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想像の世界〜自分のオリキャラになりました〜  作者: 旧天
幻想異聞奇譚 第二章 要塞学園迷宮
150/167

2-9 朝鈴

いつもありがとうございます。

おかげさまで、総合評価400ptを達成いたしました!


もう4年も続けていると順位とか気にしなくなりましたが、ブックマークされるのは本当に嬉しいです。

それどころか読んでいただけるだけで本当に嬉しいです。


ブクマークありがとうございます。


追記

そして今回で150話目です。

キーンコーンカーンコーンッ


ここ半年ほど聞いていなかった学校のチャイムで俺は意識を覚醒させる。学校のチャイムっていうのは、なんともまあ不快なものだろう。目覚ましには最適だ。


止める時に魔法を撃ち込みそうになるけど。


「ん……ぁ」


ゆっくりと目を開けて飛び込んできた光景に、寝起きで元から鈍かった思考が止まりかける。俺は見知らぬ部屋のベッドで寝かされていた。ベッドと言っても簡易的なもので、少し体を動かせばギィギィと鳴る。


子どものルナフの体でこれなら、大人の、男の人なら壊れるのでは?


それは置いておいて、問題は俺がいる部屋だ。何だこれは? 重力がバラバラになっている。


まず、この部屋の形がおかしい。よくある直方体ではなく、直方体を適当に重ね合わせたもの。まるでビスマス結晶の内側にいるみたいだ。


そして重力がバラバラだ。俺が寝ているベッドの左2m先は地面が壁になっている。俺から見たら重力が下から上になっている。棚がそういう風に固定されているから分かったのだ。


上を見上げればベッドが置かれている。そして落ちてこない。


思い出せば、昨晩落とされた時も廊下が下から上へと伸びてきた。その向きに合うように重力も変動……上書きされた。


「八葉さん?」


そして、意識を失うまで行動を共にしていた謎の使徒がいない。そもそもこの部屋に俺1人しかいない。状況を確かめる相手がいない。


コンコンコン


沢山あるドアのどれかからノックする音が聞こえる。反射的に竜王の加護(仮)で探知しようとして。


ビリッ


「!?」


近くの(天井)に埋め込まれた蛍光灯がスパークして私に電撃が当たる。昨晩よりも弱め、静電気を少し強めたような電流に体が強張り能力の使用をキャセルさせられた。


「グッド&バッド! 朝鈴(ちょうれい)で起きたのは良いがっ、保健室での許可なき能力使用は校則違反ダッ!」


一番近くにあった扉、床に埋め込まれた扉が開き、制服を着た筋肉モリモリマッチョマンの男子生徒が重力に沿って回転すると、ベッドの横に降り立った。


体も声も大きい彼が着ているのは見たことない学ランだ。少なくとも近所の高校のものではない。だが、現実にありそうな学ランだ。


「朝鈴? さっきのですか? それから校則違反? 一体いつからそんな校則が」


「いつから? 昔からだッ! 我がメガロ・ハイスクールは今年で創立68年、現代に至るまで多くの校則が現れたが、保健室での能力禁止は1950年の創立以来変わっていない高速の一つだッ!」


「1950年?! ちょっと待ってください、天災の日って知っていますか?」


1950年。当然その時代に覚醒者が存在した記録は無い。その時代から能力に関する校則が本当にあったらおかしい。


「天災の日? そうか貴様は転入生か。外の世界で能力者が現れたのは、つい最近の出来事であったな。ならば校則を知らないのは当然であるか」


そう呟きながら1人で納得すると、男子生徒は足を揃え、背筋を伸ばすと腰を90度に曲げ頭を下げた。


「申し訳ない。何も知らない生徒に突然怒鳴ってしまい」


「いえいえ、こちらこそ知らなかったとは言え、違反をしてしまいごめんなさい」


私も頭を下げる。郷に入っては郷に従え。ルール違反は良くない。だがそれは敵のルールだったら簡単に破りますけど。オーバーワールドのルールなんかに従いたくないですし、元々私はルール違反の覚醒者ですから。


「あの、もう1人いたと思うんですけど?」


「もう1人?」


「ブレザーを着た女子高生で、狐面持っている人です。それで目が深淵な人」


「見てはいないが、ひょっとして……いやまさか、だが……その女子生徒の名前、八刃(・・)か?」


「知っているんですか?! 八葉さんのこと」


予想外の返答に身を乗り出す。見ていないのに知っている? 何故? 使徒である八葉さんはそう簡単に上書き出来ない。なのに何故、この学校に取り込まれている?


「だとしたら非常に不味い。まずいぞ、八刃が殺されるぞ! 貴様ッ! 名は何だ!」


「ルナフ、松村ルナフです」


「状況が状況だ! 貴様を臨時風紀委員として任命する! この腕章を付けて付いて来いッ! 転入生なら力があるだろッ!」


男の腕を見てみると、風紀委員と書かれた腕章をしていて、私にも同じものを渡してきた。八葉さんが殺されるとなったら大変ですから、使徒の気配とか特急特異点の気配はしないから大丈夫でしょう。


「そういえば、あなたの名前は?」


「俺は大林(オオバヤシ) 政宗(マサムネ)。このメガロ・ハイスクールの風紀委員長だ」


* *


おまけ


私は大林さんに続いてドアをくぐる直前で、俺は近くの鏡に進路変更した。


足を軽く開き、腕章を見せつけるようにして。


「ジャッジメン……怒られるからやめておこう」


俺的にはスッゴイやりたい。

ルナフって中学1年ぐらいだし。

お姉様(師匠)大好きだし。


何やっているんだか私は。

大林さーんッ!

1年間待たしちゃってごめんm(__)m


他に待たせているメガロ・ハイスクール組。あともう少しだから待っていて。


* *

この物語の過去の重要出来事。

沖縄奪還作戦

最初の天災の日

19■■

松村ルナフの最初の天災の日

?のアンダーワールド化

オーバーワールド誕生

Nの傀儡使徒化


* *

余談


原作の八葉は男装女子でした。

今作の八葉は磨けば光ります。

男装要素は必要ないと思って書いていません。

因みに原作八葉は精神がデフォルトでシャングリラルナフ状態でした。

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