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想像の世界〜自分のオリキャラになりました〜  作者: 旧天
幻想異聞奇譚 第一章 末世の北極星
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1-19 公開処刑

ブックマークありがとうございます!

「期待しているよ」


そう言っても何も協力せずに傍観する人がいる。


期待しているのだから教えたりすればいいのに、声をかけて自分は味方ですよとアピールしかしない人。本当に味方、仲間なら成長するように手を差し伸ばしてあげるべきなのでは?


ただプレッシャーを与えるだけではその期待に押しつぶされてしまう。


「手を貸したら成長しないだろ。自分で考えて努力するのが大事だ」


確かに大事だ。だけど限度がある。せめて進むべき道を教えてあげたりしないと殆どの人がつまづいてしまう。人間とは一人で生きられる生物ではない。誰かの手を借りるために両手が空いているのだ。その手を握って


いや、そもそも何も分かっていないのだろう。期待しているなど上っ面の言葉。心の底から応援しているわけではない。


上手くいけば近寄ってきて


「私の期待通りだ」


何もしてあげなかったのに相手が失敗すると


「君には失望したよ」


とバッサリ切り捨てる人。勝手に期待していて勝手に失望して……


何様のつもり?


私はそんな見捨てるようなことはしない。


************


「松村ルナフ魔改造計画を説明します」


この場にいるのは私、龍崎さん、本体、ダミーのNさん。本物のNさんは私の頭の中で色々と調整している。


「魔改造計画?」


本体が首を傾げる。腰を下ろして話を聞けるぐらいまでは落ち着いたようでホッとした。ルナフと融合しかけているから冷静になりやすくなっているのだろう。


「というか口調、そっちが素?」


ーーボツ案にされたせいで定まっていないんですよ! 闇落ちルナフか生意気ルナフも決めないでボツ案になったから決まってないんだよ! 気分次第で性格が変わるんだよ! 叛逆の魔女なんて設定しかないんですよ!


「別にどちらでも….…生意気な方が好みならしてあげるけど」


閑話休題


「魔改造計画って」


「簡単に言うと強くするだけだ。いや、進化と言うべきかもしれない」


進化に反応したのか目が少し輝く。元は男子高校生ということもあり進化や魔改造という単語には惹かれやすいのだろう。それに加えて自身の弱さを痛感したばかりで力を欲しているだろう。


「ただし、その進化は正規ルートではないわ」


また口調がぶれる。意識し続けないと口調が定まらないのは難儀だ。


「正規ルートではない?」


「覚醒者がどうやって強くなるのか? 修行で強くなることもあるけど一番多いのは物語の記憶の解放によって、作中で成長したことにより現実でも成長すること。つまり敷かれたレール通り強くなっていく。これが正規ルート」


実際、現代日本の覚醒者たちが強くなるのは物語の進行度によって劇的に成長することが多かった。前任のNさんだって物語を思い出したから現実でも強くなって何度も第三次世界大戦を生き延びたのだ。


だけどオーバーワールド相手には通じない。物語通り成長するということは物語に書いてあることしかできない。設定が明記されているからオーバーワールドは読むこともできるし上書きも容易に行うことができる。


「今回は物語に書いていない成長をします。非正規ルートの進化と言うべきね」


「口で言うのは簡単だけど……」


本体が難問を解いている時のように無表情に考えこむ。


「忘れているだけで、俺が既に書いているかもしれない。そうだった場合意味がないのでは?」


「それは考えてありますよ。質問で返しますが貴女なら今のルナフをどう成長させますか?」


「成長? 真っ先に考えるのはNのように遠距離からのチャージ&ヒット型、戦闘から離れて後方支援型、回復型、闇落ち型」


「じゃあ近接&中距離型にしましょう」


「え?」


本体が本気で言っているのかと言いたげにこちらを見つめてくる。ルナフは近接戦闘は不可能とされている。これは物語の設定なのだ。


だからこそオーバーワールドが予想できない。中距離型も入れたのは


「ルナフは絶対に近接では勝てない。この設定があるから物語で書かれることはあり得ません。だからオーバーワールドも知ることができない。今のあなたは叛逆が使えるので問題ないです」


「なるほど」


「外見も変えてしまいましょう。ルナフが絶対に着ない服は?」


「ルナフが? 異世界ファンタジーだから現代日本の服は着ない……学校の制服?」


「ブレザーとセーラーはどちらが好きですか?」


「ブレザー」


「じゃあセーラー服ですね。白と黒なら?」


「白」


「黒ですね」


「はい黒セーラーさ」


「龍崎さん?!」


龍崎さんはこっそり準備していた黒セーラー服を手渡す。この結論に辿り着くのは予想できていたから廃墟で黒セーラーを探してきておいたのだ。念の為他のタイプも揃えておいたが結果的に不要だったようだ。


サイズは私が確かめたので問題ない。

学校にまつわる問題を避ける為に少し改造して刺繍とかもしておいた。所属していない学校の制服を着ていたらトラブルが起きたときに無関係の学校にまで迷惑がかかってしまいますし。


「着替えは後回しです。こんな感じであり得ないルナフを想像していきましょう」


「これ公開処刑だろ!」


読者視点でかれこれ一年近くアンダーワールドにいる主人公。恐ろしいことに現実世界では3分も経っていません。

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