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「ウギャァァァ!!痛いぃぃぃ!!助けてくれェェェ!!」
「いたそぉ!!痛そうだぁぁぁ!!助けてくれェェェ!!」
「お前が『助けてくれェェェ!!』って言うのはおかしいだろ!」
男は爪を剥がされそうになっていた。その道具はペンチであって、当然のように麻酔などはかけられていない。その様子を静かに撮っているカメラとは裏腹に賑やかな二人がそこにはいた。
すみません、すみません。
取り乱してしまいました。
私は生粋のスプラッタ家系でしてね。
実は、家がスナップフィルムの販売で生計を立てているんです。
怖いでしょう?
私も怖いですよ?
だから、安心してください。
怖いかもしれませんが、大丈夫です。
「な、なんのつもりだよ!!なんでこんなことを、グァァ!!やめてくれ……たのむ……お願いします……」
「ごめんごめんごめん!!爪剥いじゃってごめんなさい!!でも、これが私の仕事なんです!本当に申しわけありませんね!?」
本当ですよ。
全く、生まれた親が悪かった、と言いますか。
私には、こんなことをするつもりなんて、全くないんです。
ただ、私は、家業を継がないといけないのでね。
これは、もう、どうしようもないといいますか。
「ほら、見せてあげてください?カメラがそこにありますでしょ?そこにその爪が剥がれた指を見せてあげてください?」
「そんなこと言ってんじゃねぇよ!なんなんだよてめぇ!!」
「お願いしますよぉ!私は、それ見れないんですからかぁ!でも、みんなはそういうのが見たくてこういうビデオを買うんですからぁ!」
「というか、いいのかよ!お前の声ばっかり入ってるけどいいのか?このビデオ、本当に売れるのか?」
「もう!後で私が編集するんです!!その編集の時間が一番地獄なんだから!」
思い出したくもないですねぇ。
これから、私は、編集するんです。
この人のことを、殺した映像を自分で、見るんです。
そんなの、嫌に決まってるじゃないですか?
私って、全然、サイコパスとかでは、ないので。
「どうして協力してくれないんですか!そんなのだったら殺しちゃいますよ!……“ひそひそ”まぁ、どうせ殺すんですけど……」
「おい!なんか聞こえたぞ!あんまり人のことをバカにしてんじゃねぇぞ!!おまえな――」
「バカにしてンのはテメェだろうがよォォ!!ブチ殺しちまうぞコノヤロー!!」
完全に、“プッツン”です。
頭が、おかしくなりそうなくらいにイラつきました。
この状態で、私をバカにできるの、スゴくないですか?
あり得ないンですけど。
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(週刊少年ジ○ンプ方式)




