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『リヴァイス 102 逃避召喚者の許せなかったユルさ』の続きで、
召喚者ウェイトのお話しです。
お楽しみいただければ幸いです。
こんにちは、ウェイトです。
異世界リヴァイスでの冒険者暮らし、
最近ちょっといろいろありまして……
ふたりきりでの冒険の旅、
頼りになる相方は、わんこ系獣人乙女リルシェさん、
こと、無双乙女騎士ノルシェさん。
現在地は、魔族領ニルシェ王国、コレイカダンジョン。
現在、真面目にダンジョン攻略中。
ダンジョン周辺のテント村で寝泊まりして、
やたらと賑やかなダンジョン脇市場で物資を補給、
準備が整い次第ダンジョンアタック開始、
満足いってもいかなくても、
物資消耗状態や体調などでの定められたルールに従い撤退、
という毎日です。
現在、俺たちが攻略出来ているのは、
古代遺跡型ダンジョン"コレイカ"の第二層の途中まで。
このダンジョン、主に魔物分布で区分けされており、
地下一階から五階までが第一層、
地下六階から十階までが第二層、
以下、潜れば潜るほど攻略難易度がっつり上昇、
最下層である第七層は、未だ完全攻略されていない"悪夢の深層"
幾多の高難度ダンジョンをクリアしてきた精鋭冒険者たちが、
しっぽ巻いて逃げ出してきたり、そのまま帰らぬ人となったり、
それほどまでのデンジャラス奈落、それがコレイカ第七層。
何故、完全攻略されてもいないのに第七層が最下層扱いなのかは、不明。
まあ、そんな"悪夢の深層"なんてヤバげな場所はともかく、
俺たちふたりは攻略ペースを守りながら進んでおります。
で、足手まといな俺もようやく第一層を問題無く探索出来る程度に成長出来て、
現在、第二層を攻略中ってわけです。
たぶん、リルシェさんがソロ攻略してたら、
今頃は余裕で第五層くらいまで行けちゃってますよね。
「……」
そんなに睨まないでくださいよぅ。
俺、何かやっちゃいました?
「いえ、何かやらかさないかと警戒中なのです」
「ウェイトさんの異種族大好き属性を沈静化させるためニルシェ王都を離れてここまで来たのに、まさかこんなことになるとは思いませんでしたよ」
えーと、大変申し訳ございません?