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魔装の交響曲《マギアシンフォニア》  作者: 源あかり
第1章《始まる前から始まっていた》
6/6

一話 夢を見るんだ(その5)

「では、気をつけて帰るように」


担任の一言が入り、本日の行程は全て終了した。


「あ〜…やっと終わった〜、さてと…そろそろ部活に…」


ーピピピッー


「ん、メールか?」


【本日の部活は中止で〜すっ☆by愛しの先輩より♪】


「今日は中止って…あの先輩、本当に自由気ままだな…」

「アキ〜、今日部活中止になったみたいだけど、どーする?」

「そうだな、時臣は…ってもう居ないぞアイツ」

「あはは、さっきメール見るなり凄い勢いで走ってったよ」


まぁ、部活が無いのなら無いで構わないのだが、これからの時間少し暇なんだよな。

強いて言えばスーパーで買い出しをするのもいいけど立華を連れまわすのもどうかとは思うし。

それに、さっきの第4公園の警告も気になる、立華を危険な目に合わせるのはよくはないしな。


「とりあえず俺はスーパーで買い出しする事にするわ、そろそろ買い足さないと冷蔵庫が寂しくてな」

「やっぱり独り暮らしって大変なの?」

「多少はな、気づくと洗濯物は溜まるし、適度に掃除もしないといけないし、飯も自分で考えないといけないから結構大変だけど、慣れて来たら結構楽しいもんだぜ?」

「ふ〜ん、私はそういうの少し得意じゃないから独り暮らしは無理かな」

「そんな事言ってると、お嫁さんにいけないぞ?」

「あら?そしたらアキが養ってくれればいいじゃない?」

「はぁ!?家事全般俺任せかよ!?そんな嫁なんかこっちからごめんだ」

「代わりに私が働いてあげるから〜♪」


いや、それは男としては少し抵抗があるから止めて欲しいものだ。


「となると、アキは買い物に行くみたいだから私は真っ直ぐ帰ろうかな」

「あぁ、そうだな、でもあんまり夜とかは出歩くなよ?物騒な事件が最近起こってるわけだし」

「何?心配してくれてるの?」

「当たり前だろ」

「あ、うん…そ、そっかぁ〜」


照れてらっしゃる、むしろ当たり前の事で照れるとは、相当嬉しかったのか?


「それじゃあアキ、また明日ね〜」

「おぅ、また明日な」


元気に教室から出る立華を見送り、俺はスーパーへと向かう事にした。


ーーーーーーーーーーーー


「あ〜…少し買いすぎたか?それに結構暗くなって来てるし…」


スーパーに寄る前に本屋に行ったりCDショップに行ったりと、寄り道もしたから大分遅くなってしまった。

それにまさか普段行かないこの時間に行ったら、あんなにも安く売ってるものだからつい色んなモノを買ってしまったではないか…。

今の時間は…。


「18時15分か」


とりあえず、家に帰ってゆっくりしたいなこれは。


【探し…て、私…さ…して】


「またこの声か…」


しかも今回は少しだけだがハッキリと聞こえる。

探して?なのか?

探しても何も、手掛かりなど一切無い、魔装の反応があればそれを追って探す事も可能なのかも知れないが、その肝心の反応も一切感じる事ができない。


「君は一体誰なんだ?それと何処に居るんだ?」


………


「話しかけても反応があるわけ…無いよな…」


少女の声は聞こえても、こちらの声は聞こえてない、っと言う可能性もあるんだけど…。

何故この声が俺に聞こえるのかがわからない…。

他の人には聞こえてる様子は無いし、魔装の反応でもない、一体なんなんだ?


「……」


その時、俺は妙な違和感に気づいた。


「(尾けられてる?)」


先程から同じ歩調、同じ間隔で歩く気配を後ろから感じた。

気配が完全には消えていないから尾行だと言う考えを捨てていたが、スーパーを出てから帰路の今までずっと同じ状態だと流石に怪しくなってきた。


「(試してみるかな)」


自分の神経を極限まで研ぎ澄ませて行く。


「魔装展開、風霊降臨シルフィード


相手に気づかれない様に小声で、なおかつシルフィードの光体が見えない様、集中する。

風を操る事ができるこいつで、少しだけ向こうを探ってみるしかない。

風を使い、相手の事を調べる。

これくらいなら多少距離があってもできる。


「(体型的には女か?それにフード付きのマント…いかにもな格好をしてるな…、そのフードを風で上げる事もできるが…それが吉と出るか凶と出るかもわからん)」


下手な手を打ち、この場で問題を起こすのもよくはない。

そうなると今俺にできる事は…。


「(よし、逃げるか)」


この手に限る。


「…!?」


相手がそれに気づくのが遅れたみたいで、俺はシルフィードで即座に距離を取り逃げる動作に入れた。

アイツはシルフィードには追いつけない、そう信じたい。

俺を尾行しているのであったら俺の情報を持っているのかもしれない。

それに、もし追いつけるのだとしたら初めからこちらに遅いかかってくるはず

そして、それをして来ないって事は。

追い付く手段が無いか、この情報を知らないかのどっちかだ。

前者である事を祈りつつ、俺はシルフィードの力でトップスピードまで加速させ逃走を始める。

家の少し手前まで来た所で、減速し、背後の気配を探る。


「どうやら…逃げ切れた様だな」


どうやら逃げられた様だ、しかしそこで気づくのだった。


「もし俺の情報を知ってたら、家の場所も最悪知ってるよな…」


うん、そうだったらその時にまた考えるとしよう。



事情があり、少しだけ更新が遅れてしまいました…すいません。

今後の更新予定ですが、1日〜2日ペースを目安にしていきたいと思っています。

手が空いていたり、書き起こす際に調子が良ければ少しはペースが上がるとは思いますが…。

それでもいいよっ、と言ってくださるのであれば嬉しいです。

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