表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/31

(一)-4

 駅に着くとすぐに窓口の前に立った。駅員さんたちは部屋の中のストーブの近くに集まって、ホーローのカップで何か飲んでいた。元日だから、コーヒーや日本茶ではなく、甘酒でも飲んでいるのだろう。

 彼が窓口のガラスを叩き「おーい」と中に声をかけると、駅員の一人がこちらを向いた。そして膝掛けを近くのデスクに置くと、こちらへやってきた。

「長和まで、子ども二枚おくれ」

「二人で十円だ」

 私は五円玉を出して窓口に出した。彼は十円玉を出し、代わりに私が出した五円玉をしまった。

 それを見て中年の駅員さんは、窓口の横に設置されたいろんなきっぷが収められたスチール製の乗車券箱から二枚抜き取った。そしてガラス窓の下の受け取り口から私たちの方に二枚の硬い切符をよこし、代わりに十円を受けとると、すぐに中に戻っていった。


(続く)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ