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魔装の交響曲《マギアシンフォニア》  作者: 源あかり
第1章《始まる前から始まっていた》
4/6

一話 夢を見るんだ(その3)

屋上の扉をそっと開く。

昼の日差しが差し込み、そこには一人の少女が立っている。

ーザザザー


『なんだ?』


いつもの光景を見ているはずなのに、何故か頭には別の風景がノイズとして走ってくる。

赤く染まる夕焼けの光景に。

しかし、そのノイズはすぐに消え、屋上の日差しの先から少女の声が聞こえる。


「あら?アキトさん達じゃないですか?今日は少し遅かったんじゃなくて?」

「お、おぅ、花梨、ごめんな遅くなっちゃって」


彼女は江藤花梨えとうかりん、立華とは少し違って大人しめなお嬢様だ。

何故かいつも俺にも弁当を作って来てくれるのだが、本人の暇つぶし、との事らしく作って来てくれてる理由とかはわかって居ない。

けれどその料理がまた美味くてな、つい甘えてしまっている。


「アキが4限の魔学で寝ちゃっててね、それのせいで遅れちゃったの、ごめんね花梨」

「まぁまぁ、それくらいでしたらワタクシは気にしないのでしてよ?ここの屋上は人も少ないですし、ゆっくりとできるのでワタクシは結構好きでして」

「ならよかった、でも花梨からもちゃんと授業受けるようにアキに言ってよね?」


「そうですわね」っと笑いながら話す花梨に、立華も笑いながら答える

やっぱりこの二人は癒しなんだよな。

と、考えていると横で。


「おいおい、そろそろ腹が減ったから食おうぜ〜?」


時臣が痺れを切らした。


「そうですわね、そろそろ頂きましょうか」

「そうね、早く食べないと5限の魔学に遅れちゃうわ」

「あ、アキトさん、今日はこちらになります」

「お、ありがとうな花梨」

「いえいえ、ワタクシの暇つぶしですので」


いつもの弁当箱が目の前に出される、相変わらず丁寧な事。

花梨の料理スキルはかなり高いけど、立華は絶望的なんだよな、前に家庭科の授業で作ってた【クッキーのようでクッキーじゃないもの】を食わされた時は地獄を見た、あれは戦術魔装の一種だと思ってしまった。


「「いっただっきまーす」」

「いただきます」


とりあえず今は飯だ、って言うか時臣、お前はもう食べてたんだな。

ゆっくりと談話しながら昼食を取っていると。


「アキトさん、今日のお弁当はどうですか?」

「あぁ、いつも通り美味しいぞ?」

「てかさ、やっぱアキも自分で用意する日を作るべきじゃないの?」

「夜は忙しかったりして朝早く起きれないんだよ、それくらいわかってくれ」

「どうだか、どうせいかがわしいモノでも見てるんでしょ?」

「いやいやいや、俺はそういうのは見てないぞ?本当に忙しいんだ」

「あらあら、そういういかがわしい事でも、ワタクシに言ってくださればいいのに」

「いや、花梨、男の欲望なんて受けちゃダメよ」


是非機会があればお願いしたい所です、はい。

そんな事を話してたら、時臣が。


「なぁ、そういえば今日のニュース見たか?」

「ワタクシは見てる時間が無かったので」

「あー、魔獣がまた出たんだっけ?三日連続でニュースになってた気がするけど、最近治安悪いのかな?」


【魔獣】

それは一部の魔装使いが使役している獣の事、犯罪などでよく利用される場合があるが、基本的には魔装守護機関【ガーディアン】によって制圧されているケースが多い。


「しかも今回のは死人が出たらしいからな、魔装が使えない一般人らしいぞ」

「あらあら、無抵抗な人を襲うなんてそれはそれで酷いですわね」

「何より死人が出るのは今回が初めてだけど、同じ魔獣騒ぎが三日連続だからな、何かありそうじゃね?」

「あ、でも確か魔属性の痕跡もあったんだっけ?」

「あぁ、だから魔装使いも近くに居たんだと思う」


魔装使いにはいくつかのパターンがある。

まず魔装とは、3つの基本属性が存在していて。


剣、斧、槍、などの武器を操る武属性

炎、氷、雷、などの魔法を操る魔属性

環境や、物、などを操る事の出来る念属性


この3つの属性の中から大体2つ位を使えるのが一般的な魔装使いだ。

他にもこれとは違う属性で、天と理、の2つがあるが今回の事件のケースだと魔と念属性の魔装使いであろう。


「ねぇ、アキトはこの事件、どう思う?」

「あ?あ〜…そうだな、魔獣を使い、自らも近くに居るのだったらよっぽど腕に自信がある魔装使いかもしれないな」

「だよな、やっぱりアキトもそう思うか、俺も実際考えてみたが念属性だけが得意ならば自分が現場に居る必要はないし、むしろ見つかるリスクがあるからな」

「それにしても、最近はそうのようなニュースが多いような気はしますわ」

「そうだな、みんなも夜とか出歩くのは注意するんだぞ?とくに時臣、お前はそういうの見ると走って向かうような男だから尚更な」

「へいへい」

「あ、そろそろ昼休みの時間が終わりますね」

「あ、もうそんな時間?じゃあ戻りましょう」


魔獣使い事件か、正直めんどくさいんだよな、これが。


「あ、花梨、弁当ありがとうな」

「いえいえ、喜んで頂けたのなら光栄です」


平和ならなんでもいいんだよな、平和が一番なんだ。




この話から少し文字数を増やしてみました。

これくらいの長さくらいならいいのかなー?なんて考えながらやるのって割と大変なモノですね…

なんらかのアドバイスが来るまでは文字数のばらつきが増えるかもしれませんが、暖かい目で見守って居てください。

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