1-39 勝ち筋
ブックマーク評価ありがとうございます!
沖田ユイ「そして、なんと300pt達成!」
パンゲア「加えて……ブックマーク100」
八刃 「同時に達成いたしました!」
沖「流石に日間トップのポイントは超えたでしょ」
パ「1日で……8000」
沖「ロ、ローファンタジーなら」
刃「3000超えているね」
沖「何なのこの魔境」
刃「まあまあ、別の投稿サイトのデータだけど20万文字以上書いているのは全体の5%しかいないから、そこは誇っていいんじゃない?」
※現在28万文字です。
沖「最近はやめたけど、昔
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でむっちゃ稼いでいたからね。というか頻繁に迷走するからそれで無駄に長くなっているんだけど」
パ「マジレス」
沖「というわけで、始まるよ☆」
勝ち筋はある。
シャングリラとエーイーリが可能性を示してくれた。
シャングリラのロスト・ライフ。見覚えがあるが、何と似ているかは分からない。重要なのはそのロスト・ライフが国級の火力を持っていること。
初撃の完全詠唱だと神奈川県を消しとばして海にした。それ以降の略式でも船を消滅させるぐらいはあった。
エーイーリの流星送還。範囲攻撃魔法としてはNさんの保有している魔法よりも高火力かも知れない。デカイ図体だからこの魔法は有効だろう。
八岐大蛇、デカイと言っても神奈川県に比べたら小さい。
この身には、奴を打ち倒す可能性がある。どちらかを当てられたら、倒すことだって叶う。
だが、問題が二つある。
一つ目は、そのどちらも使えないということ。
二つ目は、それに匹敵する魔法を発動できないということ。
「火力が足りない」
そうは言いつつ、手始めに一番左の首へと砲撃魔法のアイスバレットを撃ってみる。予想通りというか、八岐大蛇にしてみたら石を当てられた程度のようで、傷一つ付いていない。
それでもイラついたのか、理性でイナバが私を殺そうとしているのか。私が攻撃した首の顎から、炎がチラチラと姿を見せる。まあそりゃ届きますよね。私が届くのだから。
箒に捕まり高速で移動する。案の定、火炎放射というかビルサイズの炎が飛んできた。さっきまでいた足場が溶けた。
「何世帯分の電力発電できますかね?」
大地の火。
離れていても、肌が焼けるような感覚がある。だから対策として自分の周りに実体化した魔力を漂わせておく。私の魔力は氷、多少は和らぐ。
「氷属性超級殲滅魔法:吹雪!」
お返しの気持ちで、望みをかけて魔法使いとしての私が保有する最大火力を放つ。限界まで魔力を入れた吹雪は、八岐大蛇の首一つを覆う程度の大きさ。
他の首が息をかけただけで、その吹雪が晴れる。出てきた首は動きが若干鈍くなっているように見える。その程度だ。
話を戻そう。
今の状況では勝ち目がないように思われる。だけど、つい数分前に竜王の加護(仮)を身につけた。お陰で私が知らない攻撃手段も分かる。龍脈を使った技が。
だが、いきなり戦いには使えない。イメージ的には、いきなり説明書と戦車を渡されて使いこなせと言われたような感覚だ。止まる時間があれば再現できるけど実戦ではほぼ不可能。
じゃあどうするか?
これもエーイーリが示してくれた。八岐大蛇は巨大な体と8本の首を持っていて全方位に視界があり攻撃ができる。こちらがよっぽど遠くへ逃げない限り動く必要はない。
加えて、元から準備に時間がかかるが、構築時の基礎知識と魔力さえ知っていれば誰でも再現できる。
だから、あれはこの状況に適していると言える。
* *
ボツ世界
東京都庁屋上
都庁の屋上で?はバチカルの帰りを待っていた。傍には点滴が吊るされたスタンドがある。一歩も動けない状態。それでもイナバとルナフの戦いを注視する。
「相変わらず、負けず嫌いなんだから」
勝ち筋を見つけたのか、獰猛的な笑みを浮かべている。今まで狩られる側だった存在が、狩る方へと立場を変えた。
「ルナフは強くなってはいけない」
ルナフの作者が覚醒する前によく言っていた言葉だ。彼女達の物語はNが主人公、Nを中心に物語が動いている。だからNを超えてはならない。そう言った理由でボツ案になったものもある。
沖田ユイ生存ルート。
沖田ユイは終末を告げる獣によって殺されるが、プロトタイプでは生存していた。結果、Nより主人公するメアリー・スーとなった。
だから沖田ユイは弱体化され終末に倒されることになる。
だからと言って、ルナフが強くなってはいけない理由にはならない。
Nより弱いレベルで強くなれば良い。
その加減が作者には出来なかった。
ルナフが少しでもブレイクスルーすると連鎖的に強化されていく。世界最高の魔法使いの弟子として、その戦いを間近で見て、仲間から知識を手に入れている。
エーイーリがいい例だ。N、アリス、龍崎が纏めて倒されたイナバ相手に時間稼ぎが出来た。使徒だからの理由では片付けられない。力があっても技術が無くてはただの的。
センスがあった。覚悟を決めることができた。周りの環境が戦士として育つには絶好の場所だった。
物語最高の戦士として育つ資質は十二分にあった。
きっかけさえあれば。
そのきっかけというのがNとの訣別。
エーイーリはNと大喧嘩し、思想の違いにより去ったルナフの果て。Nがいないから、Nが敵だから強くならなくてはならない。本気で強くなろうと決心する。
逆を言うと、Nがいる限り強くなろうと思わない。心に無意識にブレーキをかける。
「また……Nを見捨てないといけないのか」
【A.D.2023i.『だから、ここに来た』】
改めて、いつもありがとうございます。まだまだ完結まで長いですが完走できるように頑張っていきます。
これからもよろしくお願いします。
予定だと、あと7話ぐらいでポラリス編終わります。




