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徒然とはいかない喫茶いしかわの日常  作者: 多部 好香


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530 if〜馴れ初めと好きなところ〜

 テレビつけたら相葉マナブ傑作選とやらをやってまして。農家の奥様のアレと同じようなやりとりがあったら……と。

 前後のストーリーもない小話です。

 なお子供たちは二、三歳を想定。

「今日は奥様の応援にご家族が駆け付けてくれましたー」

 両腕に子供たちを抱っこしながら和樹登場。

「……すごいっすね。子供ふたりとも抱っこ」

「ははは。両手に花です」

 二人をおろすとコアラのように足にぎゅーっ。

「かっわいいなぁ。イケメンパパそっくり。進くん、将来ウチ来る?」

 進、人見知り発揮して和樹の足にしがみつきながら隠れる。

「す、すいません。ちょっと人見知りの時期で」

「みたいですね。進くん、お父さんとお母さんは大好き?」

 ちらっと出てきてこっくり。

「そっかぁ。真弓ちゃんはどう?」

「おとーさんもおかーさんも、いーっぱい、だぁいすき」

「そうなんだ。すごいなぁ。これからもお父さんとお母さん大好きでいてね」

「うんっ(コクコク)」



「お二人の馴れ初めは?」

「馴れ初め、は、えーと……うちの喫茶店に主人がお客さまとして来店しまして」

「へーぇ! ちなみにお互いの第一印象は?」

「(ゆかりを見つめながら)笑顔の素敵な可愛いコだなぁと……え? 何?」

 びっくり顔のゆかり。

「いやぁ……なんと言うかちょっと意外で」

「あれ? 奥さんは全然違う印象だったの?」

「はい。お互いによろしくお願いしますのご挨拶はしたんですけど、口調はぶっきらぼうだし、すぐにぷいってそっぽを向いちゃうし。だからわたし、気付かないうちに和樹さんに嫌なことしちゃって嫌われたとばかり思ってました」

 子供たち、口をあけてぽかーん。

「おとぉしゃ、おかぁしゃちらいだったの?(ふるふるしながら涙目)」

「ゆかりさんを嫌うなんて、あり得ません!(くわっ)」

「ふふふ、はい。嫌われてなくて良かったです」


「お互いの好きなところとか、奥さんはどうですか?」

「(はにかみながら和樹をじーっ)そうですねぇ。いつも全力でわたしや家族を愛してくれて、それをしっかり伝えてくれるところでしょうか」

「「「おおぉぉっ」」」

 和樹ドヤァ。

「たまに、人前ではちょっと抑えてって思っちゃうんですけどね。えへへへ」

「む……仕方ないだろう。君はすごくモテるのに無自覚すぎるんだから」

「えー? 和樹さん以外にモテたことなんか……」

「あーりーまーすー! ご近所商店街のアイドルだし、ゆかりさん目当ての若いサラリーマンとか多いんですよ。結婚前もモテてたけど、結婚したらしたで色気が増したとかってゆかりさんを口説こうとする不届き者が……」

「むぅぅ……やっぱり和樹さんの勘違いだと思うけど?(コテン)」

「はぁ(嘆息)ほら無自覚」

「和樹さんの思い込みだもん。それに、和樹さんのほうがずーっと、全方位からモテてるじゃないですか。老若男女、年齢も性別も関係なしに」

「そこまでではないですよ」

「旦那さん、モテる自覚はめちゃくちゃあるんですね」

「確かに!」

「駅前とかで待ち合わせすると、はじめましてな着飾ったお姉さんが入れ食い状態で、わたし近寄れませんもん」

「(くすくす)むしろそこはゆかりさんが颯爽と助けてくれていいんですよ?」

「いやいやいやいや」


「逆に旦那さんは、奥さんの好きなところって?」

「全部」

「ぜ……強いて一つだけポイントをあげるなら?」

「周りまで幸せにする笑顔。すべての疲れが吹っ飛びます」

「ほぉ!」

 足元から声。

「あのね、おとーさんはおかーさんがすっごくだいしゅきなの。いっつもぎゅーとちゅーしてるんだよ」

「へぇ、それはすごい」

「でもね、たまにおとーさんががまんできなくて、おかーさんがごはんつくってるときにぎゅーってして、あぶないでしょ、めっ、っておこられる」

 ねーっと笑顔で暴露する子供たちに頭を抱える両親。

「あははは。めっちゃくちゃラブラブだってことはよーく伝わりました」

 ここでタイマー。

「では、お料理の続きを」


 福はー内ーぃ! 福はー内ーぃ!

 ご近所寺社に倣って追い出しはせずこちらだけ。



 気が付けば1ヶ月過ぎてしまい、節分ですよ。立春ですよ。なんてこったい。

 天気予報では立春なのに雪に注意な日になるようで。うーむ。スギ花粉以外の春はまだ遠いのかしら。


 ほぼ会話のみのショート・ショート(むしろただのネタ)ですが、ひとまず載せることを優先しました。

 またぼちぼち更新できればいいなーと思いますので、よろしくお願いします。

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