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(二)-12

 郡家君はそれだけ言うとすぐに玄関を出て、軒先に止めてあった郵便自転車に乗り込み走り去った。もう一年も前のことなのに、何故そのようなことを聞かれたかはわからなかった。それにしても、彼は忙しそうで急いで出て行ってしまった。うちの近所は家と家が離れているので、自転車で配達するのはきっと大変なのだろう。

 それにしても、国英さんはどうしてしまったのだろうか。彼の身の上に何かあったのだろうか。それとも単に郵便局内の手違いでどこか別のところに配達されてしまったのではなかろうか。


(続く)

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