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断章《終わりと始まり》
真っ赤に染まる空を見上げ
【俺は、初めて絶望を見た】
熱く燃える空気を吸い込み
【私は、全てを後悔した】
建物が崩れる音、遠くから聞こえて来る数多くの悲鳴、何もかもが燃える音。
その中に自分達は立っていた。
『どこで間違えてしまったのだろう』
『何も守る事ができなかった』
呟いても、誰の耳にも入らない、答えは返っては来ない。
青年は求めた、誰にも負けない守れる力を。
少女は求めた、誰も傷つけない守る力を。
その願いは叶えられた、はずだった。
しかし終焉は…
今、ここに訪れている。
人々が嘆き、悲しみ、絶望する、そんな終焉が。
どれくらいの時間を、この中で過ごしたかなんてわからなかった。
けれど視界の中に見えた、確かなモノがある。
この絶望の中ででも見えた。
誰もが諦めた、誰もが捨てたモノ。
それは
《希望》だった。
昔に構想だけを練ってそのまま封印された作品になります。
投稿自体どこのサイトでも行った事はないので処女作?になると思います。
文章力などが乏しいかも知れませんが暖かい目で見ていただき、応援して頂けると嬉しいです。