第19話 うさぎの救出(白虎side)
(うさぎっ!)
俺は焦っていた。
部下から、うさぎが庭師といなくなり、その後庭師だけが戻ってきたと報告を受けた。
部屋に戻ったかと思い、部屋を訪ねるが返事がない。
部下に命令し、うさぎを連れて行った庭師を探させ、連れて来させる。
「令嬢をどこに連れて行った?答えろ。」
「なんのことですか?」
「とぼけるな。答えないのならば、足の指を一本ずつ折る。足が終われば手の指だ。それでも答えないなら、膝、肘、首の順に折る。貴様はどこまで耐えられる?先ずは、右足の親指だ。」
ーーボキッ…
「ぎゃぁぁぁっ!」
男は情けない悲鳴をあげる。
「答えないのか?」
「答える!答えるから!折らないでくれ!」
「早く言え。」
「庭の外れにある小屋だ!」
「そうか、ならばもう一つ聞く。目的はなんだ?」
「そこまでは知らねぇよ!」
ーーボキッ…
男の右足の人差し指を折る。
またも、男の情けない悲鳴が響く。
「知らねぇんだよ!」
「何も知らないのか?本当に?」
「お、女に頼まれたんだ!」
「女…?誰だ?」
「そこまでは…」
ーーボキッ
「ぎゃぁぁぁ!」
中指の折れる音と男の悲鳴が響く。
「言え。」
「は……華の女だ!もう折らないでくれ!」
ーーバキッ
男の顔面を殴り、気絶させる。
(あの女…。ここまでするとは……。とにかく、うさぎを助けなければ…!)
数人の部下を連れ、うさぎがいるであろう小屋に急ぐ。
小屋に近づくに連れ、辺りの雰囲気が悪くなっているように感じる。
小屋に着くと、勢いもそのまま
扉を蹴破り、中に入る。
「うさぎ!」
中には数人の男とうさぎがいた。
うさぎは瞳を涙で濡らし、恐怖で震えていた。
周りにいた男たちを蹴散らし、気絶させ、部下にまかせる。
「うさぎ!大丈夫か!?」
「アムール様…?」
うさぎはそう呟くと意識を手放した。
読んで下さりありがとうございます<(_ _)>
第20話は5月8日(日)10時頃投稿する予定です♪
犬飼 蘭




