リハビリ回
お久しぶりです!
戻って来ました!
ブックマークありがとうございます!
そしてごめんなさい。物語の書き方忘れたのでリハビリ回です。次回はちゃんと本編書くので。
「最終魔法?」
「そう、私たちの物語で主要キャラが持っていた必殺技みたいなものね」
Nが魔法陣を掌でクルクルと回す。その魔法陣はNがよく使う風の弾丸の魔法陣だ。掌を的である風車に向けると何発も当てる。カラカラと音を立てて回転する。
「それがね、私はこの世界で使えないのよ」
「都市級の攻撃を超えるっていうこと?」
「そうよ。だけど攻撃魔法じゃないわ」
少しだけ驚いた。だけど、納得の方が大きかった。Nの戦いは現在の時点で完成されている。突撃魔法、砲撃魔法、防御魔法。戦いに関しては隙が無い。これ以上技を増やす必要がないように思える。
それに、最終魔法とは他の魔法とは違う。唯一判明している魔導砲は、全ての攻撃魔法を一点集中するという、明らかに特別な魔法だ。七色の魔法使いとしての素質を活かした、究極の一。
ただ威力が強いだけでは最終魔法にならない。その魔法を開発するに至った、バックストーリーとかもあって最終魔法が想像される。
「攻撃魔法じゃないとしたら……変形かな?」
「よく分かったね」
「それも……終末を告げる系に連なる。そもそもおかしんだよね」
以前聞いたNの物語は終末を告げる獣と化した王女を、七色の魔法使いと竜王と勇者が戦ったが敗れる。
それをNが倒した。
おかしくない?
当時のNは、七色でも竜王でも勇者でもなかった。言ってしまえばただ強いだけの普通の魔法使い。
それが世界終焉シナリオに勝てると思えない。
「ただの魔法使いが、どうやって世界を救ったのか」
「目には目を、歯には歯を。終末と同じ風に変化すれば戦えるかなってね」
Nの右目から火花が散り、目の奥に複雑な魔法陣が浮かび上がる。その魔法陣には美しさがなかった。不規則で不揃いの線。文字化けした魔法言語。
まともな魔法じゃないのは異世界の者でもわかる。
「存在そのものが世界の存続を脅かす。対世界級の生命。それに変化する魔法は対界魔法と呼んでも過言ではない」
「たとえ、使えたとしても使わなかったでしょ」
「そりゃそうよ」
この会話は何気ない会話だった。世間話程度の会話。当時のNだって使う気はなかった。
* *
「どうした? バチカル」
貨物室で当時のことを思い出していると、?が杖を支えにしながらやって来た。顔色は悪くはないが、良いとも言えない。
つまり?にとっては絶好調の状態だ。ここまで元気なのを見たのは何十年振りだろうか?
「もう大丈夫なの?」
「異物は全て取り除いたからな。だけどやっぱりルール違反のダメージはデカい」
ボツ世界にいた使徒や特急特異点は全て消滅している。安静していれば、後は勝手に治るというのが?の説明だった。
「本格的に寝込む前に、バチカルに尋ねたくて。最終魔法を使ったNを、私は殺せるか?」
「無理だね」
?の問いをバッサリ斬り捨てる。?は驚きもせず、何処かホッとしていた。
「そっか……特急特異点でも、オーバー使徒のNには勝てないか」
「仮に?が正式な継承者として特急特異点になっていたら余裕で勝っていたけど」
「偽りのアンダーワールドじゃ、無理だろうね。Nが倒せないということは、オーバーワールドも倒せない」
「分かっている。オーバーワールドを倒すのは我の役目じゃない」
?はそう呟くと、貨物室でバラされた状態で置かれていたスーパーロボットを見上げる。
「それにしても良く、こんなの建造できたね」
「時間だけはタップリあった。お金も沢山あった。材料も持っていた。設計図もあった。だけど私たちが作ってはいけなかった。これを私たちの手で作ってしまったから、これはアンダーワールドの籍になる。現実世界の人間たちに作らせなくてはならなかった」
「見せてもらおうか、新しいスーパーロボットの性能とやらを」
誰だよ!
?の名前?にした奴は!
書きづらいわ!
冗談です。?は?じゃないとシックリ来ないので。




