恐怖の部活決め
ライです。
2作目の投稿になります。
今のところ学園ものしか書いていないので他のジャンルも書いてみようかな
とかそんなことも考えています。
今回も楽しんでいただけたら幸いです。
僕たちの中学校は、ごく普通の学校。
中間・期末テストもある。
学園祭もある。
授業もある。
部活もある。
そんな、普通の中学校。
しかし、ただ1つだけ普通ではないところがある。
それは、「全てが部活対抗であるということ。」
この学校では、入学してしばらくたったころにある部活選びがとても重要になってくる。
この部活選びが、今後の成績や学校生活、さらには昼ご飯にまで影響する。
そして、今まさに部活決めが行われている真っ最中だ。
特に人気な部活は
1位 弓道部
2位 柔道部
3位 剣道部
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最下位 帰宅部
となっている最下位の帰宅部とかふざけるにもほどがある。
なぜこれを部活にした?と今クラス全員が思っているだろう。
話を戻すがこの順位は、去年の部活の順位とほとんどというか同じになっている。
この学校では、部活と個人にそれぞれ得点がつけられランキングされ、公表される。
部活ごとの順位はそれぞれの部活の成績や行いなど様々な観点から評価しつけられている。
部活の順位によって所属している人の加点が決まる仕組みになっている。
部活決めでは、公平を期すためにということで希望者全員でのじゃんけんで決めることになっている。
ランキングをつけるやつが公平になんていってんじゃねーよ
という気持ちは押さえつけて、感謝しないといけない。
「ねね、ミツ、部活どうする?」後ろから誰かに呼ばれた気がする。気のせいだきっとそうだ。
「・・・」
「ねー、無視すんなし」あ、これ呼ばれてたパターンだわ。
「あぁ、カエデか、近くにいたんだな。」振り向くと幼馴染の女子がいた。
「気づかなかったの?鈍感すぎでしょそれで部活は?」
「部活か…出来るだけ上位の部活に入りたいな。」自分のかなうわけがない願望を言ってみる。
「それな!それじゃあ私もミツと同じ部活に入ってあげるよー。」カエデがにやけながら言う。
「うそだろ、お前のうそはすぐわかる。…あ、蜘蛛。」カエデの肩を指差していう。
「え!いやぁーー!とってとって!」肩を俺のほうに押し付けてカエデが言った。
「うそ」
「殺すよ?」
「すいませんでした。」いつもの茶番を終えたところで真剣に部活を考える。
上位の部活は倍率が高すぎる。かといって下位の部活はいやだ。
ここは、あえて3位の柔道部にしてみよう。
そして、じゃんけんに負けた。
「ドンマイそういうこともあるって」カエデがいじってくる。
「くそ」
カエデがじゃんけんに行って帰ってきた。
「負けたわ」
「ドーンマーイ!」仕返しが出来てスカッとした。
その後は、じゃんけんに見事全敗し俺と楓、その他3人の計五名が帰宅部送りになった。
「人生いろいろなことがあるさ」開き直って俺は言う。
「そうだね」いまだに状況を把握できていない楓が言う。
「これつんだな」「これつんだわ」二人が同時に言う。
「席についてください」と先生が座るように促す。全員が座り、静かになると先生が説明を始める。
「皆さん知っていると思いますが、念のため本校の方針を確認します。
本校では、社会の仕組みに学習環境を近づけるため全て部活ごとに行っています。
つまり、本校では、部活=会社または組織という認識で間違いはないでしょう。
では、詳しい説明をします。
これから、皆さんには今決めた部活の活動場所「領土」に行ってもらいます。
この領土には許可がない限り他の部活に所属する人が入ることは出来ません。
領土を増やすには様々な方法があります。それぞれの部活で確認してください。
また、本校には前期・後期それぞれに中間・期末テストがあります。
学習は各部活ごとに行います。説明は以上です。細かいことは部活ごとに聞いてください。
それでは、移動してください。」
質問も受け付けない雑過ぎる説明の後
俺と楓とその他3人はこの世の終わりを感じさせるような顔で帰宅部専用の教室へ向かった。
そこは、広いとも狭いともいえない広さの教室で本当に何もなかった。何も…
奥のほうに10人ほど人が集まっていた。帰宅部の先輩方だ。
「おはようございます。」5人で元気良く挨拶する。
「お、来たか。俺が部長の部長君だ。といってもたいしたことはないが。」
5人がなんと反応したらよいのかわからず苦笑いする。
「まぁ、座りたまえ。いすはないよ。」いすもないのかよと心の中で叫びながら床に座った。
「そんな感じでこの5人の1年が入ってきたわけだが、とりあえず自己紹介しようか。」
みんながいっせいにうなずく。「んじゃ、1年からね。」
しばらくの沈黙。カエデが俺の肩をつついた。仕方なく俺は自己紹介することにした。
「光男です。よろしくお願いします。」今度は俺がカエデの肩をつつく。
「楓です。特技は、ピアノと話すことです。少しでも部のためになるように
努力していくのでよろしくお願いします。」お前なんで俺にやらせた?といいたくなるような
自己紹介をして、カエデは涼しい顔で座った。
それから、自己紹介をしたが部長以外の名前は覚えられなかった。
少しずつ覚えていこう。うん、それがいい。
「それじゃあ自己紹介もすんだところでこの学校の校則を確認しておこう。
この学校では大きく9個の校則がある。
【部活動についての校則】
Ⅰ、全てのことは部活ごとに行う。
Ⅱ、怪我など相手に害のあることをしてはいけない。
Ⅲ、Ⅱ以外であればどんなことをしてもいい。
Ⅳ、相手に害がなくても危険な行為などを行った場合は部活・個人の成績にマイナス点が入る。
Ⅴ、部活はそれぞれルールを作るものとする。
Ⅵ、Ⅴは部活領土内で有効になる。そこに入った場合、他の部活の生徒も守らなくてはいけない。
Ⅶ、部活動は原則変えてはならない。
Ⅷ、部活は申請があれば、基本新しく作ることを許可する。
Ⅸ、生徒は特別な用事、または部活動によるもの意外は学校の外に出てはいけない。」
と部長が紙を読み上げていく。
「あと、この部活今年できたばかりだから。」
「は?」1年生全員がそういった。
読んでいただきありがとうございました。
よろしければ感想・評価よろしくお願いします。
挿絵とかつけてみたいなーとか考えちゃってます。
絵心ないって悲しい。どなたか書いてください。