表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
想像の世界〜自分のオリキャラになりました〜  作者: 旧天
幻想異聞奇譚 第一章 末世の北極星
102/167

1-17 怒れ

短い!


すみません

倒すためににはこの世界を脱出するとことからだ。


「ルナフちゃんがどうされたのかは理解したさ」


俺のことを警戒するように龍崎さんは目を向けてくる。俺が目覚めた時は心配してくれたがその後は憎悪に身を任せて叫んだ。それが危険であると判断したらしく俺のことを引き止める。


「だけど今のルナフちゃんは危険さ」


「知っています」


俺の中でも行動を抑制しようとする存在がいる。


ルナフだ。


ルナフも記憶を共有しているから俺がどれだけ怒っていて、どれだけ憎しみをオーバーワールドを向けているか理解している。ルナフだってオーバーワールドを殺すことには賛成している。だけど今は落ち着かせようと人格を奪おうとするが俺は簡単に折れない。


「復讐に囚われるのも無理ないさ。だけどその状態で帰っても、現実世界に帰還した瞬間に上書きされるさ」


「じゃあどうしろって言うんですか! この感情はどうすればいいんですか!」


今すぐにでもこの世界を脱出してオーバーワールドを探す。


その脱出方法も手がかりが掴めている。意識が沈んでいた時に見た龍脈を辿れば現実世界への道がわかる。後は膨大な龍脈のエネルギーを取り込んだ覚醒者を探し出せばいい。


オーバーワールドへの道が出来たのだ。


「私にぶつかるといいさ」


刀を構えて龍崎さんは言った。


「まずはその怒りを鎮めるさ。怒りに身を任せるのは悪い選択さ。かと言って怒りを堪えさせるのは最悪の手段さ。だからその怒りを私に向けるさ」


「そんなことしている暇何てないですよ……!」


殺気だった。首筋に目掛けて振るわれる刀の剣筋が見える。それに対応することもできず立ち尽くす。刀は寸止めだったが。


「その程度かい? 今まで会った戦闘ができる覚醒者の中であんたは一番弱いさ」


身体強化で龍崎さんの腹部に拳を振るう


衝動的に殴っていた。普段ならこの程度のことなど気に触る程度だが今の俺は些細なことで手を出してしまっていた。


「あ……」


殴るつもり何てなかったのに殴ってしまった。恩人を殴ってしまった。


「いいパンチさ。だけど……」


だけど龍崎さんは好戦的とも言える笑みを浮かべた。


防御も何もせずに龍崎さんは俺の攻撃を受けた。だが結果は無傷どころか一歩も動かなかった。衝撃を和らげるために後ろに下がるわけでもなく、体を逸らして力を分散させようとしたわけでもない。壁のように立っていただけだった。


龍崎さんには龍脈が宿っていた。龍脈のお陰でその肉体は大地のように堅牢になっている。そして大地を踏んでいる足は龍脈のエネルギーで地面に縫い付けられていた。


「若者が道を踏み外さないように導くのが年寄の役目さ」


龍崎さんが刀を振る。さっきよりも濃密な殺気を感じて慌てて後ろに後ずさる。刀が振り抜かれることはなかったがさっきのよりも素早かった。目で追うことすら出来なかった。


俺に戦うつもりはない。だけど龍崎さんは逃してくれなさそうだった。


こんなことしている暇なんかないのに


「目的地は見つかった。だけど辿り着ける可能性は低いさ」


龍崎さんは刀を構え直すと刀身にも龍脈を注入する。


「だから私が導くさ。安全に確実に辿り着けるようにするさ」


龍崎さんが視界から消える。

縮地? 空間跳躍? どれでもいい。殺気を頼りに防御障壁を張る。


「怒れ小童。その怒りを拳に、魔法に宿せ。全て私が受け止めるさ」


いつもありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ