表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Desire  作者: 千風紅葉
20/25

お久しぶり

 銀邸から少しを足を延ばしたところに、兎双の住む街で一番大きなゲームセンターがあった。


 拡張現実技術が普及する前、ゲームセンターは衰退の一途を辿っていた。


 スマートフォンの普及。オンライン環境の充実。


 原因は時代による進化だったがそれが息を吹き返したのは、Desireの存在がやはり大きかった。


 仮想領域生成システム。


 領域生成自体は本来は都市開発などに用いられる技術だったのだが、それを流用したものだ。


 シャーロット・エイヴリルが戦っていたあの巨大な街のように、通常街中では行えないような場所でのプレイを可能にした。


「あ、兎双君じゃない。やだ久しぶり。2年振りぐらいだっけ?」


「まだここで働いてたんですね。美亜さん」


兎双が店に入って早々、声をかけて来たのは佐藤 美亜という女性だった。


彼女と最後に会ったのが、兎双が高校に入学する前だった。


そのころは、彼女は大学の四年生だったはずだ。


「就活がねー。厳しくてねー……。こっちで正社員雇用してくれるっていう話もあるんだけど……」


どうにもこの手の話は彼女のネガティブスイッチを入れてしまうらしい。


どんどん声が小さくなっていき、目が虚ろになっていく。


「そ、それより。ちょっと、デザイアのタッグで遊びたいんですけどお願いできますか」


周りの視線が痛くなってきたので、兎双はさっさと話題を変えることにした。


「あぁ。うん、りょうかーい。じゃあ、先にスペースに行ってて」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ