1-20 魔法使い?
いつもありがとうございます。
気がついたら4万PV突破していました!
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名前: ルナフ
年齢: 12歳 (不老)
職業: 見習い魔法使い(暫定)
属性: 氷
服装: 普段はワンピースなどを着ている。戦闘服は無し
口調: 基本的に敬語を使う。作中では自分よりも年上の人が殆どだったため、年下にも使うようになる。
性格: 野心家 Nには隠しているがNをいつか超えたいと思っている。
戦闘スタイル: Nと同様に遠距離からの高火力攻撃
過去: 蠱毒の生き残りである。儀式がどういった影響をもたらしたかは判明していない。だが性格に大きな影響を与えている。自分よりも強い奴がいると喰われてしまうと思い込んでいて誰よりも強くなりたいと初期は思っていたがNと生活で落ち着いた。
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「野心家?」
紙に書き出したルナフの基本設定を見て真っ先に疑問に思ったのか龍崎さんはすぐに聞いてきた。今までの俺たちの言動を考えると情緒不安定の面倒臭いタイプだと思われているかもしれないが、本来のルナフは目的のために邁進する野心家、努力家で物事を冷静に判断することができるタイプだ。
「言い換えると負けず嫌いです。弟子という設定上向上心があるべきだと思って。俺が混じってしまって面倒な性格になっているんです」
「周りが軌道修正しないと道を踏み外しやすいんですよ。目標が決まると猪突猛進する馬鹿ですから」
エーイーリがため息をついて
「自分もそのルナフでした」
自虐だということに気付いて複雑そうな顔をした。
「とりあえず戦闘スタイルと服装は先程の通りに変更しましょう」
「性格は変えない。ここは譲れない。野心家タイプのルナフはルナフじゃない」
「全面的に賛成さ。性格まで変えてしまったらifルートのキャラでもなくなってしまうさ。完全に別キャラになってしまうさ」
性格を変えるということは人が変わるということ。たとえifルートだとしても根本的なことを変えてしまったら同じ姿をした別キャラになってしまうから変えることはなかった。
「問題は蠱毒さ」
「ある意味ルナフの原点ですから。これを変更することは不可能です。性格のみならず、能力とかにも影響があると考えられる以上無闇に変更できる項目じゃない」
ルナフの物語が始まった瞬間でもあるから変更はできない。
「それは分かるさ。だけどこの設定気味が悪いから不安なのさ。後々悪影響が出たら……」
「変えられないところは放置です。時間が惜しいので次いきましょう」
エーイーリが手を叩いて雰囲気を切り替える。
「名前も松村ルナフに正式に変更しましょう。今まで融合体だからって松村ルナフと名乗っていましたが本当に松村ルナフになりましょう」
私がそう提案すると龍崎さんたちは賛成してくれた。
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名前: 松村ルナフ
年齢: 12歳 (不老)
職業: 魔法剣士
属性: 氷・地 (地脈)
服装: 黒いセーラー服
口調: ザマス(却下)
口調: 敬語
性格: 野心家
戦闘スタイル: 近接・中距離
過去: (略)
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色々と話し合った結果こんな感じになった。服装とかは置いておいて、やはり重要なのは戦闘スタイルと職業だ。これを決めたのは俺ではなくエーイーリと龍崎さんの二人だった。しかも、正確には剣士ではなく忍びと言うのだ。
魔法剣士とは?
「いやいや、侍っていくら叛逆があるとは言えど素人がいきなり出来るものではないですよ!」
オーバーワールドが予想できないことをするとは言えいくら何でも無理がある。俺のご先祖が忍びだったとは聞いたことはないしルナフも忍びとか暗殺者だった
「まあまあ、落ち着いて。詳しいことはエーイーリから」
「まず、本体の戦闘能力はハッキリ言ってゴミです。これは事実です」
「うん、まあそうだよね」
「では、ゴミな理由は何か? 単純に魔法の火力不足もありますがそもそも戦い方がルナフに不向きでした」
「不向き?」
「人の才能は十人十色。一人一人違う才能を持ち、個人によって向いていることがあります。学校の文系理系体育系芸術系のように戦い方にも向き不向きがあります」
「それはそうだけど」
「本体の今までの戦い方はNさんの遠距離戦法を真似たものでした。ですがNさんの遠距離戦法は膨大な魔力とそれを活かせる魔法の種類、膨大な魔力を扱うことができる技術、高火力の魔法を放つときにかかる負担を耐えられる強靭な肉体が必要でしたが本体は全てありません」
エーイーリの言葉は俺よりも私の心に突き刺さった。Nさんに助けられた時から憧れていた。圧倒的高火力と敵を寄せ付けない苛烈さ、そして何よりも誰にも負けなかった。
「その代わり、Nさんには無い才能があります。Nさんには無くて私たちルナフにある才能が」
だけどエーイーリは才能があると言う。
「まずは物理的なことから。私たちの肉体は硬い筋肉ではなく、柔軟な筋肉に覆われています。肉体年齢を考慮してもかなり柔らかい分類になります。それに加えて体の小ささ。不老である限り成長することはあり得ないので体の小ささを活かした戦い方永遠にすることができるでしょう。悪い言い方をすれば踏ん張ることが難しい体、良い言い方をすれば水のように流れるような戦い方ができる体です」
「次に魔法的な才能です。最大魔力量、体内に貯めておくことができる魔力量は少なく、瞬間的に出すことができる魔力量も多くはありません。ですが魔法の習得速度だけはNさんよりも早く、魔法のコントロールも優れています。他の覚醒者がどうなのか知りませんが」
「武器を使う理由は?」
「魔法は瞬間火力が高くない、肉体は筋力的に劣っている。ならば武器を使いましょう。武器といっても様々なものがあります。魔法の補助ができて本体の体格でも使える武器。それを考えたら『仕込み魔法の杖』にたどり着きました」
魔法の補助に杖を使うのは私たちの物語のみならず多くの物語でもあった。メリットは杖に魔法陣を刻んでいれば素手でやるよりも早く発動することができる。また、魔法陣を刻んでいない魔法でも杖の先端に集中することで発動することが少しだけ簡単になる。
デメリットとしては杖を持つことで杖以外、手や足から魔法を使うことが難しくなる。人間というのは武器を持つとそれ以外を使おうとしない人がほとんどだ。修行すれば要領良く肉体と武器を使い分けることができるかもしれないが簡単なことではない。
「そして仕込み杖にした理由は物理的弱点を補う為。体格の問題上いくら魔法で強化しても筋力には無理があります。ならば拳よりも容易に傷つけやすい刃物が良いかと。勿論、刃物を使うのにも最低限筋力と技術が必要です。だけど肉弾戦闘よりかはマシだと考えられます。幸いにも刀を使う龍崎さんがここにはいます。魔法と物理、どちらかに特化しても限度がありますなので両方扱えるようにしなくてはなりません」
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そして龍脈で授かった力の性質上、物理も魔法も使えておいた方が良いですから
裏話
エー「口調も変えますか?」
龍崎「口調、ルナフちゃんがしない口調?」
本体「タメ口とか結構ありふれていますけど」
エー「思い切ってザマス」
本体「却下! 変なおばさんみたい」
エー「そうですね、ババアは一人で十分です」
龍崎「ん?」
本体「あ」
エー「ん? どうしました?」
十分ぐらいエーイーリと龍崎が戦っていました。




