第14話 (白虎side)
早く冷やしたくて、一番近い騎士団の訓練場に行く。
うさぎを訓練場に連れて行くことに抵抗があったが、早く冷やしたい。
うさぎを部屋に連れて行く前に、訓練場にいた騎士に指示を出す。
王子の護衛である俺がここにいては、王子の護衛ができない。
王子の護衛を頼み、部屋に水の入った桶を持ってくるように指示を出す。
井戸にうさぎを連れて行っても良いが、人前でうさぎの肌を曝すことになってしまう。
部屋に着き、運ばれてきた水とタオルを渡す。
令嬢に男物の服を着せるのは気が引けるが、ドレスを脱がなくては熱いままだ。
(うさぎの白い肌に痕が残ったらどうしてくれる…)
うさぎを部屋に残し、部屋を出る。
王子は明らかにうさぎを気に入っている。と、なると、他の令嬢はうさぎに良い顔をしないだろう。
それこそ、今回のように何かしてくるだろう。
守ってやりたいが…うさぎだけに騎士をつけるわけにもいかない…。
王子は…失礼だが、頼りがいがない……。
ならば……見回りを強化し、令嬢たちの近くも見回ることにする…。
そう部下に指示を出し、一息ついていると、部屋のドアからうさぎが出てきた。
(…かわいい!)
うさぎは俺の服を着ていた。
俺とうさぎでは体格差が大きく、ぶかぶかになってしまっている。
大きい裾や袖を折ってはいるが、それでも大きいく、うさぎが小さいことがわかる。
うさぎが可愛いすぎて、にやける口元を抑えることができない。
そのまま、うさぎをうさぎの部屋に帰すために歩いていると、ギョッとした顔で騎士たちに見られてしまった。
(そんなに似合わないか?)
読んで下さりありがとうございます<(_ _)>
うさぎの彼シャツ姿!
見てみたいですね……
第15話は5月4日10時頃投稿予定です♪
犬飼 蘭




