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想像の世界〜自分のオリキャラになりました〜  作者: 旧天
幻想異聞奇譚 第二章 要塞学園迷宮
137/167

2-1 一方で

いつもありがとうございます。


新章開幕です。


ようやくメガロ・ハイスクール編書ける。

「4組の近衛 朱莉(コノエ アカリ)さんですね。おはようございます」


「おはようございます」


学校に入るには本人確認が必要となっている。天災の日から暫く経った為か、TSショタの為かすぐに顔を覚えられている。


未だに、声に違和感を感じる今日この頃。巻き戻しとかよく分からないものから遠ざかり、平和な日常を()は過ごしている。


数週間前には弩ジョウが現れたが、それ以降特に大きな事件は起きず。自分自身が身を遠ざけているから、因果の脱出からの連絡は入ってこない。


誰かが解決するのを待っている。


自転車が体格的に漕げなくなった為、バス通いになったのは痛い出費だ。男になったから服も買う必要があり、当分お小遣いは貰えないそうだ。


バイトすると言ってもショタの背格好だし、覚醒者だから受け入れてくれなそうだ。


「アッカリーー!」


「ふんっ!」


「ミゾオチィ!」


抱き抱えてきた同級生に肘で鳩尾に入れる。良い感じに入ったのか、その場で転げまわり通行の邪魔になった。


《相変わらず詩織は学ばないね》


アリスがやれやれと言いたげに日本茶を啜る。


「ほら詩織(シオリ)、邪魔になるから」


「この痛み、南極でペンギンに叩かれたのを思い出すよ。オーロラは見飽きた」


「南極行ったことあるの?」


「小中の同級生とエルフを狩猟しに」


色々おかしい。いくらゲームでも森の住民とも言えるエルフが南極にいるわけ無い。


「はいはい」


「ボケを軽くあしらうと、末代まで一年に一回落とし穴に落ちる呪いをかけるよ」


「地味に嫌な呪い」


宮崎詩織。高校生になってから出来た友人で、天災の日以降も仲良くしてくれる数少ない存在だ。頭の中が形容し難い自称美少女。


実際顔は良い。


覚醒者ではなく、私の周囲では接し方や話し方に唯一変化がなかった。アニメとかは見ていない様で、オリキャラもいないみたい。


いつも明るくて悩みなんか無さそう。


「はぁ」


《ため息ついていると幸せが逃げていくよ》


「ため息なんかついて悩みでも? 悩み聞く代わりに、世界救って欲しいんだけど」


その世界が大変だから悩んでいるんだけど。詩織が覚醒者だったら世界とか簡単に救えそうなんだけどなぁ。どんな状況でも明るく吹っ飛ばしてそう。


「詩織は毎日楽しそうだね」


「そうかな? 最近は絡んでくれる人がいないから寂しさ爆上げだけど」


「そりゃ珍獣扱いされているからね」


少し離れた所から見ている分には楽しそうだけど、一緒にいると疲れる。


「珍獣ってウケるんだけど」


「私も見ている分には面白いんだけどね」


「そうだ、5年後に月旅行しない?」


「そういう所だぞ」


「勿論アカリ以外にも沢山人を連れて。あ、おっはよ〜。5年後に」


「くっつくな!」


詩織は別の友人を見つけて走り出し、再び鳩尾を食らっている。だが即座に起き上がり、めげずに話をし続けた。なんかシリアス世界に迷い込んだギャグ時空のキャラみたい。


《これが物語だったら外伝のギャグキャラとして書かれそうだね》


* *


『先日の会議の議事録』


LIMEの因果の脱出グループに欠席したオンライン会議の議事録が投稿されていた。あまり関わりたくなかったから無断欠席したけど、別にいいよね。戦力にならないし。


在籍しているか一応読むか。


『松村ルナフ: Nが消滅』


……。


ーーえ?!


《……そう。》


松村ルナフ。隣の高校に通う同い年の元男子。私とは真逆でTSしてロリ魔女になった。弩ジョウを倒したりと積極的に巻き戻し解決のために動いている。


頭の中には私のアリスと同じようにNがいて、そのNのアドバイスに従って動いているみたい。そのNがいなくなったら何も出来ないんじゃ?


《それはないね》


ーーどうして言い切れるの?


《Nが言っていたの。自分がいなくなる時は、自分の頭で考えて自分の足で未来に歩いていく時だけだって》


じゃあ、松村はNから卒業したということか。あれだけ積極的に動いていたら、卒業するのも早いのか。


ーーアリスはいなくなるの?


《うーん。どうだろうね。私は暫く居ようかなって。だって大輔も朱莉も危なっかしいし。それで? 同期がこんだけ動いているのに動かないの?》


動くつもりはない。弩ジョウを倒した松村みたいに特殊能力を持っているわけではない。だから戦おうと思わない。そういうのは力を持っている人がやるべきだ。


《ロボット持っているくせに》


ーー私も俺も素人。戦えるレベルではない。


《じゃあどうしたら戦うの?》


ーーまあ、流石に巻き込まれたら動き出すと思うけど。


《その言葉、忘れないでね》

宮崎詩織は既に登場済みです。

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