え出せばキリがない。あなたの姿だって、なぜ私しか知らない人の姿をしているのか」
「盛り上げたら教えてやるっつってんだよ! 話理解できないのか!」
「謎は解き明かしてこそ価値がある。敵の情報を鵜呑みできない。真実であるとは限らない。下らない茶番を終わらせて目的を遂行する。私たちの目的はNの弟子の保護。そして……私の目的は、真実の更新者の殺害」
真実の……更新者?
話を書いている時、1200〜1400が難所で、それを通り越すとスラスラかけるんです。
気がついたら3千文字超えていたので分割しました。




