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嫁と出会った記念日-4 使徒バルバリッチ


砦に入ると中には、外から聞こえてきた男性の声の主が玉座に座っていた。


見た目は黒いローブに身を包んだ年老いた老人であったが、

背中から黒いカラスのような翼が生えていた。


どうやら使徒と呼ばれてるだろうとタカノとシンは推測することができた。


「我が名は、バルバリッチ。天明を受け使徒に転生したもの。魔王様に使える黒魔術師だ」


そう言って、杖をタカノに向けた。

畏怖させるが如く、翼を広げた。



「あれが使徒か....ウルクハイよりはどうにかなりそうだな」


タカノはそう言って、

銃剣を抜いて舌でゆっくりと相手を怖がらせるために舐めた。

一度やってみたかったんだと思ったが、横にいたシンがドン引きしていた。


「タカ兄、一応勇者なんだからそんな悪人みたいにナイフれろれろすんなよ」


勇者と聞いたバルバリッチは眉を潜めた。


「もしや、このいかにも悪人チックな男が勇者なのか?」


「そうだっ!何が悪い」


シンはそう言って、

バルバリッチに指を指した。

そして、同時に剣を抜いた。

すると地面からニョロニョロとした黒い色の触手が

シンはに巻きついた。



バルバリッチはクスクスと笑いはじめて、

こう言った。


「罠にはまったなお前ら。

この砦にはすでに我が魔術は発動している、解けない触手でその少年は動けない....て、え?」


シンは嫌そうな顔をしながら、

その触手を振り払ってこう言った。


「身体にこんなきたねーもん引っ付けんなよ」


シンは舌打ちしながら、服をパンパンと払いながら嫌そうな顔をしていた。


それをみていたタカノは、シンの肩についてた黒い触手の払ってやった。


「美少年の触手プレイは腐女子受けするかなと思ったんだけどな」


「そんなハードコアな趣味ないぜ」


それを見ていたバルバリッチが唖然としていたが


「えーなんで!」


シンはそれを聞いて口をとがさせて、バルバリッチに行った。


「だって、闇耐性持ちだし。あと俺、なんだかんだ水神の眷属だし、ちんけな闇属性の魔法は効かないよ」


バルバリッチはそれを聞いて、

うーんと腕を組んでから、こう言った。


「なら、これでどうだ」


バルバリッチはそう言って指をパチンと鳴らしたすると、魔法陣が三つ出現し虚な表情をする人間が3人現れた。


「こいつらは、我が領域を侵した。冒険者だ...

きた理由も、ラシュトスタン国の王女を助けにきたとかって話だろ...」


どうやら、ラハトが頼んだ冒険者パーティだろう、

鎧を着て長剣と丸盾を持つ若い男性剣士に軽装の鎧を身につけた少年アーチャ、黒いローブを着てツバの広い帽子をかぶった少女の魔法使いだろう。


しかし、

なぜ全員普通の冒険ファンタジーに出てきそうな基本的な西洋スタイルのパーティであることのタカノはツッコミを入れないでおいたーーーーー


タカノは銃剣をしまいシンはに聞いた。


「シン。あれ魔法で操られてる感じだろ?」


シンは首を傾げたが、目を凝らしながらこう言った。

「わからないけど、普通の人だとあり得ない魔力を纏ってる。多分そうだとはおもう。でも、気をつけて強敵だ」


バルバリッチは笑みを見せてこう言った。


「その通り、この弱かった新米3人には我が黒魔術によって作り出した新しい術式を脳に埋め込んでいる。


普段の倍の力を発揮して我が力に服従するように組み込んでいるのだーーー


新型の性能を試すのにちょうど良い機会だ....」



バルバリッチはそう言って、腕を上げると魔法使いがゆっくりとバルバリッチの方に近づいていった。



「おいおい、どうせ乳揉むんだろ?」


シンが嫌そうな顔をしていうと、バルバリッチはその通りと言って魔法使いを抱き寄せて、胸を手で掴んだ....


「思ったより、小さいなこいつ...」


バルバリッチがそう感想を独り言のように呟いた。


シンはその瞬間....

タカノから強力すぎる殺気を感じ取った。


「テメェ....」


「お、怒るか?勇者よ」


シンはその瞬間さっきのバーサク状態になったタカノを思い出した。

がしかし、どうやらさっきとは違う雰囲気を出していた。


タカノはバルバリッチを指差してこう言った。


「悪人だって.....それはテメェのことじゃーねか」


バルバリッチはそれを聞いて、無気味な笑みを浮かべた。


「悪人だと、この我がか?それは違うな、

悪役ってのは逆らい負けた弱い奴らのこと言うのさ、それが定めだ」


タカノはそれを聞いて、バルバリッチに向かって走り出した。


「悪ってのは、てめーの自身の事情のためにだけに弱者を利用し踏みつけることなんだぁぁ!」


タカノの走っていった進路を剣構えた剣士が塞ぐが...

渾身の左フックが顎先をとらえる、顎の骨が砕ける音が部屋の響き渡った。

そして、数本剣士の歯が飛んでいき地面に落ちていった。

崩れ落ちる、剣士の脇腹にレバーブロも叩き込んだ。

悶えながら剣士は地面に蹲った。


「え、こいつ本当に勇者!?容赦なくねー?」


バルバリッチは呆気に取られるが、

シンがこう叫んだ。


「タカ兄!治癒魔法で治せるから存分に戦っていいぜ!!」


タカノはそれを聞いて、シンにアイコンタクトをとってから矢を放ってきたアーチャに方向転換したのと同時に飛んできた矢を掴み地面に叩きつけて。


距離を詰めて、腕に向かってミドルキックを放った。

これまた骨が折れる音が聞こえて、アーチャは跪いた。立ち上がろうとしたところを顔面に膝蹴りをぶち込んだ。

すると、アーチャは仰向けに大の字なって床に倒れた。



「おいおい、化け物かこいつ!?」


タカノはバルバリッチにゆっくりと歩み寄った。魔法使いがタカノの前に立ち塞がったが、襟と袖を掴んで...


「え、女の子に背負い投げ」


シンは思わず言葉を漏らした。

綺麗な背負い投げ魔法使いは地面に叩きつけられる。力と勢いがあったのか石畳の床にヒビが入った。


投げ終わったあと、魔法使いは動ことしたので、魔法使いの肘関節を折ってとどめを刺した。

タカノは殺気だったまま、ゆっくりと進んでいった。


シンは思わず

「容赦ね...」

と声を漏らした。タカノとシンの間には痛みに悶えるさん人の冒険者がいたからだ.....


タカノは肩や首を回しながら、

殺気ムンムンでバルバリッチに近づいていった。


「さーあとはお前だけな...お前のした事はその彼女はきっと覚えてないだろよ。

だがな、テメェは彼女の人としての何かを愚弄した。


そして、王女を誘拐しやがった。


どうせその彼女にも王女にも触手プレイとかしてんだろあぁ!?」



「いやいや、そんなことしてないですよ」



バルバリッチは凄みを増す気迫で攻めてくるタカノに怯えて、両手を突き出して距離を取ろうとした。


タカノは血のついた拳を握り直した、

パキパキと骨の音が聞こえる。


その時、

タカノの足元に先ほどの黒い触手が現れて、タカノを縛り付けた。


「掛かったな、馬鹿め!」


タカノは身体を動かしたが身動きが取れなくなっていた。


「どうした、さっきまでの威勢はどこへいったんだ?」


バルバリッチはそう言ってタカノに近づいてきて、タカノの腰にあった銃剣を抜いた。


「これで終わりなんだよ!」


タカノはふっと息をバルバリッチの目に吹きかけた。

本当だと一瞬だけ唾と風圧でよろめいてくれればよかったのだが...


人類最高峰の身体能力によって生み出された肺活量を狭い面積で受けると言うのは相当痛いものがあったのか、バルバリッチは痛そうにしながら目を押さえて距離を取ろうとした....


すると触手が緩んだのを感じてタカノは、

バルバリッチの顔面に頭突きを喰らわせた。


バルバリッチの鼻血が宙を舞ったのと同時にシンの声が聞こえた。


「ターンアンデット!!」


魔法なのだろう、

タカノの触手が光に包まれて消え去った。


バルバリッチは引きつった笑みを見せてこう震えた声で言った。


「いやいや、さっきの全部冗談ですよ〜勇者様」


タカノはニヤリと笑みを浮かべて、

バルバリッチの胸ぐらを左手で掴み引き寄せながら右の拳を顔面に叩き込んだ。

顎が砕ける音と歯が数本飛んでいっていた。


あとはもう後の祭り状態。

キレたタカノはバルバリッチを文字通りのボコボコの血祭りに上げたのだった。



「もぉ...許してください勇者しゃま...王女はあちらにいます....お助け〜」


歯が抜けてボロボロになって腫れ上がった顔をしたバルバリッチは玉座の裏ある扉を震える手で指差しながらタカノに命乞いをしていた。


横でシンは死なないようにバルバリッチに治癒魔法をかけておいた。


「タカ兄殺さないですよ〜。一応、ラハトが言ってただろ。使徒も連れてこいって....ひぃ!?」


止めに入ろうと歩み寄ってきた、シンをすごい形相で睨みつけた。

シンは思わず、立ち止まってしまった。


意識を取り戻した冒険者パーティも同じく、

怒り沸騰のタカノと血祭りにあげられるバルバリッチを見て、ドン引きしていた。


タカノは周りを見て、一度深呼吸をしてこう言った。


「王女の部屋に行く。おい剣士!こいつを縛っててくれないか?」


ドン引きしていた剣士にタカノはそう言って玉座の裏のある扉に向かって行った。

テクテクとシンもそれについて行った。


玉座の裏にあった扉はどうやら砦の塔に繋がる上り階段のようで、塔の上に部屋に囚われの王女はいるようだ。


囚われてるであろう部屋には、少し乱雑ではあったが鎖を巻いて南京錠でガキがされていた。

シンが開錠魔法を唱えてくれて南京錠を開錠した。


すると部屋の中は外観の砦とは異なり、

中華風な内装にそれに似合う机や椅子が置いてあり、

一番奥にレースカーテン付きのベッドがあってそこには、


「うわぁー王女かわいくね?」


そう第一声を発したのはシンだったが、

タカノは唾を飲み飲み込んで見入っていた。


静かの眠っている白いパオを着て金髪の猫耳娘を言葉も出ずにタカノはただぼうっと見ているので精一杯だった。


「やべーマジでタイプだわ...文句ねぇ」


タカノはそう呟いたーーーー

剣士「あ、やっと出番終わったな〜。俺たちレギュラー化だってよ。俺はアルスに決定だって」


魔法使い「あ、さっき台本をタカノ様からいただいたわ。私はエミリだって〜レギュラー化か...タカノ様のお屋敷に離れの長屋に住むんだって」


アルス「へーいいじゃん。で、お前は....」


アーチャー「........実家に帰る」


アルス・エミリ「えっ?」


バルバリッチ「おーい。駅まで向かうバスが出るぞアーチャーさん。飲みに行こうって言ってたじゃないですか...魔王軍陣営とウルクハイ役のスタントマン達も一緒に行きますよ〜」


アーチャー「うーん...あとは頼んだアルスとエミリ」


アルス「お、ちょっ待てよ。そんな泣きながら走っていくなよ....て行っちゃったか」


エミリ「アーチャーさんちょっと可愛そう...でも、いいじゃない!これで邪魔者はいなくなったわ」


アルス「そうだな...これで邪魔者はいなくなったなぁ....」


アーチャー「そういえば...あいつら出来てたな。アーチャーはクールに去るぜ」


バルバリッチ「今回、パロが過ぎてませんかね....」


ミミ「次回、亡国の王女ミミ!やっと私とタカノ様のシーンがキタァァ!」


アルス・エミリ「うわー突然出てきたよ!」

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