黄金と白銀
エンターテイメントとして、Desireは確立し多くのスポンサーがこのゲームへとついた。
そして僅か一年足らずで、最も多額の賞金が出るeスポーツとしての地位を得たのだ。
「あー、俺もデザイアやりてぇな」
僅か10分の攻防。それを見るためだけに、60万人に近い人間がこの生放送を見ていた。
最も、彼らの半数ほどはゲームの内容よりも、そのプレイヤーを見に来ていたのだろう。
「黄金の妖精使いか」
別名賞金女王。日本を含め、多くの国での大会優勝。
世界大会3連覇。この世で最も稼いでいる女、シャーロット・エイヴリル。
金色の髪とその端正な顔立ちで、イギリスではテレビに引っ張りだこ、ここ日本でも彼女のニュースを見ない日はない。
「生まれる時代を間違えたってことは聞くけど、コイツは生まれる場所を間違わなかったどころか、神様に祝福されているレベルだな」
羨ましいという感情と一緒に吐き出した言葉は、すぐに空気の中へと消えていく。
「あぁ、一回でいいから生であってみたいなぁ」
「会った後どうしたいですか? 戦ってみたい? 黄金の妖精使いと」
「叶うなら、やってみたいけど……って誰だ!?」
彼の前に突然現れたのは、銀色の髪をした女子生徒だった。
タイの色は赤。一年生だ。
抑揚のない声と、あまり動かない顔のパーツ。
真っ白な肌も合わさって、まるで人形のような完成された美がそこにはあった。
ただ、少々ちんちくりんで胸に脂肪の塊がないのが兎双としては残念極まりないのだが。
こんな生徒、うちにいたか?
「初めまして、先輩。私、転校生なんです」