『かきつばた』に倣いて
『きみがすき』
キラキラと 満ちたり顔で 頑是なく すやすや眠る 君にキスする
『だいすきで』
誰よりも 一緒にいたい 隙間なく きつく抱くこと 出来たらいいな
『たいせつな』
絶え間なく 愛しく想う 刹那さえ 尽きぬ思いを などか伝えん
『ひとだから』
一人では 届かぬ場所に 誰が待つ 彼が待つから 埒を明けよう
『いつまでも』
偉大にも 罪にもなるが 迷い道 出来ることなら 百年共に
『そばにいて』
それだけか 馬鹿だなおまえ 似あわねえ 燻る悩みを 手もなく砕く
『おねがいだ』
奥底に 願い揺蕩う 我執持ち いつか本願 断言したい
『あいしてる』
会ってさえ 一緒にいてさえ 執着は 手元はなれず 縷々立ち上る